Prologue
はじめて投稿します。
よろしくおねがいします。
「1年間お世話になりました。」
退部届を差し出しながら目の前にいる男性に頭を下げる生徒こと俺、 八雲 柊也。
この人は俺が所属する剣道部の顧問の 立花先生だ。
今回の事情も知っているのでなんとも言えない顔をしている。
「本当にいいのか? 教師が言うのもなんだが席だけ残してたまに練習に参加すれば…」
この人は本当にいい先生だ。普通ならたまに練習に参加する生徒など他の生徒の邪魔になるのでこんなことは言わない。
「いえ、もう決めた事ですし皆の邪魔はしたくないので。」
邪魔になりたくないというのも本当だが、正直この顔 を見られて気遣われるのが嫌だという方が大きい。
「そうか…今年は全国も夢じゃなかったのにな。」
「なに言ってるんですか、今だって十分に狙えますよ全国大会。」
うちの学校は部活にも力を入れているのでそれなりの成績を残している。
代表的なところは、野球部や陸上部あとはうちの剣道部。まぁ、剣道部はここ数年成績が揮っていないが。
「いや、八雲。お前の存在はかなり大きい。自分からは前に出ないが練習は真面目に取り組むし、かといって馬鹿真面目でもなく適度に場を和ましてくれている。気が利くし、何よりも剣道が上手い。今のうちの中じゃ1番だ。」
真面目な顔で退部届に目を落としながら言う立花先生。
…やばい、泣きそう。なんだこの先生、めちゃくちゃいい先生だ。卒業するわけでもないのにこんな事言ってくれるなんて決心が揺らいでしまう。
「ありがとうございます。でも上手いってだけで強いわけじゃないんで。それに皆もいつも練習頑張ってますから大丈夫ですよ。」
「……そうだな。まぁ、たまには顔だしてアドバイスくらいはしてやってくれ。アイツらも喜ぶだろ。」
「はい。あと大会は絶対に応援に行きますんで頑張ってください。……それじゃあ自分はこれで失礼します。」
再度、頭を下げて職員室から出ていく。
職員室から出た先には大きな姿鏡が壁に貼り付けてある。学校のいたる所にあるごくごく普通の鏡。
ただし映っている自分の姿は前に見た時よりも少しやつれているように見える。それに1番目を引くのは顔に巻いてある眼帯だ。
今まで読専だったけどいざ書くとなると難しいですね。
誤字があったら報告おねがいします。