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永久に散る

王を道連れ20000回。黒ローブ20000回。王女20000回。この三組をまとめて転送させること50000回。王と黒ローブを殺して王女をパコること100000回。ついでにクラスメートの女子も全員パコること100000回。魔王軍を潰すこと5000回…………………………流石にこれだけ繰り返していると飽きて来た。


もう、いい加減に恨みも晴れて来た俺は、旅立つ事にした。無意味に思えてきたのだ。言うなれば遊び尽くしたと言ってもいい。ここで得る物は何もない。


そして、例の如く地下の松明がゴツゴツした岩肌を照らし、その岩肌の地面に刻まれたオカルトな文字を照らす。


何度も見てきた光景にもはや何も感じない。そっと立ち上がり階段に向かって歩き出す。


クラスメートの何人かが、ローブ男に掴み掛かり、逆に腕を掴まれ捻って地面に押さえ付けられる。学習しない奴等だとまいどう思う。


「貴様!……………グハッ!?…………」


手を軽く扇ぐ、それだけで黒ローブは真っ二つに裂かれる。俺のレベルは80000を越えた辺りで見るのもバカらしくなって以降、確認もしていない。


最早、虫けら相手にレベルをいくらあげても意味がなかった。最強の魔王ですら赤子と変わらないほどに俺は強くなり、奴を椅子にして過ごしたケースもある。


そんなわけで俺は黒ローブをその場で全員、瞬殺して王女の髪を掴む。


「何をするのです!? 離しなさい! ムーーーーー!!!」


煩いのでキスをして塞ぐ。100000回もパコったので、何処か弱点か分かりきっている。立ったままパコり、快感で失禁をして白目を向いた王女を捨てて俺は進む。


クラスメートは唖然としている……この反応も知っている。ああ……つまらん……


王の間に入り、まずは室内にいる奴等の手足を問答無用で折る。


ぎゃあぎゃあ騒ぎ立てるが気にもしない。分かっているから。


転移の間に全員引きずり、魔王軍の所へ送る。


「◇〒▽▲★★▽仝♀◆°ゝ〃々®▽●●」


奴等の言葉等、意識しなければただの雑音だ。淡々と作業をこなし、ゴミ掃除が終わった俺は城内にある、給湯室でお茶を飲む。ついでにここのメイドさんをパコる。


もう、何度もパコっているので新鮮味はないが、使いなれた者ですると落ち着く。ふぅ。メイド5人をパコって失神させたので、あのゴミ共も片付いている頃だろう。


城のテラスへと移動した俺は、右手に気を集め、集中させると気の塊のエネルギー球を作り出す。アニメが好きな日本人なら、これくらいのイメージ等朝飯前だ。それを魔王軍の進撃している方角へといきよい良く空へ向かって投げる。


30秒後、遥か遠くの大地で大爆発が起こり、キノコ雲が立ち上ぼる。魔王軍壊滅と……


ここまでは俺が幾度も経験して来た事だ。これからは違う事をしよう。その為に宝物庫に行き全ての財宝を詰め込む。


ここに大量にアイテムが入るカバンがあるのは知っているので余裕で入れる。もちろん手なんて使わないよ? サイコキネシス? 超能力? なんだか分からないが使えた。


城から出ようとする時にクラスメートが俺に駆け寄る。


「伊藤! これどういうことだよ? お前何か知ってるんだろう? それにその強さはなんだ……」


ああそうか、俺が王を殺したからコイツらは分からないんだったな。


「青木にみんな、一度しか言わないからよく聞けよ。ここは異世界。俺達はこの異世界の傲慢な王に召喚されて呼び出されてこの世界にやって来た。目的は3日後に来る魔王軍の討伐に当たらせる為。だけど、王は俺達をゴミのように扱い、ゲスだったので俺が片付けた。魔王軍も話の出来ないゲスだから、こっちもほれ、見えんだろ? 吹っ飛ばした。状況理解したか?」


「出来る訳ないだろ! お前が何でそんな事を知ってんだよ! 俺達さっきこの世界に来たばかりだろ!?」


「めんどくせーなー。お前ら頭の中でステータス見れるから確認してみろ!」


そこから、俺が回帰を持っていること、俺が地獄を見てきた経緯を話し、クラスメートの本人しか知らないような黒歴史を暴露していく。女子は本人ですら気づいていないようなホクロの位置まで教えて、俺が何度も出戻りしてる事を認識させた。


「つう訳で俺はもう飽きた。お前達は俺よりいいスキルを持っていたおかげで地獄を見ることも無かったんだ。それに俺だけが帰れると知った途端に掌まで返してな。正直ここで皆殺しにしてもいいけどよ……」


「待って!! それは私達であって私達じゃないわ!」


「逆の立場なら同じ事を言えるか?」


「・・・・・・・・・・・・・・・」


「悪かったよ……だけどよ。何度も言ってるが飽きたんだ……疲れたとも言っていい。信じられるか? 俺多分精神年齢で言えば100歳を越えて30万回は死んでいるんだぜ? ……お別れだ。みんなも元気でやれよ。スキルがあれば何かしら出来る筈だからな。またな!」


空に浮かびあさっての方向に俺は飛ぶ。気が操れれば空は飛べる。みんなも知ってるだろ?


俺は何処まで行ってもこの乾きを満たす事は無いんだろうな……死が訪れないことか死だと気がつく奴は何人いるんだろ……


俺の旅路は結局そういう事だ。


限りある中で生きるからこそ人は満たされずに希望が持てる。


俺の物語はここで終わりだ……有限に広がる世界を見て、なんて狭い世界だと感じ、俺は何かを求め、その果てに散る……また、あの地下へと回帰して。

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