表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トビラ  作者: ふちか
3/7

2部

なぜ真の部屋がこんなことになっているのか。

それは何故か

答えは虐め。

言葉と直接的な暴力。

”気持ち悪い”

虐めに使われる上等文句だ。

だが、ただその言葉ならまだよかっただろう。

真につけられたのは”便器”だ。

なぜそう呼ばれるようになったのかはわからない。

突然虐めグループが呼び始めたのだ。

おそらく、顔が気持ち悪いなどくだらない理由を嫌悪の対象である汚いものに見立てて、付けたのだろうが。

そう呼ばれるだけならまだ我慢できただろう。

だが虐めグループは実際に真をトイレに連れ込み、掃除の時間でもないのに掃除をさせた。

だが掃除道具を使うことを禁じた。

真は自らの手で掃除をしろと言われたのだ。

真は我慢した。

鼻を摘みたくなるほどの汚臭を我慢して、用をたす場所を満足のいくまで拭かされた。

そしてますますヒートアップした虐めグループは更なる要求を真に出した。

手で拭くことを止めさせ、舌で舐めるように命じた。

だが、流石にこの時は真は抵抗した。

汚い。

嫌だ。

なんで僕が。

気持ち悪い。

掴まれている手を必死に振り解き、トビラから逃げ出そうとした。

しかし、トビラはバンッと激しい音を立て無慈悲にも閉ざされた。

唯一の逃げ場を無くし、あるのは逃げることができない弱者と、人が苦しむのを見るのを喜びとする下衆な強者のみだった。

そこからの記憶は真は覚えていない。

屈辱を受けたくなかったのか。

これ以上つらい思いをしたくなかったのか。

壊れようとする心を守った結果なのか。

とにかく真が居ないことに気が付いた親友が助けに入った頃には、真の顔は汚物にまみれ、虚ろな瞳をしていたらしい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ