第0話 プロローグ
読んでいただきありがとうございます!
とある都会に、お嬢様、お坊ちゃまが集まる学校がある。
その名も秀英学院高等学校。
そして、我が学院きっての秀才であり風紀委員長の超絶美人女子がいた。
彼女の名は姫野 姫代。成績優秀、スポーツ万能、スタイル抜群、品行方正、おまけに顔も超美人ときたものだから、もちろん学院のマドンナ的存在である。
「皆さん、ごきげんよう」
今日も彼女は柔らかに挨拶する。するとたちまち、「あ!姫野さんよ!」「わぁ!姫野さんだ!」と言ってわらわらと人が集まってくる。こういう時は決まって廊下が大渋滞する。俺は、全く、人気者も苦労すんだなぁ~と思いながらボーと姫代様を眺めていると、
くいっくいっ
と、彼女が制服の襟を引っ張った。どうやら‘‘仕事‘‘らしい。俺は即座に彼女の要望を察し行動に出る。バックを教室に運んでほしいということだろう。彼女の手から、すれ違いざまにバックを受け取り、教室へと運ぶ。無事彼女の席に荷物を置いたら任務完了だ。
お気づきの方もいるかと思うが、俺、仕江 枝葉は彼女の家、姫野家に仕える使用人一族の者だ。そして今は姫代様の専属使用人を拝命している。
彼女の身の回りのサポート、および各種要望への迅速な対応が俺の仕事だ。そのため俺も、この秀英学院の生徒である。
さて、そんなことは置いておいて、もっと重要な仕事が俺にはある。それは……
放課後、姫野亭にて……
「仕江~なでなでして~♡」
ラフな部屋着でソファーに寝転がり、だらしないことこの上ないような姿で俺に‘‘なでなで‘‘を所望するこの姿は、とても見せられたようなものじゃない。
そう。俺の最重要任務はこの姿、並びにその他の‘‘秘密‘‘がばれないようにすることである。
こんな姿が知られれば、姫野家は落ちぶれ、姫代様は社会的にお隠れになられてしまう。なので、ぼろが出ないように俺が陰ながら支えるということだ。
しかし、これが思ったより大変で……本当にこの人隠す気あるのかな?と思ってしまう。
まぁでも
「えへへ♡」
頭を撫でた時のこの笑顔を守るためなら、なぜか必死になれちゃうんだよな~
「仕江~前置き終わった?」
「あと少しですよお嬢様。読者の方にまずあなたのだらしなさと、それがばれることのデメリットを知ってもらわないといけませんので」
「え~終わったら思いっきり甘えるからね!」
「分かってますよ。ところで、今日の宿題と復習、および明日の予習はお済ですか?」
「あ!終わってない……仕江~どうしよう……」
「手伝ってあげますから、がんばりましょう?ね?」
「え!ほんと!助かる~ありがと、仕江!」
こんな感じで、いつもいつもぼろが出そうになるおっちょこちょいな姫代様をちょっぴりかわいいなぁ~と俺が感じていることは内緒である。天地がひっくり返ってもそういう関係になることはないのだから……。
とまぁ、前置きはこれくらいにしてっと、
これは、1使用人(俺)がお嬢様の笑顔と安全を守るために奔走する物語です。
果たして、俺は秘密を守れるんでしょうか……。頑張りますけど、応援お願いします!
お嬢様の秘密その1:お嬢様は甘えんぼです。
プロローグ完。第1話へ続く
次回
第2話 お嬢様は運動音痴です。




