いざ、探そう!
僕たちは早速、レース場の外に出てきた。
大きなプリンで囲まれているからどのくらい広いのかはわからないけど、学校の校庭よりは広いと思う。
プリンも食べながら頑張ろう!!
「隠し扉はどこだーっ!」
威勢の良いひなの声が辺りいっぱいに響き渡る。
どこにあるんだろー、見つかるかなー?
コメント
・俺も見つけるぞぉぉ!
・どこだどこだぁ!!
・こんな広い中、見つかるのかな。
・おい、フラグ立てるな
・あっ、すまん
・・30分後・・
「隠し扉はどこー…!」
少しひなの声も小さくなってきた。
それに僕も疲れてきちゃった。
どこにあるんだ…
・・1時間後・・
「はぁ、はぁ。隠し扉さーん、出てきてくださーぃ……」
もうひなの声も途切れ途切れになった。
僕ももう無理だ…。フラグが立っちゃった。
「ごめん、ひな。本当は、隠し扉なんてなかったのかもしれない。」
「…ううん、もう少しだけ探してみよ?もしなかったらなかったでいいしね!」
あぁ、ひなが天使…。
「でも、どこにあるんだろ──ん? あーーーっ!!」
「えっ、なにっ?れお、どうしたの??」
少し歩いたら急に僕が大声を上げたので、ひながびっくりして質問してきた。
「見てっ!ここだけ硬いっ!ウエハースっぽいよ!」
「えっ、おっ!もしかしたらここに秘密が!!」
たまたまそこを通ると、床が硬かったんだけど、なんか取っ手みたいのがあるから開けられるのかも!
やっと見つかったので、僕もひなも嬉しすぎて、はしゃいじゃう。
どんなところかな〜!わくわくわくわく!
「じゃあ、開けるね!」
「うんっ!」
ウエハースのドア(地面にある)を開けると、四角く人口で作られたような穴があった。奥深くまで続いているみたい。
降り方がわからなかったけどよく見たら、梯子がかかってる。これを使って降りろということかな?
どのくらい下にあるんだろう。
「ねぇ、れお、小石を落としてみない?」
「えっ、なんで?」
「ほら、落ちる音で深さがだいたい分かるじゃん!」
「たしかに!!」
さっすがひな!頭いい!天才!
ん?コロ、どうしたの??あっ…
前言撤回、ひなは抜けてるところもありました。
「ひな、ここには小石ないよ。」
「あっ…」
プリンを落としても、柔らかくて音がしないし、ウエハースも音しなそう。
えー降りるしかないのかな?でも怖いしな〜
コメント
・いけれお!
・れおなら行けるよ!
・ここは漢だ!
「よし、ひな、ここで待ってて!僕ところで試しに行ってみるから!」
「えっ、あっ、うん!お願い。気をつけてね!!」
スイートダンジョンなのになぜかお菓子ではない梯子を降りる。
あれ、不思議だ。電気はないのに明るくて景色が見やすい。
体感でどのくらい経ったかわからないけど、地面があった。
降りてみると、1つのドアだけがある小さな部屋だった。
ここもウエハースでできているっぽい。
ここは安全ぽいね、ひなを呼ぼう!
「おぉーーーい!ひなーー!降りてきて大丈夫だよーー!!」
「おっけぇーーー!今行くーーー!」
おもいっきり叫ぶと、ひなの声がした。
「わぁぁーーーー!!」
急にひなが、大声で叫びながら降ってきた。そしてきれいに着地を決める。
……えっ?????
降ってきた…?
コメント
・は???
・降ってきた??
・まって、理解が追いつかない
・えっ、ひな無事??
・ん??体操選手か何かですか??
視聴者も戸惑ってる。
「ひな、梯子は使わなかったの…?」
「うん!だってすぐ、れおが下にたどり着いたじゃん!」
「だからって…」
「ほら、怪我もないし!それよりも、この扉開けてみた?」
「まだだよ。」
「じゃあ、開けてみよっ!」
なんか、言いくるめられた気がする…
まあ、いっか。
「じゃあ、今度こそオープン!」
『……』
コメント
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・
扉の先は、また穴だった。




