目的地に着いたよ!
針は2時半を指していた。
もうそろそろ、出発する頃かな。
「ひなー準備おっけー?」
「だいじょうーぶだよー!」
よし、点呼を取ろう
「1!」
「わふん!」
「ピー!」
「4!」
おっけー、全員いるね。
「それじゃあ、出発だー!」
「おー!」
そこから、ひなの親に、車で20分かかるテレビ局まで送ってくれた。
高級そうな車で、めっちゃ緊張しちゃった。
ひなは、家みたいにリラックスしてねって言ってたけど。無理だよこんなに高そうな車じゃ。
そして、目的地あたりに着いた。
「送ってくださり、ありがとうごいました。」
「いえいえ、これからもひなとよろしくね。」
「はい!」
ひなのお母さんとはよく喋ったりするけど、やっぱり優しいな。ひなも似てるのかな。
「おおー!これが、テレビ局かー……」
ひなの声がした方を見ると、大きくて立派な建物があった。
Hの形みたいで、2つの建物が繋がっているのかな?
言われたとおりに、右側の建物のインターホンを鳴らした。
すると、いかにも仕事ができそうなかっこいい男の人が出てきた。
「れおさんですね、わざわざありがとうございます。電話をかけた、前島と申します。本日は、よろしくお願いします。」
「あっ、前島さんですね、わからないことがたくさんあると思いますが今日はよろしくお願いします。」
「ひなです。よろしくお願いします。」
「わふん」
「ピー」
コロもあられも、しっかり挨拶できて偉いな。
いやー、もふりたくなっちゃうね。人前だから、そんなことはしないけど。
「では案内するのでついてきてください。」
中に入ると、植物のインテリアがあったりだとか、リラックスできそうな素敵なとこだった。
テレビ局って、もっと厳かなイメージが合ったんだけど。
「こちらです。」
案内されたところは、会議室だった。みたいなじゃなくて、学校にある会議室だった。
「では、こちらに座っていてください。すぐにスケジュール表を持ってこさせるので。」
言われたとおりに席についた。
スケジュール表って、前島さんが持ってくるわけじゃないんだ。
「し、失礼します。スケジュール表を持ってきました。今泉と申します。」
「あっ、れおです。よろしくお願いします。」
「ひなです。よろしくお願いします。」
今泉さんは、髪が茶色で、若そうな人だ。
「では、こちらの資料をご覧ください。」
「っ…ぷぷぷ」
前島さんが喋ったら、急に今泉さんが笑った。
「大丈夫ですか?」
「は、はい。ククク」
返事とは反対に、肩を震わせていた。
どこかツボにはまるところがあったんだろうか?
「うちの今泉がすみません。なにかあったようなので、ちょっと話を聞いてきますね。」
「ひぃぃ……」
そういうと、一旦会議室から出ていき、5秒ぐらいで帰ってきた。
はやっ。5秒のうちに、なにがあったんだ?
今泉さんの目が死んでいるんだけど。
「お持たせしました。では、こちらのスケジュール表を見てください。」
「はい」
もちろん、なにがあったかは聞けなかった。
さて、スケジュール表を確認しますか。
次回は、閑話休題です。




