1話
大学生になったら薔薇色が待っているだなんて夢で、理想だと、幻想だとなんとなく理解出来てしまう。退屈で窮屈な思考を持ち合わせて、ただ仕事をしたくない一心で大学受験をして普通に合格した。
大体薔薇色が待っていると思っている人間は勘違いが上手なだけで、大学生なのだからクラブで踊らきゃとか、サークルで飲みまくらなきゃとかくだらない思考をあたかもその日その時の常識だと誤認したままで生きている思考を捨てた猿かなにかに成り下がっているだけだと感じる。
例を上げよう。
成人式。
毎年だが奇声を上げロックミュージシャンのライブと勘違いした輩が騒ぎ喚き大人になった瞬間退化して挙げ句の果てに警察沙汰になっている。大人になったら大人しくしてろ。
ハロウィン。
本来の意味を履き違えたただの仮装大会になっているし、街には平気な顔をしてゴミを路上に捨てていく。彼女、彼らの言い分はゴミ箱が無かったから。成程素晴らしい理由だ。莫迦莫迦しい。
お前らはゴミ箱がなければこの場所全てをゴミ箱にすればいいじゃないとでも言うのか。エリザベスか。お前らは平民だ。
……話を戻そう。えーと、そう。したかったのは愚痴ではない。今居る大学でのあの人達の話だ。
少し俺について話そう。