凛VSレナ 決闘の真相
「なぜだ、なぜ私の攻撃が全く効かない?」
一ノ瀬は不思議そうに俺の方を見ている
一ノ瀬の放つ弾丸は俺の盾に触れた瞬間に
蒸気を上げて消滅しているからだ。
「俺の盾は炎を盾の形に変化させているんだ」
そう言いながら俺は一ノ瀬にむかて歩き始めた。
「なぜだ、ここまで歯が立たないのか、、、?」
一ノ瀬が放つ銃弾は勢いをますが、俺に届く前に縦に触れて消失する繰り返しだ。
この盾こそ俺が中学校の頃の妄想の1つである
最強の盾だ。
高温の盾の前ではあらゆる物質が溶けてしまう。
「この盾は10万℃で出来ている。あらゆる物質は溶ける」
「だから鉄であるお前の弾丸は俺に届くことはない」
俺は一ノ瀬に歩み寄りながら語りかける
「そして、お前はこの盾に触れた瞬間に蒸発する」
「この盾は最強の防具であって最強の武器なんだよ」
俺は一ノ瀬の目の前まで歩み寄ると
盾越しに
「一ノ瀬、もう諦めろどうやっても俺には勝てないよ。」
「俺はまだ、攻撃すらしていないんだぜ?」
そう、俺はあくまでも防具しか使っていない。
俺が行ったのは
1、盾を出す
2、一ノ瀬に向かって歩く
3、交渉する
この3つだけだ。
「そして、結衣に何も守れないと言ったことを取り消せ!」
一ノ瀬は何かを悟ったように
「分かった、大湊結衣への言葉は取り消そう」
「そして、私の、、、」
何かを言おうとしたのだが一ノ瀬は気を失ってしまった。
こうして、俺の生まれて初めての決闘は圧倒的勝利で幕を閉じた。
戦いの後で
俺は保健室にいた。
決闘で気絶してしまった結衣と一ノ瀬が保健室に運ばれたからだ。
「なんで、一ノ瀬はむきになって決闘なんてしたんだろう。」
俺は眠っている一ノ瀬を見ながらつぶやいた。
そして、寝ている一ノ瀬はめちゃくちゃ綺麗だった。
「寝ていればすごく綺麗なんだけどなぁ〜」
「それは悪かったね」
一ノ瀬がつぶやいた。
「えっ、一ノ瀬、、、お前起きていたのか?」
「綺麗っていてくれるまでは良かったんだけどな」
一ノ瀬はなぜか頬を赤らめながら小さい声で呟く
「えっ、そこも聞いていたのか?!」
俺はすごく恥ずかしくなってしまい、
「それより、なんで俺に決闘なんか申し込んだんだよ」
下手くそながら話を切り替えてみる
一ノ瀬は頬だけでなく顔全体を赤らめながら、、、
「友達が欲しかったから」
とさらに小さな声で言った。
「はぁ!それだけ?」
あっけにとられた俺が一ノ瀬に聞き返すと
「私にとっては一大事なんだよ」
「入学式の日にお前を見てから、こい、、、友達になりたいと思ったんだ!」
一ノ瀬は小さな声でそう言った。
顔を赤らめながら恥じらう一ノ瀬はなんかめちゃくちゃ可愛かった。
「なんだ、友達ならお安い御用だ!」
なんで、一ノ瀬が顔を赤らめて、めちゃくちゃ照れているから分からないが
友達だったら大歓迎だ。
リア充ライフに友達は必要不可欠だからな!
「それって、、、凛に一目惚れしたってことじゃん」
結衣は更に小さな声で呟いていた。