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第3話 薬草採取へ行きます

 朝、起きたら身体が痛い。


 布団を引きましたが、スキル-収納に入ってる剣聖さんから貰った寝具に慣れた身体には硬かったです。


 1階の食堂で朝飯、小銀貨5枚でパンと野菜にジュース、昨晩の夕食時も思ったのですが、作ってもらう美味しいご飯は最高です。

 何より、早起きして朝食の準備をしなくて良いのが夢のようです、仲間の中でも、特に聖女さんは食に五月蠅くて、美味しく無いはまだ良いんです。

 固いって言った次に柔らかいって、甘いだの辛いだの酸っぱいと言いながら完食する我が儘さんでしたから

【我が儘は言うのは美人の特権ですわ、文句有りますの、それに、ユウにしか我が儘は言いませんわ】

 聖女さんの叫びが脳内に木霊

「文句なんて御座いません。」

 思わず幻聴に答えてしまい、独り言を誰にも聞かれてなくて良かったです。


 パンを食べながら生活費で悩んでます。

 日当換算で大銀貨1枚以上稼がないと、少ない蓄財が減るばかりです。

 薬草関連の依頼は奨めないと東門の守衛さんに言われましたが、スキル-収納の時間経過無しに入ってる、街に来る道中で大量に採取した中薬草を買い取って貰おうと

『オヤジさん、街で薬草の買い取りしてくれる所知ってますか』

「薬屋だが買い叩かれるぞ」

 薬屋さんの場所を教えてくれました。

 買い叩かれる前提、怖い人が出てくるのかな。


 部屋に戻り、布団にスキル-浄化を掛けてから収納へ戻し、無償なので朝から共有浴場へ。



 お湯に浸かり

 美味しいご飯にお風呂、痛い身体もほぐれて

『あ~、ごくらく、ごくらく』



 薬屋さんへ来ました。

 店に入って

『こんにちは』

 雰囲気に合った老齢のご婦人が居ます。

 良かった、怖い人じゃなくて

『客では無いんです』

「何用だい」

 怪しまれてる

『薬草の買い取りして欲しくて』

「見ない顔だね、よそ者かい」

 滞在許可カードを見せ

『王都から来ました』

「薬草、持ってるなら見せてみな」

 手持ちの革袋から出したように見せかけて、スキル-収納の時間経過無しから中薬草を一握り取り出し手渡します。

 婆さん驚きが表情から窺えます、萎れて無いですからね

『どうですか』

「5本1束で5束を銀貨5枚なら買い取るよ」

 銀貨5枚が安いのか、妥当なのか、はたまた高いのか、スキル-鑑定では中薬草と分かりますが価格情報は分かりません

『買い取りの頻度と量は』

 なんか驚き顔の婆さん。

「銀貨5枚で良いのかい、3日置きに5束なら買い取れるよ」

 表情から安く言われてる気がしますが、小心者のオイラ値段交渉には不向きだと自負してます。

 値段交渉して、要らんと言われても困るので了承しちゃいます

『3日置き、4日毎に持ってくれば良いんですね』

 4日で銀貨25枚では、今の宿生活でも全然足りません、他の収入源が必要なので

『他にも必要な薬草ありますか』

「上薬草が欲しいね」

 スキル-収納の時間経過無しに上薬草は入ってませんが、スキル-何でも感知で見つけられるだろうから

『採って来ます』

「生えてる場所、分かるのか」

『見当付きます』

 一枚のカードが出され日付と署名。

「守衛に見せれば、街の入出費用は取られないよ」

 昨日、街に入る時の銀貨2枚を払わなく良いのか、出されたカードを受け取り店を出ます。


----------


 薬屋婆さんの独り言


「値段交渉のつもりでまずは相場の1/10、5束で銀貨5枚と言ったんだが、薬草採取する者が相場を知らないとは驚きだよ」


「萎れてないのにはも驚いた、どうやって持ち帰ってきたのやら」


「欲しい薬草って言うから上薬草って言ったけど、此処いらではあの谷底にしか生えてない、1人で谷底へ降りて登るのは無理なのにね、もし、上薬草採ってきたら買い取りは領主さまにでもして貰わないと」


----------


 薬草採取へGoです


 街を出るのは入った門が良いかなと東門へ。

 昨日の守衛さんが居ました

『昨日、宿を紹介してもらったユウです』

『美味しいご飯を出してくれる宿屋を教えて頂きありがとう御座いました』

 薬屋婆さんに渡されたカードを見せて

『今日は、薬屋婆さんの薬草採取依頼で街を出たくて』

「薬屋婆さんの依頼か、進めないって言ったけど旅人さんは薬草採取が収入源だもんな」

 哀れみの表情を向けられてます。

「門は暗くなると閉めるから、戻る時間に気を付けろ」


 守衛さんの独り言が聞こえて来ました。

「婆さん、どんな無理難題を言ったのやら」

 無理難題言ったのは確定なんだ、上薬草の採取は無理難題なのかな、此処いらの山なら採れると思うけど。


 街を出て、守衛さんから見えなくなった頃合い、スキル-身体能力小向上とスキル-何でも感知を発動、さらに虫除け結界を張りました。


 感知に必要な上薬草の情報は、男装の魔法使いさんから薬草知識全般を教えて貰ってたので問題なし

『あれ、けっこう遠い』

 山に分け入り感知した場所は目の前の谷底、崖をひょいひょいと降りたら上薬草の大群落を発見、婆さんから欲しい量を聞き忘れてました。

 大きめなのを100本採取してスキル-収納の時間経過無しへ入れ、崖をひょいひょいと登ります。

 このまま帰ると早すぎて怪しまれそうな気がするので、今日は野宿をすることに。


 夕食の食材確保と何でも感知を上薬草から動物へ変更、鹿を発見、スキル-収納から小刀を出し、スキル-隠密を発動してそっと鹿に近づき小刀で首筋をぶすり、血を大量に出し暴れる雄鹿でしたが直ぐに蹲り息絶えたました。


 飯の準備をするには時間が早いので、スキル-収納の時間経過無しへ雄鹿を入れ、生活費の足しにとスキル-何でも感知を水晶へ変更。


 山向こうに反応があります。

 行ってみると想定外の開けた場所、あれあれと思ったら馬と荷馬車に人が居ます。


 スキル-鑑定を発動

 荷馬車が3台

 積み荷は価値中大の品が沢山

 人は11人

 10人が、王国軍兵士(盗賊に偽装)

 1人は、王国軍小隊長(盗賊頭に偽装)

 兵士が盗賊行為をしていて奪ってきたお宝の中に水晶が有るようです。


 見なかった事にして退散、その前にスキル-何でも感知で盗賊達が移動しても居場所が分かるようにしておきます。


 野宿の場所、雨は降りそうに無いので河原にしました。

 魔法で水は出せますが河原での野宿は天候が良ければ何かと便利なんです。


 鹿の解体が面倒になったので、夕飯を肉から魚へ変更、ちょっと電撃を淵に飛ばし、浮いてきた魚を魔法でおこし火で焼き食べました。


 寝るのは、スキル-収納から寝具を出します。

 男装の魔法使いさんと聖女さんの寝具も入ってます、収納に入れる時に浄化したはずなのに、何故か聖女さんの寝具から良い匂い、悪いオイラが復活して囁き

『取り出すのだ、枕の匂いを嗅ぐのだ、夜着を手に取るのだ、布団に入り聖女の匂いに包まれて寝るのだ』

 聖女さんの寝具に手が伸びます

【今度は寝具ですの】

 聖女さんの怒りの叫びが脳内に木霊、悪いオイラは今度こそ退治されました。


 その夜は

 せせらぎ、涼しい風、虫除け結界、剣聖さんから貰ったオイラの寝具で快適快眠。


 脳内に木霊する聖女さんの声をした幻聴、白と黒い袋の存在、なぜ分かったのかは不明が、オイラの良心の叫だと思っています。

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