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第1話 まったりの始まり

 誤字脱字ご容赦下さい。

 魔族強硬派、四天王筆頭を倒し帰路の途中、明日には王都に着く所まで戻ってきました。


 仲間の5人

 剣聖さん

 ソード騎士さん

 弓兵爺さん

 男装の魔法使いさん

 聖女さん


 そして勇者のオイラ


 草原で野営、仲間と今後の事を話しています。


 剣聖さん

 国内最強剣士で、反王族派侯爵家の次男

 ポッチャリどころかデブッチョ

「王族派からの鼻つまみ者集団、第四騎士団に戻って、気の知れた連中と稽古の日々なのだ」


 ソード騎士さん

 大剣を振るう力自慢で、反王族派伯爵家の三男

 筋骨隆々のイケメン

「出立前に子爵家への婿入り話が纏まってたので、結婚して子作りするよ」


 弓兵爺さん

 見えれば射抜ける、反王族派伯爵家の前当主

 視力が落ち射程が短く成ったと嘆く白髪のお爺

「隠居生活の再開、庭いじりと孫の面倒を見て余生を送るよ」


 男装の魔法使いさん

 宮廷魔術師の父親を凌駕する実力、王族派伯爵家の長女なれど、お妾さんの子

 容貌は中性的で長身細身、髪は短く、年下女性を虜にする男装の麗人

「隠棲生活する」


 聖女さん

 病気以外なら癒やせる、反王族派公爵家の長女

 男を魅了するボン・キュ・キュの持ち主、さらに王都一と言われる美貌も兼ね備えてますが、目付きと性格は、きっついです、怖いです

「王太子との婚姻話、純潔を失うと癒やしの能力も失うとお断りしたから教会暮らしですわ」


 そして勇者のオイラ

 剣聖さん・ソード騎士さん・弓兵爺さん・男装の魔法使いさん達の能力を兼ね備え、さらに多彩なスキル持ちで、王族に好き勝手使われている平民の元兵士

 貴族の礼儀作法は全くで、容姿は平凡

『オイラは帰る場所が無いし、皆には悪いけど王都には戻らず何処かでひっそり暮らしたい』


 オイラだけは現実を顧みず希望を語ってます。

 王族から自由を与えられ無いからです。


「帰る場所無いって、わたくしと一緒に教会で暮らせば良いのですわ」

「教会幹部が許してくれるわけが無いのだ」

 呆れる剣聖さん

「教会には、わたくしに逆らえる者など居りませんわよ」

『一緒に暮らしたりしたら、聖女さんに魅了されてる王族派の貴族や王太子から暗殺者が送られるよ、歴代の勇者同様に毒耐性は無いからビクついての食生活はしたくないです』

 王太子、自分の者にならなかった聖女さんがオイラと一緒に生活してると知ったら、自尊心が許すはずがないのです。


「わたくし、毒なら癒せるので心配ないですわ」

『一緒に暮らすのは無理ですって』

「なぜですの」

 オイラだって男

『魅了ダダ漏れの聖女さんと一緒って、性欲を抑えられる自信がありません』

 正直に言いました。

「抑える必要はありませんわ、純潔を失うと癒やしの能力を失うって話は嘘ですから」

 みんなが

「「「「「えー!」」」」」

 嘘まで吐いて、王太子からの婚姻話を断ったと知った仲間達でした。


 聖女さん頬を赤くして。

「なので、ヨ・ロ・シ・ク、ですわ」

 上目遣いで片目をつぶり、魅了の矢を飛ばして来ます。

 もの凄くエロいです、飛ばされた矢で心臓を射貫かれたら魅了されてしまうので、身を翻して躱し

『なにがエロシク、じゃないヨロシクですか!上目遣いで言っても可愛く無いです!』

 凄く綺麗で魅力一杯、溢れてますけど。


 聖女さんの回し蹴りが脇腹へ。

「ゴン」

 なぜか聖女さんの鋭くもない蹴りが躱せません、しかし、硬すぎるオイラの脇腹は痛くないです。

 逆に聖女さん。

「あ~ん、痛いですわ」

 自分の足を摩ってます。


 男装の魔法使いさんがボソボソっと。

「隠棲・隠棲、勇者、私と隠棲生活」

 聖女さんに睨まれ猫背になってます。


『オイラ、王都に戻るのは王族派の様子をみてからにします』

「何処かに隠れ住むのか」

『隠れ住む程、オイラの容貌は知られてないので普通に地方の街で平民として暮らします』

「地方の街、わたくしを一緒に連れて行ってくださいまし」

『聖女さんは、容貌が知れ渡ってて何処行っても騒ぎに成るから平民としては暮らせないですよ』

 項垂れる聖女さん、しんみりと

「わたくし、自分で言うのも憚られますが、目立つし有名ですもんね」

 きらめく金髪・整った目鼻立ち・引き締まった口元から発せられる玲瓏たる声・実りすぎたけしからん胸・引き締まった腰・小さなお尻・長い手足、外見は美の女神です。


「聖女の似姿、主要な街の教会に飾られてるからな、普通は美化されるが、聖女は有りの儘、見た目は女神だから美化しようが無い」

「ソード騎士、見た目とは酷い、中身もですわよ」

「勇者への振る舞いを見てると・・・」

 そうなんです、聖女さん、オイラにだけ、厳しくて、怖くて、甘えて、エロ攻撃をするんです。

『聖女さん、定住できる場所が見つかったら連絡しますから』

 小言で、剣聖さん、ソード騎士さん、弓兵爺さんがポツリと。

「嘘をつくのは駄目なのだ」

「ゼッテェーしねぇよ」

「気を持たせる言い方は罪ですよ」

「「「連絡しなくても押し掛けられるから諦めて嫁に貰え。世のため・俺達のためにも嫁に貰え」」」


「私も、勇者が王都に戻るのは、王族派の様子をみてからが無難だと思うのだ」

「侯爵の親父からの預かり物、友人伯爵に発行させたと言ってたのだ」

 私物の袋から身文書を2枚出して。

「騎士の身文書は王都に入る用、元騎士の身文書は他領での生活時に使えと言ってたのだ」

 流石が侯爵さま、オイラの考えを予想してたんですね。


「あと、これは有って困らんのだ」

 ジャラジャラ


 皆さんからも

 ジャラ、ジャラジャラ、ジャラジャラ

 大銀貨に小金貨が沢山、金貨も数枚。


 続いて男装の魔法使いさんが、袋を皆に配り一言。

「共有魔法袋」

『入れた物を皆で共有したり、渡す相手先を特定したり、距離に関係無く瞬時に相手側から取り出せる、上位の貴族や商業・産業ギルドが連絡用で使ってる袋ですか!』

「そう、それ。帰路に就いてから夜な夜な作った、難点、大きく移動すると1日は効力が失う、小さい街程度なら問題ない、王都に戻ったら会うことが難しくなるからと、聖女に作れと言われた」

 男装の魔法使いさんが、こんなに喋ったのに驚き、何時も言葉が少ないから、呪文以外、喋るのが嫌なのだと思ってた。

 聖女さん、私物収納鞄へ共有魔法袋を入れ、変わりにドンと箱を出して。

「わたくしからは、癒やしの聖水を各種ですわ」

「王都に入る前に渡すつもりでしたけど、その前にお別れ・・・。使った分、他にも欲しい物があれば共有魔法袋でお知らせなさい」

 腕を組んで、けしからん胸を強調して身もだえしながら。

「わたくしを欲しいって連絡、常時、受け付けてますわよ」

 聖女さんの戯れ言は無視。

『ありがとう、遠慮無く頂いていきます』

「わたくしを遠慮無く頂いてくれるのですね」

 重ねて、聖女さんの戯れ言は無視です。


 聖女さんの癒やしの聖水各種はスキル-収納の時間経過無しへ入れ、身文書・お金・共有魔法袋はスキル-収納に入れました。


 勇者の剣を腰からはずし鞘から半分抜きます。

 虹色に輝く刀身、パチンと元に戻し剣聖さんに渡し

『国王さまへ渡して下さい』

 勇者の剣を抜けるのは勇者のみ、剣聖さんでも持つのがやっとで鞘から抜けません、ただ、箱などに入れさえすれば誰でも持ち運べます。


 剣聖さん、勇者の剣を受け取って。

「勇者は死んだと、国王さまへ報告すれば良いのだな」

 さすが剣聖さん、察しが良い

『王都に戻るのは王族派の様子をと言いましたが、オイラ、死んだことに』

「その方が、ひっそり暮らすには都合が良いですわね」



 皆が各自の天幕へ

 今夜の、虫除け結界の担当は男装の魔法使いさん。

 オイラは、聖女さんが忍んで来るのではと念のため人結界を張っておきました。


「何ですのこれ、入れませんわ、勇者との既成事実を作るのは今夜しか、入れて下さいまし勇者」

「痴女、抜け駆け駄目」

「離しなさい男装の魔法使い、既成事実でもないと勇者は連絡をくれないですわ」

 男装の魔法使いさん、魔法寝ちゃってくださいを発動。

 その場で倒れるように寝てしまった聖女さんを、ソード騎士さんが呆れ顔で天幕へ。

「今夜が、今回の旅で最初で最後の機会、気持ちは分かるが自重しろ」



 翌朝

 野営場所の片付け、仲間の寝具などをスキル-収納へ入れます。

 仲間の皆さんは、馬に積める私物を持って王都へ。

「勇者、連絡するのですわよ」

「共有魔法袋、毎日、中を見るのですわよ」

「わたくしの純潔を奪う前に、他の女に手を出したら許しませんわよ」

 ん?奪う前に?奪った後なら良いの?


「聖女、貴族の娘だな、妾の存在は容認しても1番は譲れないのだ」


「当然ですわ」


 聖女さんの戯れ言は、昨晩に続けて無視

『聖女さん、毎日は約束出来ないけど、共有魔法袋は見るようにします』


「定住したら呼んで下さいましね」

 連絡はするって言ったけど、呼ぶとは言っていない勇者、当面、まったりしたいです。


 1人残るオイラ、仲間とお別れしました。

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