第4章 堕天使 ルシファー(その他天使)
「あ、隠れろ!」
狂羅の声で即座に近くの茂みに隠れる。
「堕天使ルシファー達と天使ミカエル達の戦争だ。まさかこんなところにまで争いしにくるとはな」
遠くで天使達が戦う姿が見える。
「ルシファーは、地獄に堕とされた天使。いわゆる堕天使だな。元は異名すべての光をかかげるもの。すべての天使のリーダーとしてのルシファーだったが、ある日全能の神のようになろうと神々に喧嘩を売った。もちろん勝ち目はなくみごとに地獄に堕とされたんだ。それから七つの大罪では傲慢を意味するようになった」
普通の大きさの声でも小声に聞こえる。
「天使ミカエルは今のすべての天使のリーダー。別名神のごとき者。炎を宿した剣や槍を持っているんだ。能力は人々を危機から救う。悪魔からも恐れられる最強の天使だ」
激しさが増してくる。
「じゃあ、ミカエルを加勢したほうが…」
「やめておけ、あのルシファーとミカエル。それに俺たちの目的は人間救出だろ?無駄に体力を減らさない方がいい」
さっと狂羅は立ち上がり争いをしている奥の方に向かう。朱子はさっとついていく。
「いいか?奥に人間の気配を感じた。だが俺達もルシファーとミカエルに気づかれた」
ルシファーは狂羅と朱子を追いかける。ミカエルは必死に食い止めている。
「あ…狂羅逃げた方がいいんじゃない?」
朱子は技を出す。星が降ってきてルシファーを攻撃する。
「ぐ…」
少々苦しそうなルシファー。ここで狂羅の遊び心というよりも悪の心が満ちる。時々戻ってしまう昔の心。こうなってしまってはとても強く狂気も増す。下手をすれば星も狂わせてしまう。
「ほわっ⁉︎ミカエル!逃げてー!」
全力で逃げる朱子。ミカエルは訳も分からず戸惑っている。
「ルシファー、お前は俺の手下、今すぐこいつらを倒せ」
こうなったら倒せるのは朱子ぐらいだろう。だが狂羅は朱子よりも凶暴で強い。ルシファーは狂ってしまい完全に狂羅の僕。はいと言うとミカエルに襲いかかる。
「強さを増している!」
ミカエルは苦戦の声を上げる。朱子は必死に狂羅に攻撃をしている。自慢の筋肉は役に立たず切り札として義手にした。少しは役に立つ。もうこれしかないと朱子は切り札を使った。
「綺麗に光る白い星!」
沢山の流星が狂羅を攻撃する。さすがに痛いようで倒れた。それと同時にルシファー達は消えた。地獄に帰ったのだろう。ミカエルは朱子に礼を言い帰っていった。朱子は狂羅に説教をしながら時を過ぎさせていった。