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君との再会  作者: 秋桜
8/13

第7話 冴えない日

(ダメだ……今日の俺、いつも以上に冴えねぇ…)


朝っぱらから中島と豪と朝海のトリプルパンチ。

正直体がもたない…。


(特に豪と朝海!絶対俺で遊んでるし…)

豪をちらっとみると、相変わらず面白いものを見るように笑っている。

俺は不機嫌というか動揺というか安心というか…とにかく複雑な気持ちだった。そんなぐるぐるした頭で人口密度の高い教室にいると、息が詰まりそうになる。

「ちょっと俺…頭冷やして来る」


豪にそう告げてから、席を立った。


「…お?そうかそうか。あと10分だけど冷やして来い」


豪は黒板の上にかけてある時計をみてそう言った。


滑りの悪いドアをガラガラと開けて、廊下に出る。

ちょうど今の時間に来る生徒が多いようで、あいさつや笑い声が飛び交い、生徒が行ったり来たりしている。

なんだか教室とあまり変わらない。


(…戻ろうかな)


俺は出て来たばかりのドアに手をかけた。

その時。


「健太〜!」


――はぁ。この声は……


俺を呼ぶ声が聞こえた。

誰か分かっていながらも振り返る。

そこには案の定、いつも遅刻ギリギリの朝海が息を切らして立っていた。

俺たちは1-C。

朝海は隣りのクラス1-Dなので、こうして会うことがよくある。


「今日も早いね!」


「誰かさんとは出来が違うからな」


昨日と今日のこともあって、ちょっと皮肉を込めて言ってみる。


「ふぅ〜ん…いいのかなぁ?梨帆にせっかく言わないであげたのに…言っちゃうよ?」


朝海はふふんと偉そうにしている。


(くそー!!ムカつくーー!!)


しかし俺は、バレるのが怖いので、ムカつく気持ちを抑え、それ以上は言わないことにした。

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