第26話:元・雷速の男
モノトーンが氷に閉じ込められた後、不思議な風の力はおさまった。
聡史「早乙女さん!」
心配そうに顔を見る聡史。
美那「あれ・・・ボク・・・」
ヘスカ「紗江もよくやったな・・・ところでさっきのはエンブレムの力なのか?」
そう紗江に聞いたヘスカ。
紗江「いきなりだったけど違うと思うよ。何となくだけど・・・」
聡史「ヘスカさん、この魔物は・・・」
ヘスカ「そうだな・・・もういい頃合いか」
と、ヘスカが合図すると砕け始めた氷。
そして、氷が砕けるとモノトーンは力尽きたように倒れた。
美那「そうだ!おじさん達は・・・」
『とっくに俺が避難させてるぜ。まぁ、お前の秘技が見れたから良いけどな』
そんな声が何処からか聞こえてきた。
ヘスカ「姿を見せたらどうだ、元・雷速のクローザ」
そう告げたヘスカ。
クローザ「っと・・・」
突然木の上から降りてきたクローザ。
クローザ「一瞬ミラに見えちまったが、んな訳ないしな」
ヘスカを見ながらそう告げるクローザ。
ヘスカ「・・・故郷に姉達と一緒に来て以来だな・・・」
クローザ「少しは強く逞しくなったみたいだがな、最後が甘いわ」
と、両腕に装備している爪を展開させるクローザ。
そしてそれは、モノトーンの首元に当てられた。
聡史「クローザさん!」
クローザ「何をわめく必要がある。この魔物は被害をもたらす。なら、容赦なく狩るべきだ。しかも、この世界に現れた新たな敵勢力の奴等なら尚更な」
そこまで言うとヘスカの方を向いたクローザ。
クローザ「指導者が甘いからこいつらの精神にも甘さが出る。んな事じゃこっから先・・・死ぬぞ」
きつく言い放ったクローザ。
紗江「それはそうかもしれないけど・・・」
クローザ「それにな・・・今回は精神が甘い人間が敵にいやがるんだ。そんな考えじゃ同じ人間にやられかねねぇな」
ヘスカ「全て私の責任だ。雷鳴の証を刻むなら・・・」
クローザ「とっくに手放したぜ、エンブレムはな・・・強すぎる力は退屈だ」
クローザの言葉に無言になる聡史達。
と、その時
モノトーン「まっ、待て・・・お前らにとっておきの秘密を教える・・・」
ヘスカ達の攻撃を受けて倒れていたモノトーンが、意識を取り戻しそう告げたのであった。




