第14話:二つの世界の次なる動き
翌日の朝。
いつもより早く起きた聡史は外の空気を吸っていた。
ヘスカ「昨日とは全然違う表情だな」
と、ヘスカも外へ出て聡史に話しかけた。
聡史「うん・・・でも紗江・・・」
ヘスカ「それを決めるのは紗江自身だ・・・私達は待つしかないさ」
そう呟いたヘスカだった。
その頃、紗江はロモス達と共に朝食をいただいていた。
紗江「あの・・・」
テスラ「いっぱい食べなさい」
ロモス「そうじゃぞ。テスラの料理は最高じゃからな」
そう言うロモスとテスラ。
二人のそんな表情を見ていると、中々話を切り出せないでいる紗江。
テスラ「私達には孫がいたの、紗江ぐらいの子が。でも、三年前の件で・・・だから紗江と出会った時・・・あの子が帰ってきたような気がしたのよ」
紗江「テスラさん・・・」
テスラ「でもね、それを理由に私達は紗江を縛るつもりはないわ」
ロモス「紗江には紗江の行くべき道がある・・・そして紗江もそれを望んでおる・・・」
紗江「・・・」
少しうつむいてしまう紗江。
テスラ「でも辛くなったりしたらいつでもいらっしゃい。紗江・・・」
紗江「・・・はい」
少し涙を浮かべながらも、笑顔で言葉を返した紗江。
そして次に聡史達の前に姿を現した紗江は、しっかりと旅支度をしていた。
ヘスカ「もういいのか?今日一日ぐらいは・・・」
紗江「ありがとっ。でも、私の都合で進むのが遅くなったら嫌だし。ねっ、聡史」
聡史「僕は・・・」
ヘスカ「まぁ、すぐに出発したいところなんだがな・・・その前に二人の意見を聞きたくてな」
そう言うとヘスカは、地図を広げて見せた。
ヘスカ「とりあえずは次の反応のあった地へ向かうわけだが・・・」
紗江「それでいいんじゃないんですか?」
そう聞いた紗江。
ヘスカ「陸帝・・・さらに昨日の敵・・・見た感じ陸帝の部下ではないだろう」
聡史「別の敵が・・・」
紗江「それだったら突き進みましょう!仲間は三人だし、他の反応って次の大陸なんでしょ。海を行くより安全だもん」
そう語った紗江。
ヘスカ「聡史はどう思う?」
聡史「紗江の意見は大体いつも正しいから」
と言うことで紗江の意見に賛成した聡史。
ヘスカ「わかった。次の目的地はここだ」
そう決断したヘスカなのであった。
そして、リアル世界では・・・。
真由美「海外の方ですか?」
本部にて直哉の話を聞いていた真由美が聞き返した。
直哉「海外にもこういった不思議現象を取り扱っている奴等がいてな。今回そこから一人本部に所属になるそうだ・・・颯人から聞いた」
真由美「ってことは・・・それは」
何やら焦っている真由美。
直哉「そいつは仕事以外でもこっちの国に来てるからな。言葉の問題はないよ」
直哉にそう言われほっとする真由美。
颯人「そう言う訳なんだけどね」
と、いきなり現れた颯人。
直哉「ん?あぁ連れてきたのか・・・時間さえ知らせてくれたら迎えに行ったんだが」
颯人「彼自身が自分でここまで来たいと言ったのでね」
そう説明する颯人。
ファルコ「初めまして。ミスター直哉、ミス真由美」
と、いきなりの挨拶の言葉をかけてきた人物。
ファルコ「私はファルコ。自国でここと同じような事やってます」
真由美「海外にもそう言う組織があったのに驚いてたんですけど・・・」
直哉「俺も会うのは初めてだな」
ファルコ「そうだ颯人、例の彼女と話がしたいですね」
そう告げたファルコ。
颯人「篠山麻理さん・・・マリーさんですね」
直哉「あいつに用があるのか?」
ファルコ「私も技術と知識で勝負するタイプですから」
自信を持って答えるファルコ。
颯人「すぐに・・・といきたいんですけどね。どうやら研究に没頭しているのか連絡が」
ファルコ「でしたらマリーさんがいる場所を教えてください。会ってきます」
颯人「わかった。じゃあ直哉、失礼するよ」
そう言ってファルコと共に退室していった颯人。
真由美「元気な人でしたね」
直哉「さて俺等は外回りだ。行くぞ」
そして直哉と真由美も退室し、静まり返る室内。
そんな中、マリーはと言うと・・・。
マリー「せっかく来てもらったのだが、悪いな拓也・・・」
そう告げたマリー。
拓也「構いませんよ・・・俺も何か力になりたいので」
マリーの元にやってきたこの青年。
彼こそ三年前にネメシス世界を冒険した一人・七海拓也なのである。
マリー「計算上ならいくらでも出来るが・・・」
拓也「俺なら危険は承知してますよ。それくらいの覚悟がないと・・・今向こうで頑張っている人達に悪いですから」
そう告げた拓也。
ファルコ「それなら私が力貸しますよ」
そう言いながら突然ファルコが部屋に現れたのだった。




