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第12話:激戦!?守るべき存在

紗江を助けられる手掛かりを得た聡史達。


聡史とヘスカは、町長であるロモスの許可を得て隣の空き家を借りてしばらく滞在することにした。


ヘスカ「あまり長居している時じゃないが・・・私も気持ちはわかるからな」


聡史「エンブレムを見つけ出して・・・」


と、ここで


ヘスカ「そうだった。ここの所バタバタしてたからな渡しそびれていた」


そう言うとヘスカは、指先が開いた手袋を渡した。


聡史「これって・・・」


ヘスカ「左の・・・手の甲をよく見ろ」


ヘスカに言われて確認すると、手の甲には小さな紋章が刻まれていたのだった。


聡史「これって・・・炎のエンブレム・・・」


ヘスカ「契約完了後エンブレムは手の甲に刻まれる。そこでこの手袋だ」


とりあえず手袋をはめてみる聡史。


ヘスカ「それは外からエンブレムを見えなくさせるためだけだ。常にはめておけ」


とりあえず了承した聡史だが、ふとヘスカも同じように手袋をつけているのに気付いた。


聡史「ありがとうございます」


ヘスカ「気にするな、仲間だしな」


そう呟いたヘスカ。


紗江「こらーっ!」


と、いきなり乱入してきたのは紗江だった。


聡史「紗、紗江・・・」


紗江「せっかくのいい天気なんだから、表に出よっ」


半ば強引に連れ出す紗江。


テスラ「元気になったようですね・・・お互いに」


ヘスカ「お互い?」


テスラ「記憶を無くしても奥底に欠片が残っていたのでしょう。大切な存在が・・・」


二人の元気な姿を眺めるヘスカとテスラ。


だが、その時複数の魔物が町の上空を旋回してきたのだった。


ヘスカ「あれは・・・」


聡史「!?」


聡史もそれに気付き警戒し始めた。


『ターゲット・・・二名・・・確認』


そして次の瞬間、上空から魔力弾が地上目掛けて放たれたのだった。


ヘスカ「ふせろ!」


とっさにテスラを守るようにふせたヘスカ。


ロモス「なっ、何事じゃ」


と、慌てて家から飛び出してきたロモス。


ヘスカ「魔物の攻撃です。二人は安全な所へ・・・」


テスラ「まだ聡史君と紗江が・・・」


ヘスカ「二人は私が・・・ですから」


ロモス「彼女の言う通りにしよう。わしらには町の皆を避難させねばならない」


紗江の事を気にしているテスラだが、それをヘスカに任せてこの場を離れた。


ヘスカ(攻撃の方向から見て・・・無事でいろ)


そしてヘスカは駆け出していくのであった。


紗江「何、これ・・・」


聡史「・・・」


建物の陰に隠れ魔物の攻撃をしのいでいた聡史達。


聡史「大丈夫だから・・・絶対に・・・」


右手で紗江の手を握りしめていた聡史。


聡史(守らなくちゃ・・・エンブレムの力で・・・紗江を)


ヘスカ「奴等、一部地上へ・・・」


魔力弾が降る中、魔物達は聡史達のいる近くへ降り立った。


紗江「ねぇ、ちょっ・・・」


話しかけようとした紗江だったが、真剣な表情をした聡史を見て言葉を止めていた。


聡史「あれが離れたら場所を移そう」


紗江「う、うん」


タイミングを計る聡史。


だが、すでに敵の方が一枚上手な動きをしていた。


地上に降りた魔物が、少しずつ離れていくのを見て行動に出ようとした聡史。


だが、魔物が一体・・・建物の壁に張り付いて聡史達に照準を合わせていた。


紗江「!?」


前方の敵に注目しすぎていた聡史は、それに気付いてはいなかった。


そして、攻撃を放った瞬間・・・紗江は聡史の腕を掴み飛び出していた。


聡史「紗江っ・・・」


その直後、聡史達のいた場所に魔力弾が着弾した。


聡史「待って、紗江はロモスさん達の所に・・・あいつらは・・・」


紗江「聡史君も逃げるのっ」


腕を引っ張られ連れていかれる聡史。


聡史(記憶をなくしていても・・・この感じは・・・やっぱり紗江だ・・・聡史君って呼ばれたのは初めてだけど)


聡史達も移動してるため、合流が出来ずにいたヘスカ。


ヘスカ「なら先回りか・・・聡史の考えなら・・・」


と、辺りの魔物を斬りつけると何処かへ駆け出したヘスカ。


紗江「えっ、町の外?」


聡史「うん。狙いが僕達なら町にいたら町のみんなに迷惑がかかるから」


何気なくそう告げた聡史。


紗江「ロモスさんやテスラさん・・・それに・・・」


と、途端に足を止める紗江。


聡史「どうしたの、紗江」


紗江(私が・・・ここにいるから・・・優しくしてくれたロモスさん達が・・・)


動きを止めている間に、地上と空中から、魔物が向かってきていた。


聡史「僕だって・・・男の子だから」


今度は聡史が紗江の手を引っ張り駆け出していった。


聡史「僕は本当の紗江を知ってる。いつも明るくて元気で・・・だから・・・僕が・・・」


紗江「聡史・・・君・・・」


敵の攻撃をかいくぐり、町の入り口にやって来た二人。


だが、魔物達も上空から迫ってきていたのだった。


聡史「今だけお願い!町の外に!」


紗江「聡・・・」


その直後紗江が見たのは、聡史の左の手の甲から炎が溢れているものだった。


紗江「何なの・・・人が炎を・・・それに・・・」


頭の中がパニックになりかけている紗江。


聡史「紗江、町の外に逃げ・・・」


そんな中、容赦なく聡史を狙い急降下していた魔物。


しかし次の瞬間、魔物の翼はバラバラに斬られあさっての方向へ落下していった。


ヘスカ「予想通りだな・・・町中の魔物もこちらに向かっている・・・だが、聡史・・・」


紗江「何で私が・・・記憶がないから・・・何もかもわからないよ!」


聡史「ヘスカさん、紗江を町の外に・・・魔物は僕が・・・」


そう頼み込む聡史。


ヘスカ「いくらオリジナルエンブレムを手にいれたとしても完全には扱いきれない。この町を火の海にするつもりか?」


聡史「・・・っ・・・」


ヘスカ「聡史は紗江を守れ。奴等の相手は私がやろう」


そう告げると左手を天に掲げたヘスカ。


すると手袋の上から浮かび上がる紋章。


聡史「ヘスカさんもやっぱり・・・」


ヘスカ「深き眠りにつかせてやるよ」


そう言うのと同時に、力を振るうヘスカ。


すると、向かってきていた魔物が全て氷の塊となって転がっていった。


紗江「寒いよ・・・」


そう呟き聡史を抱き締めた紗江。


聡史「紗江・・・ゴメン、不安にさせちゃって」


ヘスカ「もう少し我慢してくれ・・・何とかこいつらをけしかけている奴を倒さなければ・・・」


氷のエンブレムの力で上手く戦っているヘスカ。


そしてそれを遥か上空にいる鳥人系の魔物が眺めていた。


『ターゲット以外にも面白い人間がいたか・・・ついでに片付けるとしようか』


と、両腕を構えた魔物。


『キラージェット!』


両腕から放たれた、突風のような圧縮された風。


そしてそれは、瞬く間に地上へ向かいヘスカ達の前に着弾した。


ヘスカ「なにっ」


驚くまもなく、圧縮された風は一気に開放されヘスカ達を周りの魔物ごと町の外へと吹き飛ばした。


聡史「紗江っ・・・」


しっかり支えていられず、一番飛ばされていた紗江。


紗江(痛い・・・怖い・・・私・・・)


そして、先程の風の影響で聡史のポケットから飛び出したペンダントが紗江の目の前に落ちた。


紗江(何だろ・・・何もかも・・・冷たく感じるのに・・・これだけ・・・聡史君みたいに・・・)


と、落ちていたペンダントに触れた紗江。


紗江(暖かい・・・触れた手がじゃなくて・・・心が・・・)


すると、淡く光り出していたペンダント。


『障害物がない方がやりやすいからな・・・』


ヘスカ「こいつから感じる力は・・・」


フルージャ「私はフルージャ。ある方の命でそこの二人を始末しにきた」


聡史「こいつが魔物達を・・・」


ヘスカ「手出しをさせないと言ったら?」


フルージャ「まずお前を倒さなければならないな」


睨み合うヘスカとフルージャ。


とその時、ヘスカと聡史は左手から力の変化を感じていた。


聡史「エンブレム?」


フルージャ「よそ見をしていては・・・」


一気に距離を詰め、風の一撃をヘスカにぶつけるフルージャ。


ヘスカ「くっ・・・」


と、その時紗江が触れていたペンダントからエネルギーが溢れだし紗江を包み込んでいった。


聡史「紗江がって・・・この感じ・・・」


紗江「聡史・・・」


最後にそう呟いて、紗江はエネルギーの中に消えていったのだった。

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