タイムアウト二話
[タイムアウト]
そう彼が唱えると体が光に包まれた。
体が少し浮いたようか感覚になり驚いた。
少しあった浮遊感がなくなり、目を開けてみるとさっきと変わらない空き教室だった。
「何にも変わってないじゃないの」
「そんなことはない、隣の教室のカレンダーでもみてくればいい」
私は急いで確認しに行くと、確かに健二が死ぬ2日前だった。
そして空き教室教室に戻ると
「後は自由にすといいよ、困ったらまた声かけて」
「願いを叶えてくれてありがとう」
とだけ言い残し彼女は空き教室を去った。
「僕はこの間なにをしようかな、情報でも集めようかな」
私は一度状況を整理するため家に帰った。
「今はわかっていることは健二の死ぬ2日前ってことと健二の死因が無差別殺人なは巻き込まれて死んだことか」
私は健二を救うための作戦を考えた。
考えてみたら意外とあっさりいい作戦を思いついた。
「無差別殺人なら殺されるポイントから遠ざけるようにすればいいのよ」
そう思い立ち健二と遊ぶ約束をし、しっかり死んだ場所からかなり離れたところを集合場所にした
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2日後
しかしそう、うまくはいかなかった。
待ち合わせの時間を過ぎ嫌な予感がしてきたころ、今1番恐れていた救急車が横切った。
急いで健二に電話をかけたが連絡がつかなかった。
その後、街中を探し回ったがわかったことは健二が死んだことだけだった。そして自分が無力ということがわかった
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次の日
また学校で影森のところを尋ね、また空き教室に呼び出した。
「失敗したか?」
「うん」
「大丈夫か?」
「大丈夫だけど、どうして?」
「ほら、武藤って人が死んだ日結構気を病んでいたから」
「そういうことね」
「あぁ、そんなことより君はまだやるかい?」
「もちろん、それと健二を救うのを手伝って欲しいのだけどいい?」
「いいとも」
「ありがとう」
「じゃ、行くぞ」
[タイムアウト]
体が光に包まれた。
またすこしの浮遊感があった。
また少し驚いた。
「早く作戦を考えないと」
「まぁまぁそんな焦るなって、いい作戦を思いつくためにも雰囲気が大事だ」
「そんなことはないと思うんだけれど」
「そんなことはないぞ」
「そう言ったってどこに行くのよ」
「僕にはとっておきの場所があるんだ。」
と言って影森は案内してくれた。
「ここは?」
「昔、友達と作ったツリーハウスだよ。こっちの方が雰囲気出るだろ?」
「そうかしら?」
「まぁ、きっと出るさ」
「そんなことより作戦を考えましょ」