あとがき
やりたいことは、ほぼすべてやった。これが本作品を書き終えた時の感想です。
「ほぼ」というのは、書こうかどうしようか迷った話があったという意味です。
本作品は、もう少し長編にする予定も当初はありました。つまり、闇の神殿から逃げ延びた後のローニャの行動をもう少し書く予定だったのです。
それは冒険譚であり、アルバートとの恋物語でもありました。
ですが、そもそもTS作品の最大の醍醐味はいわゆるメス落ち部分ですから、割と早い段階で完堕ちしたローニャの物語は書こうと思えばいくらでも伸ばせますが、現実的にはそこまで長編化させる必要はなかったのかもしれません。
そう考えた上で端折った部分はあったとはいえ、このラスト部分は構想の段階から決めていたことだったので、ほぼほぼやりたいことはやり切っています。
あと書き残した点を言えば、チャームの魂はやがて浄化され、二人の子供として生まれてくるという後日譚ですね。これは書くべきかやめるべきか随分と悩みました。
しかし、ラストシーンの爽快感の後にこれを挟むのは本当に蛇足と感じて後日譚を書き足すことはやめにしました。
やり残したことと言えば、これぐらいですね。それ以外はすべて出し切りました。
ただし、この作品にも失敗部分はあります。
自分の作品を失敗というのは何とも罪深い発言ですが、当然「面白くない」という意味ではありません。
私が書いた作品に面白くない作品など一つもないはずです。
ただ単純に18禁作品として書き出せばよかったなという失敗です。
本作品のエロ要素ギリギリ感は私の少年時代の性癖を歪めた漫画やラノベたち。それと同じ経験を青少年にもさせてあげたいと思った次第でしたが、正直、歯止めが効きません。
何度、「ああ。もっとローニャをハードなエロ地獄に落としたい」と思いながら執筆していた事か。
執筆当初は、よかったのですが自分の欲望を押さえるのが大変でした。本当に18禁だったらどれほど楽に書けたことか・・・。
そんな本作品ですが、冒頭にも書きましたがストーリー的にはやりたいことをやり切っていて満足しています。
それに実験的に一日1200文字前後で話を構成するという試みも行っています。
筆者は元々は年間に130万文字ほど執筆するような文字魔でしたが、最近は仕事の忙しさも手伝って、これを継続することが難しくなりました。それで今回は一話1200文字前後という形にしました。
いやぁ、これが楽で楽で無理がない。正直、以前は睡眠時間を削って耳鳴りで会話ができないくらいになったこともありました。
去年は動脈乖離も患ったこともあって「もう無理はやめよう」と、こう判断したのです。
しかし、読み手側にとって1200文字前後というのはいかがだったのでしょうか?
そこは知りたいですね。場合によっては今後の文字数を考えたいと思います。一日1万字以上(3作品同時進行)書いてた頃に比べたらまだ随分と余裕ありますから。
さて、次回作品はどうしようかと思っています。
候補は2作品あります。
盆休み明けくらいに投稿を始めて行こうかなと思いますので、乞うご期待。
さて、最後になりましたが、読者の皆様。ご愛読、ありがとうございました。
伸びないPV数やブックマーク数の割に、いいねと感想や高評価を頂いているという不思議な出来の作品でした。読者様の割合に対して高評価だというのは本当に励みになりました。私が楽しく書き続けられたのは間違いなく読者様の応援のおかげであります。
これからも応援いただけますと幸いです。
2024年7月吉祥日 黒神譚