推進力エンジンをブルーシートにつけて花見してみた
桜の下で花見をするのは、日本の文化と言えるだろう。
そこで、欠かせないものと言えば、ブルーシートだ。
「おい、あのブルーシートどうなってんだ?」
ある人が目の前のブルーシートを指差す。
その先には、広げたブルーシートの下に、推進力エンジンが備え付けられていた。
ぼおおおおおお!
エンジンから、赤い炎を出して桜の木と同じ高さまで浮いていた。
「おい、あれ、桜に火が移らないか?」
誰かがふと大声で言った。
「あーそのことを計算に入れていなかった」
「そうですね。今回も失敗ですか」
「ああ、そうだな」
ブルーシートの上から、下を見る白衣を着た男二人がいた。
「こら君たち! 降りてきなさい!」
警察を誰かが呼んだのだろう。
自転車を端に止めて、ブルーシートのましたへとたどり着き、男二人にいう。
「アイムソーリー、わたしにほんごわかりません」
「よしましょうよ」
二人の男は、ブルーシートから飛び降り着地する。
目の前にいた警官に怒られる男二人。
ブルーシートは、そのまま宇宙へと飛びだっていった。
——一か月後
「えー次のニュースです。月に、推進力エンジン付きのブルーシートが発見され………」