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詩❲恋愛❳

ache to her

作者: 日浦海里

刻んでいくの音

響いていくnote


吹き抜ける風のように流れてく

ノイズ混じりの春風音色


湧き出す生命の旋律に

華やぐ軽やかな雑音の群れ


重ねてるようで重ならない

不協和音は不快なだけで

塞ぎたくても塞げない

調律しなきゃ消えてくだけだから


打ち消すの波長

鳴り止まない感情


合わせる事には慣れていた

表と裏と裏と裏

取り繕った笑顔は仮面で

下に潜った嘲笑も仮面で

何枚も何枚も重ね続ける


もう笑えない

一人孤独


他人(ひと)を見る事が難行苦行

言葉を返すことが苦心惨憺(さんたん)


手を差し出して握手を求めて

袖の内には刃を隠して


繰り返された裏切りは

器の内を真っ黒に染めて

激しく波打つ水面(すいめん)

器と共に響いて罅入れて


いっそ共振して壊れたら

何も考えなくていいのに

それはきっと「私」の終わりで

けれどきっとその方が幸せ



紡がれてく言葉

綴られてくnote


種運ぶ風が吹き抜けたあとの

ノイズの消えた雨の前の色


零れ落ちた感情と現実に

飾らない朴訥(ぼくとつ)な言葉の群れ


意味成さないのに繋がって

不協和音が色を描いて

塞ぎたくても塞げない

染みてくように刻まれていく


消されてく感傷

書き込まれてく感情


合わせる事には慣れていた

けど

表と表と表と表と

取り繕った笑顔は仮面で

下に潜った笑顔も仮面で

何枚も何枚も重なってるのに


隠されてるのも

ただの笑顔で


名前呼ぶだけで喜色満面

些細な言葉で一喜一憂


手も触れられない何も求めない

隠したつもりの尻尾は揺れてて


ただ真っ直ぐな感情は

器の内を黒く染めてく

激しく波打つ水面(すいめん)

器を共に響かせ罅入れて


もしも共振して壊したら

無邪気に見える笑顔の底の

本当の君が見れるかもなんて

独占欲の裏返しなだけ


だから


気づかない振りをしていた感情

変わらないと思っていた日常

鳴り止まなかったはずの音

流れていたのは春風note


信じきれない自分の心情

湧き上がるのは羨望と劣情


いっそ共振して壊れたら

何も考えなくていいのに

それはきっと「私」の終わりで

けれどきっと「君」との終わりで

本当の私を見せたいと思うのは

支配欲の裏返しでもあって

タイトルの文法は正しくありません

本当は ache for him なんでしょうね


下部に本作と対の作品へのリンクがあります。

良ければ合わせてご覧ください。

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本作と対の作品です。
echo heart

― 新着の感想 ―
[一言] 対になる作品と構成やコンセプトは似ているのに、受ける印象ががらりと変わって面白かったです。 彼女の方がすこし、重めなんですね……! 文法的には……ということですが、歌詞もそうですが音の響きを…
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