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どうして彼らがこんなこと?

そろそろ中間らしい…

ホントにお勉強って嫌い……

…暗い話をしてもしょうがないね!

本編、どうぞ!

 1番近い町はという町で、国境の関所から1日半かかる位置にあるみたい。だいたい200kmくらい国の中を進まないと行けないらしくて、そんなに離れているのはキュレートヴェルノ公国でも数が少ないってエリーが言っていた。


 ある意味、同心円状に作った弊害だよね…


 そして、いくら街や町が同心円状に作られているとはいえそれでは国土が余りまくってしまう訳で、町とまではいかない村はかなりいろんな場所に点在してるらしい。


 まぁ、そりゃそうだよね…

 食べ物とかは作らないといけない訳だし。


 エリーに国のことを教えてもらいながら、ボク達はどんどんと進んでいった。

 途中、例の村々があったので軽く様子見をしつつ進んで行った。


 やっぱり、農村での人の生活は変わらないみたいだね〜。


 そんな風にボクが思っていると、また村を見つけた。

 ところが、その村は今までの村と違ってかなり疲弊し、荒れていた。

 エリーも不審に思った様で、とりあえず村人に話を聞いてみることにした。


「あの、すみません。皆様、かなり慌ただしくしてらっしゃいますが何かあったのですか?」


 たまたま目の前の畑で農作業をしていた男性にエリーがそう尋ねた。

 すると男性は、この村の状況を話してくれた。


「おやぁ、この村のこと知らないったぁお前ぇさんら旅の方かい。今ぁ、この村の周りにゃぁ小鬼どもがわんさか出るんでさぁ!んな訳で皆畑を守ってるっちゅうこったぁ!」


 どうやら小鬼 ── ゴブリンが大量にいるみたいだね…

 あれ?村の人は倒せないとしても、冒険者共同組合連合会(ギルド)に依頼すれば良くない?


 そう思ったので聞いてみると…


「冒険者の方々にゃぁ来てもらいたいけどよぉ、今人がかつかつで依頼に行かせる余裕もねぇんだ…しかもよぉ、外には小鬼どもがいるから腕っ節のある奴じゃなきゃぁダメじゃねぇかって訳でいけねぇんだわ」


 と、親切にも教えてくれた。


 ふと何か違和感を感じたのでそっちを見てみると、エリーがボクの袖を引いていた。

 あ〜…なるほど…

 それなら、1度向こう側の意見も聞いてからね。

 そんなボクの考えはエリーに伝わった様で、エリーも頷いていた。


 そうと決まれば後は早い。

 先程の男性にお礼を行って一旦離れると、ボク達は村の北東にある森へ向かった。


「主様、この辺にいる様ですね」


「うん、そうみたいだね」


 無事に(?)件のゴブリン達を見つける事が出来た。

 森の中の僅かに開けた場所を根城にしている様で、ざっと見たところ1000体以上はいるみたいだった。


 だが、ここのゴブリン達は秩序だった動きを見せていた。

 狩った獲物、収穫した物は1度中央の大木の根元へと運ばれ、その後その収穫や採取を行った者が優先されるが、全員へ食料を行き渡らせていた。


「これは…もはや国ですね…」


 唐突にエリーが洩らしたこの一言が全てを表している。


「あっ、主様、エリーさん。あれを」


 と、ここで何かに気がついたアーラの指さす方を見てみる。

 すると、


 獲物の鹿をどちらが狩ったのかを言い争っている2体のゴブリンが森からやってきた。

 だが、この2体は殴り合いになる事もなく互いに主張し合いながらも中央へと向かった。


 この時点で既に1部の人間よりも秩序を持って行動している事がわかるね…

 あっ…


 大木へと着いた2体は大木に空いた大きな空洞の前で跪いた。勿論、言い争いはその前に終わっている。

 すると、空洞から1体のゴブリン、と言うには全体的に人に近く小柄な身体に1本の小さな角の生えた個体、が出てきた。


 その個体 ── 小鬼姫という小鬼(ゴブリン)の上位種族だった ── は狩られた鹿と平伏する2体を見た後に、詠唱を始めた。


「我らが神へ祈り奉らん。我が身を糧に、時の中に彷徨う事象、狭間に刻まれた流れを今、我が目前に示してくれたもう。《時記再生(プレイ・ア・レコード)》」


 かなりレアな時間魔法をサラッと使うあたりがいいね!

 それにしても、なんでこんな国みたいな事になってるんだろうね…


 魔法が終わると小鬼姫は目の前の2体に


「この鹿は罠で弱った所に止めを刺されたのです。何方もこの狩りに大きな影響を与えており、いずれかが欠けては成功しなかったでしょう。ですので、2人の配分は同量で最も多くします。よろしいですね?」


 と、尋ねた。と、いうよりもそう決定した、と言った方が正しそうだった。


 さて、一仕事終えた小鬼姫だったがこのまま戻るのかと思いきや、唐突にボクらの方を向き


「其方のお客様、出てきてくださるとありがたいのですが…宜しければお話し致しませんか?」


 と、誘いをかけてきた。


 ボクらは本気で隠れようとしていた訳では無かったため、《隠蔽魔法》の更に下のランクの《生活魔法・消音》と《生活魔法・消臭》を使っていたのだが、あっさりと気づかれてしまったらしい。


「2人ともどうする?」


「私は行ってみてもいいかと…」


「問題ないかと思います」


 なるほど…2人とも行ってみるって感じだね。

 まぁ、ボクも問題ないと思うし、行ってみますか!


 ボクらは観察のために登っていた木から降りると、小鬼姫の方へと向かった。

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