彼らはボクらに話すのです
10月1日19:00に初の歌ってみたを出します!
良かったら聴いてみてください
「オレらはこの領にある寒村の出身でな、とてもじゃないが現金だけじゃ税なんて払いきれないかったんだ。けどな、領主は作物で良いと言ったんだ。そうだろ、そこのあんちゃん」
と、盗賊達の先頭に居た男 ── 元シュッターガング村のラウカーラさん ── は襲われていた男性 ── プシウェーニ村のクレイナソルテさん ── に尋ねた。
「はい。ここ数年、次第に作物が売れなくなり税金が足りなくなっていまして領主様が作物納税で良いと仰ったため、こうして向かっていたのです」
「別におかしくは無いよね?」
少し気になったのでエリーに聞いてみると、まだ一切問題じゃないみたいだった。
「みたいだな。だがよ、その後が大問題なんだ…オレたちもあんちゃんらと同じように持って行ったんだがよ、あの領主の野郎!相場の十分の一で買い叩きやがった!!」
「なるほどね。それでもう被害者が出ないように盗賊に扮してクレイナソルテさんみたいな人達を襲ってるんだね…ってことは、村の人は無事だったの?」
「!!あ、あぁ…全員無事だ。奴らが来る前に森へ逃げたからな」
ボクが1人ラウカーラさんの話に納得しているとエリーが聞いてきた。
「しかしリノさん、それは全てその人が本当の事を話している前提ですよね?」
そう。エリーの言う通りこの話はラウカーラさんが嘘を言っていたら成り立たないんだよね…
でも
「うん。普通なら疑うべきだけど、ラウカーラさんの言っていることは全部本当だよ。《任意探知》で観てるけど嘘を言ってる反応は無いし」
ボクがあんなに簡単に盗賊をしてたラウカーラさんの話を信じたのはコレが要因なんだ。
この魔法本当に便利なんだよねぇ〜
悪意とか曖昧なモノも対象に出来るしね!
「そうですか。それなら安心ですね!」
と、エリーがにっこりと返してくれた。
「しかし、嘘が無いということは此処の領主は随分と腐敗している様ですね」
「あぁ。先代はまともだったらしいんだけどな」
エリーの一人言とも取れる呟きにラウカーラさんが反応した。
「あら?おかしいですね。此処の領主が代替わりしたという話は聞いた事が……」
ん?それはおかしいね…
今のエリーの呟きはみんなには聞こえてないみたいだけど、ボクにはバッチリ聞こえてた。
「一度行ってみる?」
「そうですね。そうしたいですけど……彼らはどうします?」
「一度王都に行ってもらえば?」
「そうした方が良さそうですね。罪に問われないようにしないといけませんし…では、一筆書いてきます」
ボクとの相談が済むとエリーは奥の部屋に入って行った。
ラウカーラさん達は何が何だかわかっていない様だったので、エリーが王都の知り合いに手紙を書いて、保護して貰えるようにするって言ってたと伝えると、彼らは大喜びしていた。
もちろん、クレイナソルテさん達も一緒にねと付け加えると村の皆んなを連れて行けると此方も喜んでいた。
ちなみに、エリーが王女だとは伝えてない。
もし、知っちゃたらビックリしちゃうしね……
その後、エリーが戻って来て手紙を渡すと物凄く感謝していた。
彼らはボクらに見送られながらさん達の村へ、そして王都へと向かって行った。
いや〜、ラウカーラさん達が付いてるから魔獣もそんなに怖くないね。盗賊(?)をやってただけあって、ラウカーラさん達は結構強いんだよね。
ボクらは彼らを見送ったあと、今日の所は一旦ここのまま休んで明日町へ入ることにした。
翌日、10時頃にボクらは件の領主 ── 名をダルミータ・クラリエンテ・ウェーリガーという ── がいる町 ── シュヴェウリー ── へ到着した。
エリー曰く、ウェーリガー男爵家はかなり新しい貴族だが貴族からの評判は高く、話にある様な事をする家ではないとの事だった。
とりあえず何かしら情報を得る為に、冒険者共同組合連合会へ向かう事にした。
道中、町の様子が見れたけど無理に税金を取られている様には見えなかった。
まぁ、そんなに景気が良い訳では無さそうだったけど…
冒険者共同組合連合会に着くと、ボクらはカウンターに向かって行った。
受付の人にエリーが共同組合連合会登録証を見せて、ここの局長に会いたいと告げると受付の人は驚きつつも直ぐに人を呼び、ボクらを案内させた。
業務に影響を出さずに驚くって、やっぱりプロだね〜
部屋に着くと既に局長はいるとの事だった。
そこには
腰辺りまで伸ばした銀髪、赤眼、そして口元に輝る犬歯
そう、吸血鬼ことヴァンパイアである。
いや〜初めて見るけどかっこいいね!
と、ボクが感慨にふけっていると
「初めまして、この冒険者共同組合連合会ホーツィコーダ支部シュヴェウリー局の局長をしています元Sランク冒険者です。して、本日は如何様な御用件でしょうか、Sランク冒険者エルデミナさん、そして金ランク冒険者リネリアさん」
友好的とも、敵対的でも無く、只只平坦に彼女 ── メルムラールさんが話を切り出した。
この作品はフィクションです。実在する人物・団体などとは、関係ありません。
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