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家庭教師の独白 (リヴァリ・グレイス目線)
短いです
わたくしはリヴァリ・グレイス。
伯爵令嬢、27歳独身です。
わたくしはマナーや教養には自信があり、それともう一つ。
伯爵令嬢らしからぬことですが、剣術や体術にも自信があり、鬼婆と呼ばれていたのは昔の話です。他家の貴族からも家庭教師を引き受けてほしいとのお誘いが絶えません。
そんなわたくしですから、テノン公爵から令嬢の家庭教師を頼まれたとき、それほど驚きはありませんでした。
断ろうかなと思っていたぐらいですから。
ですが、その内容を見て受けることに決めました。
その内容というのが、マナーと、なんと護身術を教えてほしいというものだったのです。
令嬢が体力づくりも兼ねた護身術を習いたいと言っていたと聞いて、私以外にもそんな貴族令嬢がいたのかと感動しました。
なので、わたくしはこのお話を受けることに決めたのでした。