完璧令嬢になるまで
ちょっと冷静になって考えてみよう。
そもそも完璧令嬢だとかいう前に歩けなければ何も始まらない。
それからは猛烈に練習しました。その結果、
たったの三か月で歩けるようになりましたとさ・・・
思うのだが、動くたびに力がついていくような感じがする・・・まあ、これも神様からの贈り物だと思うことにしよう。
一歳になりました。
この頃になると、前世の七歳ぐらいのスピードで走れるようになっていた・・・怪物か?
二歳になりました。
もう前世の私より速いかもしれない・・・才能、恐るべし
◇ ◇ ◇
三歳になりました。
三歳になると、絵本の読み聞かせをしてくれたりするようになった。
それで分かったことが2つ。
1つはこの世界の文字や言葉はまんま日本語だという事。都合がよすぎる気もするけれど・・・
もう1つは・・・なんとなんと、この世界には魔法があるらしいのだ!!
それを知った時の私の興奮を察してほしい。
ママ(貴族だからお母様かな?)に魔法を見せてほしいとせがむと、あっさり見せてくれた。
お母様は光と風の魔法が使えるらしい。
光魔法の方が得意だと言って見せてくれた光魔法は、今まで見たどんなものより綺麗で、思わず号泣して「どうしたの!?」と心配されてしまった。
◇ ◇ ◇
五歳になりました。
完璧令嬢を目指すからには文武両道でなければならないと思った私は、さっそくお父様に体力づくりも兼ねた護身術と教養を身に着けるための家庭教師を手配してくれるよう頼みに行った。
子供らしからぬお願いに驚いた様子のお父様だったけれど、家族に甘いお父様はすぐに了承してくれた。
早速次の日に家庭教師に会うことになったのだった。