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エスティア・アンシークのそれなりに楽しい日常  作者: 瓶覗
八章「曰く、月夜に釜を抜かれる」
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予期せぬ出来事 3

 モンスターに襲われるというとんでもねぇ出来事の二回目を体験した私は、なんかもうちょっと慣れちゃって、のほほんと騎士団の質問に答えていた。

 この場にいる騎士がほとんど知り合いってのもね、いい感じに気が抜けるよね。


「またか」

「またです。どうにかしてください」

「そりゃ無理だな。お前の魔力が面白おかしいせいだ」

「くっ……もうここまで来るとそれを否定もし辛い……!」


 一通り流れを説明したところで、イヴィさんがお茶と茶菓子を出してくれたので受けとりつつ文句を言っておく。

 ここまで襲われるってなると、全部でないにしてもちょっとは私が悪いのか?


 なんて考えつつお茶を飲んでいたら、エイダンさんに静かに首を振られた。

 私が悪いわけではないと?そういう事でよろしいですね?

 最強さんが言うんだから間違いないか。おし、今回の件も私は特に悪くなーいぞー!


「まぁなんていうか、今回も私で良かったですね。他の人ならもっと大ごとになってましたよ」

「充分大事だアホ」

「エスティアはもう少し、自分の影響力を考えような」

「え~?」


 魔法部隊の隊長と上位騎士が揃って何を言ってんだか。

 まぁ、後継見つける前に私に何かあったらアンシーク存続の危機だし、そうなると騎士団も色々面倒なんだろうな。

 そういう意味では私は結構重要人物だ。私というか、アンシークさんがだけど。


「まぁ、私は良いんですよ一旦。無事ですし」

「襲われといて、服が駄目になったことの方に意識割いてたらしいな?」

「お気に入りだったんですもん。誰から聞いたんです?それ」

「フィンリー」

「つまりはシュッツか。あいつめ」


 私が別に精神的なダメージとかは受けてないっていう報告なんだろうけど、だとしても言わんでよくないか、それ。

 ……服に意識割いてたってのも、その場で服を気にしてたってことまで、だよね?襲われたことよりお気に入りの服が駄目になったことに対して長々凹んでたのは、流石に言ってないよな……?

 いや、まぁ、言ったっていいんだけど、いいんだけどさ。


「……で、ですよ。あのモンスターどうなったんです?」

「エスティアが襲われた後、討伐したモンスターを回収して魔法部隊に追跡してもらってな」

「実物が持ってこれたから随分楽になったなぁ。実害も出たから、面倒な所も押し切って追跡して、今はもうほとんど討伐も終わってる」

「いっぱい居たんですか」

「いっぱいいた」

「わお」


 一体じゃなかったんだぁ。

 というか、すぐに魔法部隊の所に行ったってことは騎士団は最初から一体だけだとは思ってなかったのかな。

 何はともあれ、いけるとなったら本当に動きが早い。今まで足止めされていた分が一気に進んだって感じだ。


「ただ、原因が分からないままだ」

「……どっから来たのかって話です?」

「そうだな。どこから、どうやって、何が理由で来たのか」

「騎士団の面倒事はまだ続くんですねぇ」

「面倒なのはいつもだ」

「イヴィさんのそれは別問題な気がします」


 お茶を飲みつつぼやくように言った言葉をイヴィさんは否定しなかったので、本当に別問題らしい。

 どうせまた上の人と喧嘩とかしたんだろうなぁ。

 しょっちゅうやってるってフィンさんも言ってたしなぁ。


「早く原因判明するといいですねぇ」

「全くだ」

「キャンベル、お前は調べる側だろうが」

「俺は基本実働のみだからなぁ」


 エイダンさんは確かに、机仕事より外で動いてるイメージがある。

 上位騎士って書類仕事ないんですか?って前に聞いてみたら、エイダンさんは他より少ないんだって言ってた記憶があるから、なんかそういう役回りなんだろうな。

 まぁ確かに騎士団最強とかなんとか言われてる人を机に縛り付けるより、外を歩き回ってもらった方が騎士団の人気とか、その辺を考えても都合がいいのかもしれない。


 全部よくは知らないんだけどね。アンシークは騎士団と付き合いがあるけど、騎士団の内部組織ではないからお互い知らない話の方が多い。

 騎士団の人たちはアンシークに対して甘いっていうか、半分身内くらいに思ってる感じがあるけど、それでも言えないことはいっぱいあるみたいだしね。

 その辺の線引きはしっかりしてもらった方が有難いから、こっちからも聞かないようにしてるのだ。


「で、エスティ」

「なんです?」

「怪我がなかったとはいえ、巻き込んだことに変わりはないからな。何か詫びの品を用意するが何がいい」

「それ本人に聞くんだ……」

「お前には聞いた方が早い」

「んぇ~?今そんなに欲しいものとかは……なんかいいとこのお菓子とかください」

「分かった、用意しよう」


 確かに要らんもん貰っても困るけど、直接聞かれるのちょっと面白いね。

 実際誰が選ぶのかは知らないけど、騎士団がお詫びにってくれるお菓子なら絶対自分じゃ買わないようなところのだろうし普通に楽しみだ。

 日持ちする物だったら、実家に帰る時の旅のお供に持っていってもいいかもしれない。


 兄さんも結構甘いもの食べるから、兄さんにちょっと渡してもいいな。

 なんて、まだ何を貰えるのか分かってもいないのにウキウキで考えて、その後もちょっと話して解散になった。

 騎士団はまだまだ忙しそうだ。

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