結婚後即離婚?
トラックに轢かれそのまま息絶える男の私、そのまま火葬場直行です、
そして火葬される男の私、その後お墓に入り短い人生を終わらせました、
その悪夢に思わず飛び起きる私・・気づけば汗びっしょりでした。
「あらあら紗由美汗かいたの?ならお風呂用意するからね~~」
・・・
ここでお風呂に入ると母に盗撮されそうなので私は晴翔さんに連絡・・
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「おう起きたんだな、なら屋敷に帰るぞ!」
・・・
しっかり見張っていた晴翔さんが隣の部屋から入ってきました、
そして私を起こし・・私は私服のまんまだったのでそのまま外に出ます、
しばらくするとタクシーが来て私と晴翔さんはすぐ乗り込み移動しました。
ちなみにお風呂は母が堪能、幸せそうな顔をして入っていたそうです。
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まああんな母ですから・・私は気にしないことにしました。
それにしても・・
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これで私は完全に女性となったようです、もしさっきの夢が本当なら・・
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男の私・・紘はあの事故で死んだことになります。
・・・
考え込む私を無視してタクシーは屋敷に到着、晴翔さんは私を抱きかかえます、
そしてお風呂に一直線、既にお風呂は沸かしてあるらしく湯気が立っています、
入り口で私を降ろす晴翔さん、もしかしてこのまま一緒に入浴するのですか?
「しっかり温まるんだぞ!俺は忙しいから部屋に戻っておくからな」
・・・
心配してくれてるのか・・半放置なのかよくわからない晴翔さんでした、
私は一人服を脱ぎお風呂に入り身体をしっかり洗い湯船につかります、
ふと鏡を見ると・・自分で言うのもなんなんですが絶世の美女が写ってます。
・・・
これで私は完全な女性、今後は晴翔さんに嫁ぎ・・まあそれは割り切ります、
でも気がかりなのは沙綾香さん、なので私はお風呂後メールを送ります、
今後のことで話したいと・・沙綾香さんも気にしていて即OKが来ました。
翌日・・
私は晴翔さんにも声をかけましたが晴翔さんは猛烈に拒否しました、
でも私と沙綾香さんとの対談にはOKをもらい私はタクシーで移動、
ある喫茶店で沙綾香さんと待ち合わせ、早速本題を話しました。
・・・
私の話を静かに聞いていた沙綾香さん、ある程度予期してたようです、
そして私に尋ねます、晴翔さんとマジで結婚する気なのかと・・
これに対して私は・・
「は・・はい、先程お話ししたように私は今後晴翔さんに身を委ねます、
でもあくまで私は側室、本妻は沙綾香さんの考えは変わってはいません、
なので今後もそのままだと思って頂きたいのですが・・」
そう私は沙綾香さんに説明、すると彼女は・・
・・・
「・・もう無理ね、晴翔兄は私を女と見ていないから・・」
「そ・・そんなことはありません・・」
「慰めはいいわ、これからはあなたの好きにして、私は退くわ」
そう言って沙綾香さんは席を立ち喫茶店を出て行きます、代金は私持ち、
まあこんな程度は沙綾香さんの苦しみに比べればなんともありません、
でもこれからどうしましょう・・私はマジで側室で十分なのですが・・
・・・
一応晴翔さんが如月財閥の跡取りなので財閥は沙綾香さんを求めています、
でも晴翔さんはこの辺は頑固で私に執着、私は財閥には求められていません、
なので側室でいいと・・単純にゴダゴダに巻き込まれるのが嫌なだけです。
・・・
形だけでも沙綾香さんを正妻に出来ないのでしょうか?
・・・
正直財閥のお偉いさん達と関わりたくありません、地位も財産も興味無いです、
でもこのままだと確実に財閥の跡取りの正妻にされるのは間違いありません、
これが私にも超億劫、堅苦しい老齢さん達の相手はマジで嫌です!!!!
・・・
はあ・・・
・・・
ここで一人で悩んでいても億劫なだけ、なので愛華先輩の所に行きます、
愛華先輩と対談する私、今迄の経緯と私の考えを正直に話しました、
それを聞いた愛華先輩は・・
「それは当然だわね、でもあなたが解決出来る問題でもないわ」
「そ・・そうなんです!ど・・どうしたらいいのでしょうか?」
愛華先輩は悩みます、まあ当然ですね、この手の問題は奥が深いから、
でもそれを打破出来る晴翔さんが嫌がりますからもう八方塞がりです、
この場合どうしたらいいのでしょう?すると愛華先輩が・・
・・・
「こうなれば・・紗由美さん晴翔と結婚して即離婚して!」
はい?
「こうなれば晴翔の希望を叶えてやって・・即離婚するのを条件にするのよ、
その後沙綾香と結婚させればいいのよ、順番は逆になるけどね、
でも先を考えるとこれしか手が無いわ、晴翔には私から言っておくから・・」
私は別に構いませんが・・・
・・・
肝心の晴翔さんがどう返事するのか・・
・・・
私は部屋に戻り・・
・・・
愛華先輩からの連絡を待ちました。




