志望大学合格!
俺は努力の甲斐あって自宅から近い志望大学に無事合格した!
苦労が報われたので・・人間やれば出来るんだな~と喜びをかみしめた、
まあ成績はギリギリだったけど・・結果良ければすべて良しだ!
これでなんとか凌げるかと思ったが・・
「絋!来月私たち転勤するからね」
・・・
えっ?ちょっと待って!
この家はどうするの?俺はどうなるの?
「借家だから大家さんに返すわよ!、だから来週アパート探してね」
・・・
なんのために頑張ったんだよ~!結局一人暮らしとなるのか・・
予定より早すぎたが念願の一人暮らし・・なんか複雑な気分だった。
俺の心配を他所に・・親たちはさっさと荷物をまとめ引っ越していった、
俺は仕方なく大学近くのアパートを探した、幸い一室空きを見つける、
1kで月々5万円、ちと高いがすぐに申し込んだ。
アパートは2階建ての木造建築、築約5年位のきれいなアパートだ
部屋も思ったより広くてきれいだった、これなら荷物が増えても問題なし、
ちなみにこのアパートの部屋数は20、2階の10部屋が女性専用となっていた。
「こんにちは!お隣さん?これから宜しくね」
「あっ・・はい!こちらこそ宜しくお願いします」
俺に挨拶をしたのは・・同じ大学の2年生、かなりの美女だ、
俺の部屋の隣ではあるが・・横ではなく上なんだよな~・・
彼女に限らず2階にはモデルに匹敵する美女たちが揃っていた。
そのためか?
1階はほぼオープンなのに対し2階はセキュリティ完璧な造りとなっていた、
例えば階段の前に門扉があり監視カメラ付きで専用のカードが無いと開かない、
さらに宅配便等は専用のボックスがあり外部からの接触を許さない。
その光景は・・
ある意味1階の男性は番犬みたいだなと感じる、実際そうかもしれない、
ただ俺を含めて一階の男性たちは・・どう見ても草食系で頼りない面々、
なんでも俺の他にも体格のいい男性が複数申し込んだが断られたらしい。
俺は・・
ギリギリ草食系に見えたらしく受け入れられたそうだ、なんか複雑な気分、
草食系の男性なら上の階に忍び込むことは無いらしいが・・そうなのか?
頼りないのを入居させるようにと大家さんから厳命を受けてるそうだ。
あとから・・ため息をつく不動産会社の店員さんから聞かされた。
実際・・
他の部屋に挨拶に行くと全員細くガリガリ系、どう見ても弱そうな面々ばかり、
たぶん喧嘩したら女性陣の方が強いと思う、その辺も視野に入れてるのかな?
・・・
深く考えるのはやめよう
俺は荷物を部屋に入れて引越しを続けた、あらかた搬入できた、
TVの設置にかなり苦戦したが・・何とか映るようになった、
他にもベットの組み立てや勉強机の配置などで時間が過ぎていく。