買収された私
私は超ご機嫌となり翌日愛華先輩に屋敷に経緯の説明の為伺いました、
思いっきりデレデレな私、それを見て愛華先輩は思いっきり呆れ顔、
まあ当然ですね、だって私の膝の上には・・
「ニャーン!ニャーーーーン!!!」
とても可愛い子猫が2匹、どちらも私に超慣れて甘えてきます、
なんか不思議ですね~男の時は犬猫はそれほど興味は無かったのですが・・
女の身体となった今は・・これらが可愛くて可愛くて仕方がありません。
なのでそれ以降はほとんど記憶がありません、完全に子犬猫の虜です、
晴翔さんが色々尋ねてきましたが私は上の空で返事を繰り返します・・
・・・
はあ~~~~~~~
私は食事後ホテルに戻され・・翌日愛華先輩の屋敷にいました。
・・・
おバカ猫顔の私を見て・・思いっきりため息と呆れ顔の愛華先輩、
この様子だと晴翔に言いくるめられたと感じ取ったと悟り質問、
晴翔から何を言われたのかを説明するように言われ私はこう答えます。
● 晴翔さんは私紗由美を正妻としての結婚を望んでいる。
● 沙綾香さんは従兄妹としか見えないので結婚は無理。
● 晴翔さんは私にプロポーズ、今月中に結婚を行うと宣言!
● 結婚すれば私には望むだけ動物たちとのふれあいを約束。
● 私は子犬や子猫に夢中となり深く考えずにそれらを承諾。
・・・
「あなた・・・ほんと馬鹿じゃないの?」
私もそう思います。
でも今の私は・・
・・・
母性本能がものすごく強いのか子供を見ると抱きしめたくなります、
さすがに怖いは虫類などは引きますが子犬や子猫などはもう撃沈です、
そんな私の母性本能を見向いた晴翔さん、小動物で誘惑してきました。
・・・
理性を失っている私を見て愛華先輩は考え込みます、というのも・・
私紗由美は儲け頭、今結婚すると売り上げに大きな影響が出ます、
それと晴翔さんと結婚すれば取り巻き達が暴動を起こすかも・・
・・・
沙綾香さんと結婚させたい愛華先輩としてみれば到底了承は出来ません、
今は世界進出の為出来るだけこういう色恋事は避けたいのもあります、
もう少し劇団の地位か確立されるまで問題は避けたいのが本音のようです。
・・・
「紗由美さん少し頭を冷やしなさい!この子達は預かるわ!」
「えっ?い・・嫌です!私の子供達を奪わないでください」
「いい加減にしなさい!あなたはホテルに戻りなさい!!!」
・・・
涙目の私から子猫達を奪う愛華先輩、私は渋々ホテルに戻ります、
しばらくしたら正気に戻り・・晴翔さんとの結婚に今頃焦る私、
どうしてプロポーズ受けたのか・・後悔と焦りが私を苦しめていきます。
ちなみに子猫達は愛華先輩が大事に育てすっかりなついているそうです、
それを愛華先輩はとても喜びデレデレの毎日を送っているそうです。
・・・
人のこと言えないと思うんですけど・・
これらはさておいて・・
正気に戻った愛華先輩は晴翔さんを呼び出し式の延期を訴えます、
晴翔さんは猛烈に拒否しますが親御さんまで出て必死に訴えます、
なので晴翔さんは渋々了承、結婚は無期限延期となりました。
これを聞いた私は一安心、猫たちの誘惑に負けたのでほっとしました。
しばらくして・・
新たな舞台が決まり私は戦後の貧困女性を演じることになります、
時は戦争後の日本、復興と飢餓の過酷な世界を演じるそうです。
具体的には・・
私は7人兄弟の末娘として生まれ上は全員男、年の差は相当なものです、
一番上の兄は私より20歳も離れ・・兄というよりはお父さんの感じ、
ですが私を除きこの家族は全員戦争で他界してしまいます。
天涯孤独となった私、あてもなく仕事探し・・米軍の食堂に努めます、
そこで知り合った晴翔さん演じる米軍の少佐は私に一目ぼれ、
私はその方に嫁ぎ子を授かりますが・・ガンを発症し瞬く間に他界します。
悲しみにくれる少佐は・・その後沙綾香さん演じる女性と再婚します、
そうして2人手を繋ぎ老後2人とも老衰で死ぬという設定です。
・・・
なんか似たような展開があったような気がしますが・・
・・・
深く考えても仕方ないので気にしないことにしました。
翌日から猛特訓、私は毎日ヘトヘトとなり休みは寝てばかり、
ある休日沙綾香さんから連絡があり・・
・・・
話があるというので・・
・・・
渋々私は指定されたレストランに向かいました。




