やったーーーー!
私と沙綾香さんは急ぎ愛華先輩の控室に走り・・先輩は食事中、
沙綾香さんがノックを忘れ部屋に飛びこむ・・大口の愛華先輩、
どうやらあんまんを一気に食べようとしてたようで・・
・・・
即座に隠し何もなかったように振舞います!
「ち・・ちょっと沙綾香!ノック位しなさいよ!」
「ご・・ごめんなさいお姉さま、急いでいたもので・・」
・・・
何とも気まずい空気の中私と沙綾香さんは対面の席に座ります、
そして沙綾香さんが発言、愛華先輩と口論が始まりました。
「お姉さまお願いがあります!」
「あら何かしら?もしかして役に不満でも?」
察しがいい愛華先輩、ある程度は予測していたようです。
「ええそうです!私と紗由美さんの役を交代してほしいのです」
「それは出来ないわ、2人が結ばれるシーンが一番の見せ所なのよ、
悪いけど知名度では紗由美の方が上だから彼女の方が適してるのよ、
貴方は当分脇役で鍛えて知名度が上がったら考えてもいいわ」
「・・・」
黙り込む沙綾香さん、まあ普通に考えたら当然の答えですよね、
この返事は予想していた私、なので頭の中で反論を考えていました、
そして今度は私が愛華先輩に訴えます!
「あ・・愛華先輩・・失礼ですが私からもお願いします」
「あらなぜ?もしかして晴翔の事気に入らないのかしら?」
まあそうなのですけど・・
さすがにこの本音は言えません、なので別の言葉で愛華先輩に訴えます。
「いえそうではありません、今回に関しては役の交代は必要だと思います」
「あらどうして?あなたの方が役に適してると思うけど?」
「確かに今はそうかもしれません、ですが観衆はそれをわかっています、
なのである意味内容は予想できるので話題としては程々だと思います、
ですが沙綾香さんが皆の予想を覆すと皆は注目すると思うのです」
続けて・・
「先を考えると注目株は多い方がいいと思います、私はこう考えます、
沙綾香さんは先で大女優になればこの劇団の注目はさらに上がります、
そうなればさらに複雑な関係を展開できるので大胆な舞台も可能です」
「あなたの言いたいことは大体分かったわ、それも確かに魅力だわね、
確かに先を考えると注目株は多い方がいい・・さらに沙綾香は従兄妹、
身内なら周りも・・晴翔と深く関わってもそう抵抗はないでしょう」
愛華先輩の反応は思ったより上々、これは期待ができそうですね、
私としては後釜が誰であろうと関係ありません、さっさと逃げたいのです、
幸い沙綾香さんは晴翔さんに惚れてます、なので堂々と押し付けられます。
おそらく沙綾香さんは私が晴翔さんと付き合うのは戸惑いがあるはず、
ですが先で自分が主役になれば私を遠ざける行動に出るでしょう、
私はこれを期待して愛華先輩に役の交代を進言し続けます。
・・・
愛華先輩は考えこみます、確かに今のままだとお約束のストーリーの舞台、
ただ沙綾香さんは従兄妹なので身内びいきだと罵声を浴びる恐れもあります、
そうなると逆に注目が下がり舞台は失敗する可能性も当然あります。
・・・
愛華先輩はさらに考えこみます、リスク覚悟で役を交代させるか・・
それともベターな内容で今回は凌ぐべきか決断を迫られます、
そうして10分後・・愛華先輩が決断しました!
「いいわ!沙綾香今回は紗由美と交代しなさい!本気で演じなさいよ!」
「わ・・わかりました!!ありがとうございます~~!!!」
これを聞いた沙綾香さんは大喜び、私も心でやった――を唱えまくります。
こうして・・
私と沙綾香さんは役交代、私は最後に晴翔さんにふられ放浪の旅に出ます、
この展開は観衆の意表を突き・・沙綾香さんに皆の視線が集まりました、
おかげで私は脇役Aに格下げ、ダウンしたけど内心大喜びの私です。
さて・・
意外にも・・
私が晴翔さんにふられるシーンが大好評で・・特に女性が多いです、
ざまあみろとばかりに私にブーイング、私相当嫌われていたようですね、
あと沙綾香さんが従兄妹だと知る彼女達は私よりマシだと考えたようです。
私としても一安心、これで堂々と晴翔さんと距離が置けます。
その後・・・
公演は無事終了、本気で晴翔さんとの愛を演じた沙綾香さん、
その演技はなかなかのもので・・まあ本当に愛してますからね、
それもあり取材が殺到、すっかり主役は沙綾香さんと化しました。
さて・・
お役御免となった私は・・
・・・
いつでも追い出されるようにスマホ片手に移住先を探し始めました、
考えているのは山奥の限界集落、以前TVで見たことがあります、
そこには家などはありますが高齢の為次々と人がいなくなっています。
私はこれに目をつけました、老婆に変装してひっそりと過ごせば・・
たまに町内会の方が確認に来る程度でしょう、なのでチャンスです、
ある程度の時間が過ぎた頃、皆は私を忘れるころに下山すれば・・
・・・
あとは名を変えればいいだけ、舞台で変装してたのでもう慣れました、
適当に名を変え醜く変装すれば皆は私のことなど気にかけないでしょう、
これで自由に近づける・・リストラされそうなのにワクワクする私です。
この晩私は農業素人の私でも住めそうな場所を探しまくります、
それと出来るだけ人と会いたくないのでネットでも買える土地を探します、
そうこうしていたらしっかり深夜、続きは明日にしてベットに潜り込みます。
翌日・・
・・・
「おい起きろ!話があるんだ!」
・・・?
すっかり熟睡していた私はノックに気が付かず爆睡してました、
目を覚ますと・・そこには合鍵で部屋に入ってきた晴翔さんがいました、
渋々起きる私、すると晴翔さんが・・
・・・
!!!
突然抱きついてきました!




