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狐娘?




私がいる部屋に押しかけたのは如月沙綾香さん、晴翔さんの従兄妹でした、

歳は19、今迄カナダに留学してたみたいで先程日本に帰国したそうです、

幼少の頃から完全男子禁制の寮に入っていたみたいで完全なお嬢様です。




従兄妹ということもあり晴翔さんとは幼い頃からの遊び相手なのですが・・




・・・




「私!大きくなったら晴翔兄のお嫁さんになる!」




と頻繁に断言してたようで本人は困惑、まあ親は黙認のようです、

その後音楽を極めたいとばかりに留学、かなり生真面目な性格のようです、

この度やっと卒業出来たので急ぎ晴翔さんに会いに行ったそうですが・・




・・・




晴翔さんが出演する雑誌を買いまくり見ていたら・・・



・・・






私と晴翔さんのキスシーンを見て憤慨、急ぎ私を探し始めました!

愛華先輩の元に大苦情の電話、頭を抱えた愛華先輩は晴翔さんに連絡、

晴翔さんに丸投げした愛華先輩、晴翔さんはしぶしぶ会いに行きます。




久々の再会・・・




「晴兄!この狐娘誰よ?どこにいるのよ??!!」




猛烈に怒る沙綾香さん、その気迫に押された晴翔さんはホテルに移動、

すぐさま沙綾香さんは私のいる部屋に移動、私に罵声を浴びせまくります!




・・・




私って男を誘惑する狐に見えるのでしょうか?







・・・




まあ沙綾香さんにしてみたら私は晴翔さんをたぶらかした女ですからね、

晴翔さんを色気で化かした存在と言うことで狐娘と思い込んだようです、

まあ確かに妖狐などは人間を誑かすと聞きますから当然かもしれません。




・・・




実際はその逆で・・私が晴翔さんに誑かされているのですけど・・




・・・




超興奮気味の沙綾香さんに私の声は届かず私は押し倒されます、

そして私の首を絞めつけ・・さすがに危険と判断した晴翔さん、

急ぎ沙綾香さんを持ち上げ私から離します。




ゴホゴホゴホ・・




酸欠の一歩手前の私、でも沙綾香さんはさらに私を襲おうとします、

さすがに晴翔さんはヤバいと思いSPさんに沙綾香さんを預けます、

そして退室、苦しむ私を見て晴翔さんはせ背中をさすってくれました。




「すまないな、こうでもしなければ収まりがつかなかったから・・」




・・・




私には完全にいい迷惑なのですが・・




・・・




30分後SPさんに事情を聞いた沙綾香さんは少し落ち着いたようです、

そして愛華先輩と電話、愛華先輩は今迄の経緯を沙綾香さんに話します、

ただ私が元男だと言うことだけはなぜか言いませんでした。




・・・




私としては是非言ってほしかったのですけど・・




・・・




私の心としては・・沙綾香さんが出てきたことである意味希望、

猛烈に晴翔さんを求める沙綾香さんなら私を蹴落としてくれるはず、

そうすれば私は自由になれます!晴翔さんと別れられるからです。



20分後・・・



ホテルのレストランの一室を貸切り・・




沙綾香さんが私に詫びたいというので移動、私は席に座ります、

そしてお互いお辞儀、先に沙綾香さんが私に詫びてきました。




「さ・・先ほどは失礼しました、本当にごめんなさい」




これに対して私は・・




「いえいえ気にしないでください、愛華先輩から伺っていますので、

私としては羨ましい限りです、これだけ一途に思われているのですから・・

ほんと晴翔さんは幸せだと思いますよ」




「そう・・そうですね・・そう思って頂けると嬉しいです」





意味深な私の言葉に頬を赤める沙綾香さん、どうやら本当に惚れてますね、

それと沙綾香さんはなかなかの美人、晴翔さんに相応しい女性に見えます、

なら私には大チャンス!従兄妹は結婚出来るので遠慮なく押し付けられます。




「あ・・あの・・」




「はい、何でしょうか?」




「紗由美さんは・・晴翔兄さんのことどう思っているのですか?」




「大切な舞台のパートナーと考えています、と言うのも私は・・

複雑な事情を抱えていますので一般の仕事では働けないのです、

それと監視の必要性ですね、私を敬い妬む輩から狙われていますから・・」




「差支えなければ・・その事情を教えて頂けますか?」




「はい、私は生活難から紹介されたオ-ディションに参加して準優勝、

そこで出会った愛華先輩から仕事を頂き・・以降舞台の仕事が増えました、

ただ残念な事に私の活躍を妬む輩が増え殺されかけたこともあります」



それと・・・




「晴翔さん達はそんな私を助けてくれました、以降は大事なパートナーです」




「紗由美さんは晴翔兄さんの婚約者と聞きましたが?」




「ええ表面上はそうなっています、でも私達は仕事以外は接しません、

愛華先輩達の夢を実現するため私を抜擢し身を守るためそう演じてます、

ご存じだと思いますが晴翔さんは相当モテますから・・」




「ということは・・利害関係だと?」




「ある意味そうとも言えます、お互いを守るため婚約者となっています、

そうすれば私は過剰な輩から身を守れ晴翔さんはとりまきを避けれます、

そう考えて頂けると・・今の複雑な関係は理解できると思います」




「そ・・そうですね・・そう言って頂けると」




言葉を濁していはいますが・・私は嘘は一つも言っていません、

事実私は晴翔さんと婚約はしてはいますが自分の意志ではありません、

むしろ別れたい位、でも監視が無いと狙われるので我慢してるだけです。



なので・・




・・・




私は眼を光らせ・・



・・・



沙綾香さんに晴翔さんと結婚してもらえるよう・・



・・・



思案する毎日が続きました。




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