危機一髪のくしゃみ
はあ・・・
一応元には戻れたけど・・俺は部屋で真剣に考える。
さてどうしよう?このことを親に話すべきか・・・
サプリメントの感想を書かないとお小遣いがもらえないからな、
そのまんまを書いたら間違いなくおかしいと思われるだろう・・
『絋~~いい加減ご飯にしなさい!』
俺は母さんの言葉で一旦食事をすることにした、
コスプレ姿の母は正直見たくないけど・・言ったらげんこつだ、
まずは黙っておこう、確実にコスプレされそうだからな。
俺は食事後部屋に戻り・・
女性になる前の経緯だけ書くことにした、一応事実だからな。
・・・
不安だな~~~
もし大勢の前でまた女性になったらそれこそパニックだろう、
特に親父が怖い、確実に会社の実験室に連れていかれそうだ、
先の事を考え何らかの対策をしておかないと・・・
・・・
俺は念の為女性用の服を一着持ち運ぶことにした、
そのままの服だと怪しまれるし正体がばれると何かと困る、
急いで身障者用トイレに入って着替えれば大丈夫だろう。
その結果・・俺の持ち運びの荷物が増えた。
幸い服は母さんのコスプレ服が山ほどあるので拝借することにした、
ちなみに女性姿となった俺と母さんの体格はそれほど変わらなかった。
・・・
運がいいのか悪いのか?
まあ考えていてもしょうがない、学校に行く事にした。
その日はあっという間に過ぎ・・もう深夜だ。
そろそろ寝るとするか・・
・・・
夢の中であの女性がイケメン男性に告白している?かなり真剣だ。
おいおい冗談だろ?俺は男だぞ?男に告白する趣味は無いぞ?
おいやめてくれ!男の方も受け入れるんじゃない!断れ!
あ~~~
夢の中で女性の俺と謎の男性が思いっきりキスをしていた。
・・・
俺は布団の中で冷や汗を思いっきりかいた。
『はっくしょん!』
半意識の中で・・身体の変化を感じながら俺は深い眠りについた、
仕掛けていた目覚まし時計が鳴り響く、なんとか起きた俺は時計を止める、
自分の手を見ると?おいおい嘘だろ?またあの手になっている?
俺はあわてて鏡を見た・・
・・・
あの女性が映ってる。
・・・
どうしよう??
今から学校なんだけど?
一応確認をと思いスマホで自分を撮影した、
その画像を見ると・・美しい女性が映っていた。
もしかして?
俺はスマホの録音機能で自分の声を録音してみた、
それを再生すると・・聞いた事のない女性の声が出てきた、
休むにしてもこれじゃ電話で誤魔化すこともでできない。
『絋~~早くご飯にしなさい!学校に遅れるわよ~~』
母親のせかす声に俺は大慌て!マジでどうしよう??
そうだ!
大きなくしゃみをすれば元に戻るのでは?
俺はそう思い、急ぎ衣類を脱ぎ始めた、体を冷やせば出るだろう、
刺激的な自分の身体に興奮しつつ・・鼻をくすぐりくしゃみを待つ。
・・・
こういう時にくしゃみが出ないのはなぜだろう?
俺は全裸のまま少し窓を開けて花粉を呼び込みくしゃみを待つ、
今まで花粉に悩まされてたけど・・この度は花粉に大きく期待する。
しびれを切らした母親大声を挙げながら階段を上ってくる、
その時!
俺は大きなくしゃみをした!
『はっくしょん!』
間一髪母親が部屋に入る前におれは元の姿に戻った、
ただ・・
ほぼ全裸の俺の姿を見た母親の顔は・・引きつっていた。
「絋・・あなたそんな趣味があったの?」
俺は急所を隠しながら・・母親を部屋から追い出した。
急いで服を着る俺に向かって・・母親がドア越しから一言!
「もう~~そんなに溜まっているなら早く言いなさいよ!
おかあさんでよければ相手してあげるわよ!」
・・・
おかしな母親の事はほっといて・・
俺は大急ぎで家を出て学校に向かった。