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逃げる決意





愛華先輩の舞台は・・中世ヨーロッパ時代の貴族社会の出来事です、

なんでも奴隷を買い漁り酷い仕打ちをする貴族達に天誅を降す物語、

その正義の軍団を愛華先輩たちが演じ・・私は奴隷娘の役です。



「やめて~~娘は勘弁して~~」




「うへへ・・いい女だな、これは高く売れるぜ!」




「おかあさ~~~~~~~ん!!!」




・・・



私は奴隷として売られ悪徳商人達に苛められる苦しみを演じています、

危うく犯されそうになった時愛華先輩たちが乗り込み私達を助けます、

そうして私達は・・愛華先輩たちに感謝の意を伝えます!




「あ・・ありがとうございます・・」




「無事でなによりね、あとは私達に任せなさい!」




こうして私・・奴隷の娘たちは解放され優しい貴族達に助けられます、

私は愛華先輩達に感謝の意を唱えながら・・なぜか歌わされます、

正直歌は苦手なのですが・・母にとことん鍛えられ何とか歌います。




ララララララ~~~~~~~~!!!




オオオオオオオオオーーーー!!!




どー考えても上手いとは言えない私の歌に・・なぜか観客の反応は上々、

それからは一番のクライマックス扱いとなり・・愛華先輩達が出てきます、

そして私を抱きしめ・・私は嘘泣きをして感激して幕が下ります。




・・・




舞台が済んだ後お客さんをお見送り、私は最後まで乞食服のまんまです、

ですが・・なぜかお客さんは私との握手を求め長蛇の列ができてしまいます、

正直手が痛くなるし長々と営業用スマイルはきつい・・めちゃ疲れます!




「お疲れ様でした~」




やっとお客さんも全員お帰りになり疲れた私はその場に座り込みます、

スタッフの方が飲み物を用意・・私はスルーされるので流し場に移動、

そこで水を飲んで・・迎えに来た母に連れられ家に戻ります。



・・・



私は・・お客さんからは人気があるのですが・・



・・・



スタッフさん達からの評価は最悪、話すどころか挨拶もしてくれません、

愛華先輩が目を光らせているのでいじめ等は無いのですが・・・



・・・



取り巻きさん達の気持ちを考えると・・私がウザいのは分かっています、

私も本当は逃げたい・・でも行く当てのない私は母のいいなりです、

これから私はどうなるのでしょう?不安しかないのですが・・



・・・



考えても仕方がないので・・




部屋に戻ったら一目散に風呂に入りすぐ寝てます。




翌日、この日は久々の休みです・・




逃げたら警察に連絡されるので私は母の家に籠りひたすらTVを見ます、

TV視聴は許可を貰えたので唯一の楽しみ・・見るのは主にガ●ダム、

この辺は男の趣味感が残っているので深夜まで満喫しています。



翌日・・・




「紗由美!いつまで寝てるの!もう起きなさい!」




別の意味で疲れ果てて部屋で寝ていた私を母が無理やり起こします、

すっかり遠慮が無くなった母は私を呼び捨て、布団をはぎ取り・・




「さあ急いで支度して!」




「は・・はい~~~~!!」




訳がわからぬまま私は用意された服を着て車に乗せられある場所へ、

今回は乞食服では無くある程度豪華な洋服を与えられ私は少しご機嫌・・



・・・



こんなに苦しい思いばかりなら・・もう逃げ出そうと秘かに考える私、

どの道警察沙汰になるのなら牢屋の方がいいかもしれない・・



・・・



生きている自分を殺したという訳わからない弁解はどうせ通じません、

同じ苦しみなら・・まだ見世物にされない牢屋の方が幸せかもしれません、

おそらく警察に出頭すれば・・遺体不明の扱いで何年かは牢屋でしょう。



・・・



私は隙を見て・・逃げる決意をしました。




そう考えていると車はある屋敷に到着、ここは愛華先輩の屋敷かな?

車が入口に到着すると黒メガネの男性が一斉に車を取り囲みます。




「お疲れ様でした、どうぞこちらへ・・!」




母は来賓扱いで・・私も黒メガネの男性に囲まれ屋敷の中に移動します、

これでは逃げられないので様子見、トイレの隙に逃げる決意をしました!




「あ・・あの~トイレに行きたいのですが・・」




「うん?ああわかったわ、彼女達に案内させるわ!」



パチン!



母が指を鳴らすと女性SPが3人私を取り囲みトイレに案内されます、

ドアの外ではそのSPが待機、これではとても逃げられません。



・・・



私はトイレが済んだ後彼女達に案内されある部屋に連れ込まれます、

そこには大勢のお偉いさんたち・・愛華先輩の取り巻き達も大勢います、

誕生日パーティでもあるのでしょうか?なにやら賑やかですけど・・





ポカンとしている私、いつの間にか母はどこかに行ってしまいました、

今なら逃げられ・・女性SPが周りを囲み行く手を遮ります。



すると・・



眼つきの鋭いイケメン男性が私に気付き・・傍に寄って睨んできます。



「・・・」



「あ・・なの~なにか?」



「・・・」



メチャ睨んでくるイケメンさん・・




・・・




「おまえに話がある、別室に来い!」




「えっ?えっ?どうしてですか???」




私は訳がわからず・・




イケメンさんに手を引っ張られ・・



・・・



ある部屋に連れていかれました。









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