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やっときた新たな・・悲しい歴史の仕事




相変わらず私は家でのお留守番が続きます、でも全然寂しくありません、

今の私には念願の家族がいるのですから・・




「ニャアアアアアア~~~~~ン!!!」




「あらあら・・よしよし!!」




私にずっと甘えてくる三毛猫のルルがいるからです、ちなみに・・




「に・・ニャアアアアアア~~~~~ン!!!」




「ニャア!!!」




「ニャアアアアアアア~~~~ン!」




・・・




なぜか食器棚の天井で悲しそうに泣くニャン吉、めちゃ寂しそう・・

まあ当然ですね、飼い主?であるマーリットちゃんは今の時間学校です、

さらにミッキーさんも講師のお仕事、ここには私しか人間はいません。



ただ・・




ニャン吉の目当ては私ではなく・・




「に・・にゃああああ・・・」




食器棚の天井からルルに向かってラブコール?でしょうか?

本人は感心を引こうとあの手この手と動きますが無駄骨です、

なのでひたすら泣きルルを見るニャン吉、相当惚れてるようですが・・




「ニャ~~~~!!!!フーーーーーーー!!!!」




・・・




ルルはニャン吉は嫌なようでひたすら睨み近づくのを拒みます、

それでも近づこうとするニャン吉ですが・・ルルは牙を見せて脅迫、

これ以上近づくと容赦しないぞと言いそうな雰囲気です。




・・・




まあ猫の世界は私がどうこう出来ません、ただただ見守るだけです、

さすがに喧嘩は止めますが・・でも今はルルの方が遙かに強そうです、

なのでニャン吉は距離を置きひたすらラブコールを繰り返す毎日です。




・・・




ルルとニャン吉はさておいて・・




私は日々行くことのない日本の各地を紹介する仕事ばかりをこなします、

中には顔見知りを避けるために縁もゆかりも無い広島の特集もありました、

あの時はただただ人目を恐れ閉じこもっていたので印象はほとんど無しです。




唯一・・




母が買ってきてくれたお好み焼きの美味しさだけは印象に残っています、

なので出来れば広島にまた行きたいですね、今度はしっかり訪れたいです、

まあそうは言ってもマーリットちゃん達と訪れているのですが・・




・・・




単調な仕事ばかりで飽きが来て支離滅裂のコメントを繰り返す私、

もう何か何だか訳がわからなくなって頭の中は混乱状態です、

訪れたのにすっかり忘れとんちんかんなコメントを書き送信・・




・・・・




「もう一度書き直してください!!!」




と編集部からダメ出しのメール、最近こんな状況が続いています、

そろそろ気分転換がしたいのですが・・その知らせは突如訪れます、

それは愛華先輩からの新たな舞台の連絡、私は心で喜びました。




ですが今回の内容は・・・




・・・




なぜか戦艦武蔵という艦のお話、これは愛華先輩がある冒険者、

各海域に沈む昔の軍艦の捜索に携わった冒険者と知り合ったそうです、

そういえば前に戦艦武蔵を見つけたとニュースで聞いたことがあります。




それを題材にした教材を作成するそうで・・




・・・




私は武蔵幹部の娘としての役、とは言っても特殊メイクで老婆を演じます、

この舞台は主に武蔵の写真や海底に眠る姿を映し私がナレーションします、

ただこれは一般向けでなく学校や歴史関連に提供するために作成します。




私はほとんど朗読でしたが・・




・・・




これだけの艦を製造しても使い方次第で効果が大きく影響する・・

そして命に従い戦う兵達が次々と悲惨な姿となり武蔵は大炎上して・・

艦首から沈んでいく武蔵、その後海底で大爆発して粉々になりました。




・・・




自分の父・・まあ役ではありますが亡くなった事を読んだ時なぜか・・




・・・




私は鳴き声はなんとか抑えましたが眼から涙が止まりませんでした、

そして最後の締め、この悲惨さを教訓にして欲しいと訴えます、

そうでないと亡くなった方々が報われない・・と語り仕事は終わりました。




教材ということもあり関わる時間は僅かでしたが・・もの凄く長く感じました、

そして帰ったらネットで武蔵をはじめ・・悲惨な歴史を改めて勉強しました、

そのせいか・・この期間は退屈を感じることはなく熱中してました。




そのためか・・




「まま~~まだ勉強してるの??」




「ああそっとしておこうね、おかあさん勉強してるんだよ!」




「ふ~~んそうなんだ~じゃマーリットも勉強する~」




「ああそれがいいね、じゃあ当分僕がご飯作るね」




「わ~~いありがとう!!!」




というわけで・・




私はこの期間台所に立つことはなく・・




・・・




ひたすらミッキーさんが家事をしてくれました。




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