第51話⑤~剣VS銃・終わりなき宿命!!~
【アメイジングゲーム状況】
・桐山剣 HP500:手札4枚 EG⑥
マテリアル:【ストーンウォール】
・立海銃司 HP600:手札3枚 EG⑤
ユニット:【ヘルズ・クリムゾンドラゴン】
※桐山剣、カウンターカード≪インヴァージョン・マジック≫発動!!
桐山剣・起死回生!! 命懸けの反転カウンターカード、【インヴァージョン・マジック】炸裂!!!
「くっ……舐めるなッッ!!!!」
『カウンター・レスポンス発動』
その勝機を書き消す非情なるアナウンス! レスポンスと同時に銃司もカードスキャン!!
『アクションカード、【ダークウェーブ】!!』
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【ダークウェーブ】属性:黒 EG:③
・効果:ユニット1体を対象にする。
対象となるユニットはAP/DP共に300ダウンする。
◎――――――――――――――――――◎
「対象は≪ヘルズ・クリムゾンドラゴン≫!!!」
ドラゴンの攻撃が飼い主の銃司に跳ね返される直前、アクションカードの黒い波動に覆われたドラゴンの攻撃力が下がり、AP300の状態となった。黒い火炎玉が銃司に直撃!!
「ッ……!!」
〔銃司 HP600→300〕
1/2のダメージで済んだ銃司も残りあと300のHP。剣とほぼ互角……いや、まだ銃司のクリムゾンドラゴンが残って――――
「まだまだぁッッ」
『カスタム・ツールカード、【ファイティングブレード】!!』
◎――――――――――――――――――◎
<カスタムツール・カード>
【ファイティングブレード】EG:③
AP:100 PP:15
属性:赤 装備:プレイヤー
≪必殺技≫
『ソニックブレード』EG:③ AP:150
・弧状のソニックブーム斬撃を撃ち飛ばす。
◎――――――――――――――――――◎
遅れて馳せ参じた剣の十八番のカスタムツール、長身の刃をドラゴンに向けて振るう!!
「ファイティングブレード必殺技【ソニックブレード】、ニ連打ァァ!!!!」
AP150×2の追撃! クロスした斬撃が弱小化したドラゴンに斬りかかった!!
「グギャャアオオオオオオ……!!!!」
悪魔が地へと帰るような断末魔を上げながら、クリムゾンドラゴンが玉砕、墓地に葬られた!!!
「……貴様ァ――! よくも俺のクリムゾンドラゴンを、どんでん返しに利用してくれたなッ……!!」
血の気が頂点まで辿り、銃司もぶちギレ寸前まで止まっていた。
「俺は切り札騎士だからな。騎士は剣で切り裂くだけじゃねぇ、守りも最大の攻撃になるんや!!」
剣はしてやった感全開のしたり顔を憎たらしく銃司に見せ付けた。
「自惚れるな剣ッッ!!! 俺はHPが残っているんだ、貴様同様一度打てば朽ちるような状態でまだ減らず口を叩けるか!!!!!」
「あぁ……、叩けるね」
「……何――?」
剣はファイティングブレードを銃司に刺し構えるように向けながら思いの丈をぶつけ出した。
「俺はまだ満足しきれてねぇんだよ。カード一枚パラパラ広げてちゃ白けるつーか、お前に全力をぶつけた気がしねぇ。仮にも俺にゃ『剣』、お前にゃ『銃』の大層な魂掲げてるプレイヤーや。
最期くらいでっけぇもんでぶつかって勝つか負けるかしてみたいだろ? 例えば……【超越必殺技】とか」
「――!」
銃司が剣に対し、どう打ち負かしてくれるか試しているように、いつの間にか剣も無意識のうちに銃司を試していたのだ……!
――――【男なら全力でぶつかってこいや】と……!!!
「……貴様はさっき俺を『よく分からない』とほざいたが……、貴様も同じじゃないか。何処まで真っ直ぐな魂引っ提げて、俺に立ち向かってくる!?」
「さっきのお前と同じ答えだ。――俺もゲームに『悔い』は残したくないから。そして俺もお前も、その意志を変える気はサラサラ無ぇ、ゲームにイカれた好敵手どもって事だからよ!!!」
剣と銃司、互いにゲームを通じて何かを追い求め、そして互いにぶつかり合ったこのバトル。
自分自身の信念をぶつけ、綺麗事も独り善がりも承知で貫き通した魂。
……だがこの闘いに『善』も『悪』も無い。
――――あるのは“遊戯”の概念を超越した奇妙な運命で導かれた、【ゲームバカ】どもの終わりなき宿命だけ……!!!
「イカれた…………フッ、妙に合点が行くのなら、互いにそうらしい。フフフフフ……」
「ヘヘヘヘヘ……」
「フフフフフハハハハハハ!!!!」
「ヘヘヘヘヘハハハハハハ!!!!」
「「ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッッッッッッッ」」
互いに笑い合っているうちに第三者側の気が狂ってしまいそうな混沌とした空間にて、ゲス顔を見せびらかし続けた剣と銃司――――その刹那ッ!!
――――スチャッ、ジャキッ、
互いに構え、撃ち、斬るッッッ!!
――――ズドォォォォォン!!
――――斬ッッ!!!!
互いの武器の構える音、即座に放たれた銃音とそれを切り裂く斬撃!!
それが号砲と化し、屁理屈抜きのカード競り合い、剣と銃の攻防戦が始まった!!!
「良いだろう、ならば見せてやるぞ俺の本気を! 超越必殺技を!! それまで俺の銃の前にくたばってくれるな、好敵手よ!!!」
「てめぇこそ、よそ見して斬られんなよ!!俺の剣でよッッ!!!」
飛び道具である銃相手にフェアに戦うためのシェルター、≪ストーンウォール≫に隠れながら斬りかかる剣! 時に飛び掛かり、ソニックブレードで斬撃を飛び散らせる剣相手に交わしながら、弾の尽きる限り打ち続ける銃司!!
そして焦れったいのか、先にカードを装填させる二人!
『『アクションカード……』』
『【ウォーソード】、』
『【Xキャノン】、』
真紅の曲線を描くような銃の発射を避け、転がるように剣2枚目の装填!!
『――――【ソニックソード】、』
装填後に飛び込む、烈火の斬撃をかます剣! それを紙一重に交わして距離を置いたところで銃司2枚目の装填!!
『――――【Yリボルバー】、』
そして互いに武器の構えを解いて、ドロータイムによるカードドロー!!
『――――――【ビッグソード】!!』
『――――――【Zトリガー】!!』
…………&カードスキャンッッ!!!!
ガチャッ、ピキュュュュンッッ!!!!!
「「超越必殺技ッッ!!!!!!」」
二人同時の超越必殺技・炸裂!!
――まずは桐山剣、【巨大剣・ビッグバンソード】!!
◎――――――――――――――――――◎
◎エクシード・ストライク◎
【巨大剣・ビッグバンソード】
・融合素材:『ウォーソード』+
『ソニックソード』+『ビッグソード』=EG⑩
・属性:赤 AP:1000
・能力:①相手フィールド全体にソード系攻撃。
そしてカードの付加能力による回避、
ガードは不可能となる。
◎――――――――――――――――――◎
――片や立海銃司、【オーバーエンド・バスター】!!
◎――――――――――――――――――◎
◎エクシード・ストライク◎
【オーバーエンド・バスター】
・融合素材:『Xキャノン』+
『Yリボルバー』+『Zトリガー』=EG⑩
・属性:青 AP:500
・能力:①相手フィールド全体に
バスター系ダメージ。その際フィールド上の
カードはダメージ計算を無視して破壊される。
◎――――――――――――――――――◎
皆申し分無いほどの威力を持つ超越必殺技!!
現在剣のソードの威力はAP1000!
だが銃司のバスターは500、しかし……
「俺のPASスキル効果、【サイバーリミットブレイク】発動!!」
☆PASスキル【サイバーリミットブレイク】
効果:HP500以下の場合、カードのAP/DP、及びダメージは倍になる。
これは超越必殺技にも適応されるため、500×2でAP1000!!
最後の最後で勝利の女神に愛された者が勝敗を喫するとは――!!!
銃司は剣目掛けて銃を構え、剣はストーンウォールの頂点をジャンプで蹴りあげて天高く飛びかかる!!
さぁ互いの全力……本気でぶつけてこいやぁぁぁぁぁあああああ!!!!!
「――【巨大剣ビッグバンソード】必殺!! 『ぶっち斬り大刃斬』ッッ!!!!!!!」
「――【オーバーエンド・バスター】ロックオン!! 発射ッッ!!!!!!!」
ギュュュュオオオオオオオオオオオオ……………バシュッッッ!!!!
ぶつかり合う赤の巨大斬撃波動と、青の破壊波動砲、真一文字に激突した二つの波動エネルギーは、両者AP1000という相対性理論の中でプラスマイナスエネルギーを中和して無に帰した!!
即ち二つの必殺技は全て相殺!!!
…………だが、その間にも―――
桐山剣がいち早く銃司に急接近し、《ファイティングブレード》片手に最後の一太刀!!
――“好敵手に絶対に勝つ”、その意地と共に突っ走るその姿はまさに土壇場に燃える騎士の輝き!!
――――――うぉぉぉらぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッ!!!!!!!!!!!!
最強の好敵手を超える為に、戦い続けた桐山剣の集大成。
それ故に数々のゲームに刻まれた悔しさが、慟哭が、快感が、千倍以上に輝いた青春の日々。この戦いは彼にとっては終焉ではない、寧ろここからが始動であると、魂に込めつつ、アメイジングの刻が止まった―――――!!
土煙立ち込めたフィールドがようやく晴れて、影が浮かんだその姿は、
相殺に圧倒され倒れた銃司とそれを耐えきり、仁王立ちで立つ剣!! してステータスは……!?
〔立海銃司:HP0 KNOCKOUT!〕
『ゲーム・セット、桐山剣・WIN!!』
「―――ッッッッしゃあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
桐山剣、魂の雄叫び炸裂!!!
一年越の雪辱、そして最大の好敵手へのリベンジマッチを果たした!!!!
アメイジングウォーズ・FINALSTAGE勝者、桐山剣!!
止めの《ファイティングブレード》三連斬りを受けて、剣の背後には尾羽打ち枯らす銃司。剣は倒れた銃司を振り向きざまに鋭い眼光を浴びさせる。
……そして戦いの覇気が徐々に収まり、剣は銃司の元へ駆け寄った。
「……リベンジマッチは俺の勝ちだ銃司。これでG-パーツを賭けた戦争も終わりだ。何か言うことはあるか?」
「………………」
既に意識は取り戻している銃司、その倒れた地で顔を伏せながらも彼は思い更けていた。
(……終わった。俺の野望も、兄貴や皆の夢も……。もし兄貴が生きていたら、この戦いを覆し剣達をも退けたのだろうか――? いや……)
そこから銃司は自ら起き上がり、剣に向かって言い放った。
「――――今回は俺の敗けを認めよう。悔いの無い良いゲームだった、桐山剣!!」
「………こっちこそ!!」
それに対し剣も笑顔で称賛を贈り、互いに硬い握手を結んだ。
「……じゃ、ゲームの約束だ。奪ったG-パーツは返してもらうぜ」
「無論だ。俺の名誉に掛けてでも約束は守る……、だが貴様はそれで良いのか? 戦争を起こした張本人である俺を始末しなくても」
「俺はお前のリベンジとG-パーツを返しに来ただけだ。それにお前んとこの桜に約束したしな。下手に手ぇ出したら俺はアイツに一生恨まれるぜ」
「……そうか。改めて感謝するぞ剣。桜の心を最後まで守ってくれた事、一生忘れんぞ」
またひとつ、好敵手に借りが出来たようだ。
「じゃもうこんなアホみたいな事は止めとけよ? 皆に迷惑かけて、親の顔が見たくなるやんか」
「それに関しては確約出来ん。俺は常に弱きプレイヤーを圧する貴族だ。いずれまた良からぬイベントを企むかも分からん。貴族は退屈が嫌いでね」
「……結構めんどくせぇな、貴族ってのも」
「そういう運命だ。だがお陰で退屈はしない。貴様のような好敵手もいるし、根っからのゲームバカだからな!」
剣もそれを聞いて気が抜けたように鼻で笑った。だが互いに本気を出した好敵手同士、そこには永遠に続く宿命がこの戦いを気に確約されたようであった。
――――さて、アメイジングウォーズは桐山剣率いるシャッフル・オールスターズの勝利へ幕を閉じたのだが……?
誰か一人、大事なゲーム戦士を忘れていませんか、剣さん?
「……は? 何を??」
「ここは俺が呼んでやろう。――さっさと出てこい!! そこに居るのは分かっているんだ」
銃司の掛け声で暗闇のドアの奥から呼び出されたのは……
――この戦争の引き金を引いたプレイヤー、新緑の魔導師・大森穂香だ!!!
「………………」
涙も笑顔も忘れたような無の感情のまま、剣を見つめる穂香。
「…………よう、穂香。久しぶりだなぁ」
剣の挨拶も砕けながらも心なしか、真剣なトーンになる。
「…………お久しぶりです、剣さん」
「やっと、やっとここまで来たぜ。お前に会いにな」
「私も、覚悟はしていました。きっと貴方と戦う時が………私のLAST GAMEです」
アメイジングウォーズ・EX FINAL STAGE、次回開幕。
次回、第52話。
アメイジングウォーズ・真の頂上決戦へ!!
戦いの中で巡りあったプレイヤー達よ、今こそ剣に力を貸してくれ!!!
5月7日(木)の更新、お楽しみに!!
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