表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【GAMEWORLD ONLINE】極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー  作者: Kazu―慶―
第4章【アメイジング・ウォーズ編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

248/310

第48話③~運命に縛られたタクティクス~

・桐山剣 HP900:手札1枚 EG①

 フォロワー:【ヴァルキリー・フレア・ドラゴン】(≪KIZUNA・ソウル≫装備中)

 マテリアル:【ボンドストーン】


 ・時実桜 HP550:手札4枚 EG③

 フォロワー:【スパイラルソルジャー】

マテリアル:【ディフェンダーオブジェ】


 フィールド:『トリックディメンジョン』→『フォーチュン・サンクチュアリ』(New!)

 

「ッッ!!? ……そのカードは――!!」


 土壇場で剣が繰り出した新フィールドカード、≪フォーチュン・サンクチュアリ≫! 剣が勝利を確信し、かつ桜もその能力を存じて驚愕する程のカード。その能力が、これだ――!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 ◎フィールドカード◎

【フォーチュン・サンクチュアリ】EG:④

 属性 青 フィールド

 ・効果:全プレイヤーはデッキからカードを引いたとき、

 持ち主はそのカードを公開し、HPを100支払う事で

 手札へ加えずにそのまま無効にさせて墓地に送ることが出来る。

 ※ドロータイム、手札補充カード、サーチカードで

 手札に加える時も同様。

 ◎――――――――――――――――――◎


 カードゲームに詳しい読者の皆様に簡単に説明すると、このカードは某デュエルにおける『デッキ破壊ウイルス』的な効果を持つ。

 ただデメリットとしてはこのカード能力はHPがある限りは自分のみならず相手も使えるが、その上フィールドカードの為破壊されない限りは半永久的に効果は続くのだ。


「そ、そんな………」


 冷ややかな眼をした桜は一転して絶望で青ざめた顔に変化していった。


「俺が最初に≪KIZUNA・ソウル≫をヴァルキリーに装備して攻撃した理由が分かっただろ?

 お前のユニットが1体構えていて、攻撃したとしても≪ディフェンダーオブジェ≫でブロックされてAP分回復される。さらに……」


「説明は要らないわ」


 剣が説明している最中、既にそのカードを存じていたのか桜が話を遮り、状況を説明し直した。



「……次のドロータイムで私がカードを引いても、HPを100支払って≪フォーチュン・サンクチュアリ≫で無効にされる。

 私の≪スパイラルソルジャー≫で攻撃しても、貴方のドラゴンでそのダメージを回復で埋め合わせる。現時点で貴方のドラゴンを倒す術は私には無い、逆転する勝機も残されていない。


 ――――()()()()()()()()()()()()



「……何だ、俺が言わなくても分かってんじゃねぇか! ズバリ御名答、これがお前の時空タクティクスをも覆す()()()()タクティクス!! 名付けて【フォーチュン・ロック】だ!!!」


 カードゲーム用語の一つ『ロック』、それは複数のカードの組み合わせによって、確実に相手の動きを止めて勝利に導く戦法だ。

 ジグソーパズルを組み合わせて完成させる戦法に、プレイヤーの中では()()として称えられている程。


 そしてその『ロック』が完成されたとき、相手はそれを翻す事は殆ど不可能とされている。


「――ま、そういうことだ。お前にとってはこの先地獄になるかも知れねぇが、足掻く必要もねぇだろ。潔く降参(サレンダー)するんだな」


「……ふざけないで!!! 私はまだ終わってないッッ!!!!」


 剣の警告も虚しく、桜は未だ闘志を消すことなくゲームを続行させた。


 だが≪フォーチュン・サンクチュアリ≫の恐ろしさは、デッキからのカードドローですらも打ち消して墓地に送る事。

 つまり希望とされるカード1枚を加えさせる事も出来ないシビアな運命の中に、二人は閉じ込められているのだ。


 丁度次のドロータイムがその厳しさを思い知らされる事になる。


「ドロータイム到達、カードドロー!!」


 桜の引いたカードはフィールドカードを普通のフィールドに修正する≪フィールドリターン≫……って、げぇッッ!!?


「≪フォーチュン・サンクチュアリ≫の効果! HPを100支払ってそのドローを無効にする!!」


 〔剣 HP900→800〕


 ――バチンッッ!!


「あっ!?」


 HPが800になった剣の発動宣言で、手先に電流が迸るように桜のフィールドカードはそのまま墓地に送られた。


 ……しかし危なかった! 先程のカードが手札に渡ってしまえば《フォーチュン・サンクチュアリ》は打ち消されてロックが成立しなくなる所だった。紙一重のタイミング、それすらも運命にコントロールされるというのか。


(……そうだ、ドラゴンを破壊させれば――!)


 桜は今いる≪スパイラルソルジャー≫をドラゴンに攻撃させて、弱った所でシルバーナイフで追撃して破壊させる手立てを考えた。


「≪スパイラルソルジャー≫で≪ヴァルキリー・フレア・ドラゴン≫に攻撃!!」


≪スパイラルソルジャー≫のAP/DP共に400、対してドラゴンは共に500の状況では僅差で前者は破壊されてしまう。


 〔《スパイラルソルジャー》DP400→破壊!!〕


 そのまま破壊された桜のユニットだが、ドラゴンが残りDP100の隙を作り、またしても剣のフィールドに桜直々に突入してきた!!


「おおっと………!?」


 剣もこの状況に一瞬顔が険しくなる。

 桜のターゲットは勿論、≪ヴァルキリー・フレア・ドラゴン≫!!


「貴方の決めた運命など、誰が従うものですか!! ――消え失せなさい、【アサシンスティング】!!!!」


 桜の武器『シルバーナイフ』の必殺技炸裂!

 有無も言わさず、致死ダメージでドラゴンが破壊された――――


「やった……――――え!??」


 ――――筈だった!!


「グォォォォオオオオオオ!!!!」


 桜に倒された筈の≪ヴァルキリー・フレア・ドラゴン≫が再び桜の前に立ち塞がっていた! さっきの不意打ちでドラゴンもかなり怒っている。


「どうして……!? 確かに私が倒した筈なのに!」


 いきなりの展開に反射的に桜は自分のフィールドへ後退った。


「俺の大事な切り札にゃ、()()()()も必要だろ?」


 剣のカードスキャンブレスには、既にアクションカードが発動されていた!そのカードは……


 ◎――――――――――――――――――◎

 ◎アクションカード◎

【リバース・ソウル】

 属性:無 EG:①

 ・効果:自分のユニットを対象にし、[再生]を得る。

 ◎――――――――――――――――――◎


「再生能力……!!」


「そう! 一度破壊されたユニットをDPのダメージを全て取り除いた状態で蘇生させる文字通り[再生]! お前の不意打ち程度、同じ轍を踏まねぇのさ!! ――さぁ、早く降参(サレンダー)しちまいな!!!」


 一度やられた戦法は用心するに限る。剣の備えの甲斐あって、ドラゴンもホッとしているようだ。

 しかし一方の桜は唯一の戦力であったユニットも居なくなり、残すは自動ブロックマテリアルのオブジェのみ。


 自分が得意とする不意打ちが、結果的には自分で首を締め付ける事になる。なんという皮肉だろうか――!


「私は……」



(やれやれ、メイド相手とはいえ中々際どいゲームだったぜ……次はいよいよ銃司とのリベンジ……まてよ、槍ちゃんと倭刀が上手くやれてるのなら、そのまま穂香か――?)


 ………コラコラ剣さん! 先の事を見据えるのは勝手ですが、それは先走り過ぎじゃないですか!?



「私は…………!!」



 ―――桜の脳裏に浮かぶ、紅蓮城の玉座で交わしたあの()()……!!!



「……私はこのゲームでの降参(サレンダー)は拒否します!! ――ゲーム続行です!!!!」


「な……オイ!! お前えぇ加減にせぇよ!!! これ以上やっても無駄だって分かんねぇのかよ!!!!」


「――無駄ですって?まだ私にも勝機が残されてるじゃありませんか。何故なら……私にはこのカスタムツールの《シルバーナイフ》がある。――これでドラゴンも貴方も刺し殺して、私が勝つわ」


『シルバーナイフ』の即死効果を持ち合わせる必殺技、と説明すれば聞こえが良いが……、彼女の放つ覇気には、()()()()()があった。


「お前………正気かよ――――!!??」


「たとえ那由多彼方な勝機であったとしても、私には充分過ぎるわ!!!!!」



 再び桜はシルバーナイフ片手に敵陣へ乗り込んだ!!


「やべぇ! このままじゃヴァルキリーが!!」


 慌てて剣はフィールドに乗り込んだ桜を同じく武器の《ファイティングブレード》で迎撃する。

 ナイフVSロングソード、二つの刃に火花を散らしながら混じりあい、疾風の如く攻守を繰り広げていく。



「お前……そこまで銃司の所へ行かせたく無いんかッ!? こんなに必死になってまで、お前らの野望ってヤツを果たしたいんか!!?」


「必死なのは貴方にも言えることでしょう? 一人の友達を助けるだけに、チーム総出で紅蓮城に乗り込む愚か者達がッ!!」


「プライドかなぐり捨てたヤツはこうも頑固かよ、クソッッ!!!!」


「仮に貴方をここから通した所で、貴方ごときに銃司様が負けるとは思いませんわ。でも、それでも………!

 もしも銃司様が敗れ、貴方に()()()()()()()()()!! ――未来永劫、立海の城主様に顔向け出来ないのよッ!!!!」



 剣は咄嗟に交戦に間合いを取って、桜の発言に互いの意志のすれ違いから違和感に気付いた。


「……オイちょっと待てよ! 確かに俺はG-パーツを取り戻して銃司もブッ飛ばすつもりだが、アイツは俺の魂に誓った好敵手(ライバル)だぜ? 殺すとか命取るとか絶対にするもんか!!」


「貴方のような平民の言葉など、信じられるものですか!! 私はプレイヤーの言うことなど………」


 桜の右手のシルバーナイフをギリギリと更に強く握りしめる。



()()()()()()プレイヤーだけは、絶対に許さないッッッ!!!!!!」



 侍女が証言した、衝撃の事実。


 シルバーナイフの切っ先に透明の滴が滴り落ちる。それは桜の汗か、それとも涙か……?


次回は3月12日(木)更新予定!!

お楽しみに!!


お陰さまでブックマーク100件達成ありがとうございます!!

今後もこの作品に対するブックマーク、評価、感想等もお待ちしております!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ