第37話①~AMAZING・奮闘中!!~
戦う者を圧倒する巨大な刃。その魂を持ったプレイヤーと対峙するとき、AMAZINGのフィールドにとてつもない激戦の火花が散ろうとしていた!!
その発端は一枚のハイパーレアカードから始まった!!!
第37話、オープン・ザ・ゲート!!!!
――アクション、カード、カスタマイズ。
それぞれの戦略を融合し誕生した超次元バトルゲーム、『AMAZING』!
以前第31、32話と連続し2週間もかけて繰り広げたアメイジングの激闘を制した桐山剣。
これに快感を覚えた剣はアメイジングを更に極めるべく、あれ以降日々デッキや戦略の改造を施していた。
――え?そんな場面無かった?
そりゃそうだ、ストーリーの間でコツコツやってたんだから。
じゃその様子を見てみよう!!
◇◇◇
「――剣くん、あ~そぼ!!」
祝日・日曜日の朝、桐山家にみのりが遊びに来たようだ。みのりは祖父の矛玄に挨拶を交わし剣の部屋へ。
「お、みのり来たな! ちょっと準備してるから待ってて」
ガントレット状のブレスレットにカードの束をセットしている剣。アメイジングのガントレット型装甲具『カードスキャンブレス』である。
「今から槍くんとアメイジングの実践練習するんでしょ? 私待ちきれなくてここまで来ちゃった!」
「悪いな待たせちゃって。――よし、準備出来た!『ギャラクシー』行くか!!」
またいつものようにアミューズメントパーク『ギャラクシー』で槍一郎と待ち合わせをする二人。
実践練習の前にまずは『アメイジング』のカードパックを買うことに。1パック150円を奮発して10パック買っていった。その結果は――?
「……ダメだ! 中々良いカード出なかったよ!!」
剣が頭抱えるほど失敗だったようだ。
「リリースしてから1ヶ月くらい経つが、やはり収録カードが700枚収録してる分、ホントにレアが出にくい。箱買いしても出るかどうか……」
流石の槍一郎も参っていた。
「それでも良く諦めずにカードが買えるよね、アメイジングをやる人って!」
少し愚問ではあるが、みのりの言うことにも一理ある。
「それだけそのゲームに情熱を注いでるって事だよ! カードゲームをやる人に失礼だぜみのり」
「あ、そっか。ゴメン」
「それに最高レアの『ハイパーレア』も収録カードの中から50枚しかない。1/14の確率とはいえ、剣が【サラ・チャンドレイユ】当てたのは凄いよホント!!」
槍一郎が感心するように、前回アメイジングに触れたときに1発でハイパーレアの【サラ・チャンドレイユ】を当てた剣。
奇跡的な廻り合いから剣もこのカードを気に入り、切り札として扱われている。
「でも当てたレアはそれっきりだぜ。こんなんで強くなれるかな……?」
剣が少し不安になるなか、槍一郎が説明した。
「――いやカードってのは何もレアだけが勝利を別つものじゃない。
普通のカードだって、組み合わせればレアすらも凌駕する力を持ってるんだ。例えば、特定した複数のカードを融合させる【超越必殺技】とか!」
3枚以上のカードをスキャンさせることで、凄まじい技を繰り出すことが出来るエクシードストライク。剣もこれを使って相手を翻弄させていった。
「でも剣が本当にアメイジングに強くなりたいのなら、そろそろ自分がどんな戦法で相手に勝つかを決めないといけないね」
「…………?」
剣は言っていることが少し理解できていないようだ。
「つまり、剣がアメイジングをやる上でのアイデンティティを決めることだよ!
自分がどんな勝ちを求めているか、剣がPASを覚醒した時と同じように戦略にもそれが反映されるんだ」
「うーんそう言われてもさ、結構難しいよ」
いつも突飛な閃きを見せる剣もアメイジングに真剣になる分余計に考え込む。
「簡単だよ。剣がいつも言ってるじゃないか『切り札の騎士のように攻める』って!」
「……あ、そっか! 自分の持つテーマを持つカードをデッキに組み込めば良いんだ!!」
「そういうこと。まずはその『騎士』をテーマにしてデッキやカスタマイズをしてみよう。実践はその後だ」
「今日は随分余裕があるのね、槍君」
いつになくゆったりとした指導ペースにみのりは横槍を入れた。
「まぁね、時間はたっぷりあるんだ。今日は徹底的にアメイジングをマスターして貰うぞ――!!」
槍一郎は不敵にニヤリと笑う。
……まさか2週間以上かけてアメイジングをやることになるのかはさておき。槍一郎のアメイジング講座が始まろうとしていた!!
そして読者の皆さんは今のうちに第31.5話(アメイジングルール説明回)を読んで、おさらいしておこう!!
いつもこの作品を楽しみにしている皆様へ…
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