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【GAMEWORLD ONLINE】極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー  作者:
第3章【激闘・プレイヤー総進撃】編
148/310

第32話⑦~切り札を我が手に!!~

 

 さぁいよいよ『アメイジング』クライマックス!!(長かったぁ…)


 しかし今の状況でどのように決着が付くのか?


 現在のフィールド状況は…

 ・桐山剣 HP350 EG5 手札2

 ・服部琢磨 HP250 EG1 手札1


 剣のフィールドにはEG1の≪ウエストサイド・バード≫とEG4の≪ブレードウォール≫

 服部のフィールドにはEG3の≪ブラッディ・バット≫が。


 更に服部の手札にはキラ加工しているレアカードが……!


(そろそろ決着時かな……?アイツのしたり顔が異常に汚ねぇもん!!)


 剣は服部のポーカーフェイスから状況を冊子始めた。

 表現し難いのが残念だが、言うなれば顔を白く塗ってないペ○ーワ○ズのようである。


 そして、服部が動いた。



「剣ぃ……お前との勝負もそろそろ決着付けたらぁ!!行くぞ、EG1で発動!!!」


 ゲーム開始から4分30秒、ついに服部から切り札が発動された。


『アクションカード【魔神招来】!!』


「こいつの効果は『HP300以下の場合デッキ内にあるEG:5以上の黒属性ユニットを条件無視でフィールドに出す』事が出来る――!!」


「はぁ!?もう何でもありだなアメイジングのカード……」


 剣はぶっ飛んだカードの数々に驚き疲れ、呆れ返っていた。


「で?何を出すんだよ」


「貴様でもびっくりするようなカードだぜ……

 ――降臨せよ!!俺様の最強ユニット【イビル・オブ・デーモン】!!!」


 服部のデッキから禍々しいオーラを放ち、天を裂き現れた悪魔、イビル・オブ・デーモン降臨す!!


 ◎ユニットカード◎

【イビル・オブ・デーモン】EG:⑦

 AP:400 DP:300 AS:20

 属性 黒 ユニット/デーモン

 ・能力:①[フライヤー]②このユニットがフィールドに出たとき、相手の黒属性でないユニットを全て破壊させる。



「早速『イビル・オブ・デーモン』の効果発動!!場に出たとき、貴様の黒属性でないユニットを全て抹殺する!!」


「げっ!?それヤバイじゃねぇか、それにコスト7の悪魔がデッキから問答無用に出るとか可笑しいだろ!!」


「それがカードの()()()ってもんなんだよ!もう一度言うぜぇ、カードの力で常識を覆す者がアメイジングを制する!!――さっさと消え失せろぉぉぉぉぉ!!!!」


『イビル・オブ・デーモン』の効果で2体の剣のユニットが破壊、消滅!!

 そしてそのまま服部の『ブラッディ・バット』で剣にダイレクト!HPは200に。


 そして、20秒経過!!


「これでとどめだ!!!『ブラッディ・バット』と『デーモン』で一斉攻撃!!!!」


 剣はバットに2回目のダメージ、残りHP50で『デーモン』に止めを刺される前に剣はEG1でカードをスキャンした!!



『アクションカード【聖なる盾】!!』


 このカードは『相手のユニット1体の攻撃を無効にさせる』!これで『デーモン』のダメージを0にさせ、窮地を脱した。



「……良く交わしたなぁ、だがそれも無駄な足掻きだ。この戦況を覆すのはいくら貴様でも不可能に近いだろう」



 明らかに服部が絶対的有利になるなかでも剣は未だ屈してはいなかった。



「―――まぁな。確かに手札が1枚だけってのも厳しいだろうしな、だが――!!!」


 剣の右手から凄まじい波動を出しているのを穂香は感じていた。これはプレイヤーの極限を呼び起こす魂の能力『PAS』だ!!



(……極限に追い詰められても絶望に屈しない眼光、それでも尚希望と期待に満ちたこの闘志!!

 ――あの右手から出るPASの波動は……切り札を呼ぶ『奇跡の剣』!!!!)


 同じPAS使いである穂香がその真価を改めて肌で感じ取り、そして隣のみのりもこの覇気に直ぐ様感づいた。


「穂香ちゃん、来るよ!剣君の本当の力が!!」

 その様子を剣も耳を傾けていた。


「そう言えば、穂香もPAS使いだったっけか?じゃ尚更見せつけてやらねぇとな!

 今から引くカード1枚で俺は()()を起こす!!」


「世迷い言を抜かすなッ!!こんな状況でこれ以上逆転なんぞ出来るかッッ!!!」

 服部は剣の戯れ言に逆上した。



「じゃ、狭い世界でお山の大将やってるあんたに特別に教えてやるよ!

 ――切り札騎士(エースナイト)の剣に斬れないものはないッッ!!!!!」


 剣、満を持してカードドローの構えへ!

 そして開始から丁度5分――!!



「【エース・ドロー】ッッッ!!!!!!」



 剣の空間をも切り裂く、一閃のカードドローがフィールド上をつんざく!!


 そしてそのまま剣はEG6でそのカードをスキャンした!!


『ユニットカード、【サラ・チャンドレイユ】!!!』


 突如、フィールドに舞い上がる業炎の中に現れた赤髪の戦姫が剣の前に現れた!!!


 ◎ユニットカード◎

【サラ・チャンドレイユ】EG:⑥

 AP:500 DP:400 AS:15

 属性 赤 ユニット/ヒューマン/ヒーロー

 ・能力:このユニットが場に出たとき相手のユニット、マテリアル全てに300ダメージを与える。



「な、何だと……!!?50枚のカードから本当に切り札を当てただと――!!!?」


 剣が引き起こした奇跡、それが実現したことにより服部の驚愕は頂点を達した。


「行くぜサラ!!必殺『火神業炎波(サラマンダーフレイム)』!!!!」


 サラの繰り出す火炎エネルギーの放射が、服部のフィールドを火の海と化す!!


「ぐ……ぐおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!」


 服部のユニットが全滅!!だが……


「これで勝ったと思うな!!そんな火炎女消滅させてやるッッ!!!」

 服部も残りのEG3で追撃を下す!


『アクションカード【デッド・クロー】!!』


 この効果はフィールド上のユニットを破壊する効果だ。勿論対象は『サラ・チャンドレイユ』。


「これで貴様の切り札もあの世へ――――」



 しかし、剣は勝ち誇った顔を止めない。

 そしてブレスのボタンを押す。



『――カウンター・レスポンス発動』



 服部もこの表情のアナウンスの声に暫く硬直した。



 剣、残りのEG1でカード発動。



『アクションカード、【カウンタースラッシュ】ッッ!!!!』



 このカードは『アクション、アタックカードの発動を無効化する』。



「………は?」



 つまり、服部の『デッド・クロー』を繰り出す前に剣は『カウンタースラッシュ』の能力でその発動を取り消されたの。



「…………………………は??」



 だからぁ!EGも手札もユニットも無いお前は、剣の『サラ・チャンドレイユ』に倒されるって事ッ!!!



「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッ!!!!!!??????」



 もう、お分かり?



「ちょ、おま……え?マジ??本気、え、イヤン嘘!!デッキ積んでるよね?積み込んでますよね!!?HEY!?!?」


「バーカ、積み込みなんかするかよ!切り札騎士(エースナイト)はいつも切り札の側にいるって知らねぇのか?」


「知るかボケェ!!!!!」


 ついに敗北のカウントダウンを取られた服部が急に弱腰になっていった。


「……いや、待て!分かった悪かったよお前の実力本物だ!!

 そんな()を見込んでお願いだが、我が伊火様(いかさま)に入らないか?だからさこの場は引き分けって事――――――」



「『サラ・チャンドレイユ』で服部琢磨(あのバカ)にダイレクトアタック!!」



 もう諦めろ服部、潔くないぞ。

 サラの攻撃で服部をフィールドの遥か彼方へ吹っ飛ばされた!!


 サラの全身全霊の攻撃、天を仰ぎ生み出した巨大な火炎玉『火神紅蓮弾(サラマンダーブラスト)』が炸裂!!!



「グフォォォォアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!!!!!!」



 そして剣が勝利の咆哮がVRフィールド内に木霊した。



「よっしゃあああああああ!!!!!!!!」



 フィニッシュタイム・5分14秒。

 桐山剣、『AMAZINGアメイジング』に初勝利!!


「嘘だ……ボスがまた負けた――!?」


「あの剣って奴、ほんまもんの化け物や!!」


「こんな恐ろしい敵を作ってはいけない!!早く謝るのだ!ごめんなさい!!いやマジでごめんなさいッッ!!!」


 伊火様の手下のA太、その他が完全にビビって怯えきっている。


「あ゛?てめぇらまだ居たのか。俺の癪に触る前にさっさと帰りな」

 剣は眉間に青筋を立ててガンを飛ばす。


「そうさせて頂きますッッ!!!!」

「――ねぇ貴方素敵ね☆このグループすぐ辞めて今度あたしとデート……」

「お前は黙ってろやアバズレ!!!!」


 A太達はC奈をしばき倒し、俊足でこの場を立ち去った。

 そしてアメイジングのVRフィールドは消え去り、いつもの『ギャラクシー』の店内の風景に戻った。


「……やれやれ。あーでもしないと懲りないんかねあの不良グループは全く……」

 剣はぶつぶつ言いながら服部らが消え去るのを見送った。


「剣く~んッッ!!!」

「うおッ!!?」


 遠くからみのりが駆け寄り、剣をダッシュ抱きしめしようとしたが勢い余って押し倒された。


「……へへへッ!やったぜみのり!!」

 床に倒れたまま、剣はみのりに笑顔でブイサインをした。


「うんっ!剣君なら大丈夫だって、私最初から信じてたもん!!」

「分かってるじゃねぇか……あれ、立てない……」


 剣は床から起き上がろうとしたが、中々立てない。というよりも体が思うように動かせない。


「――無理も無いですよ。さっきまで暴行での怪我を押し倒してゲームに挑んだんですから」


 後から穂香も剣の元へ駆け寄り、奨励を送った。


「でも……本当にお疲れ様です。素晴らしいゲームでした、剣さん!!」


「……それほどでもねぇよ。あんな奴に負ける俺じゃねぇってんだ!!

 それに、お陰様で()()も出来たしな!」


「……目標、と仰いますと?」

 穂香の疑問に剣は威勢良く答えた。



「俺はこれから色んなゲームをして、最強のプレイヤーを目指すわけだが…この『アメイジング』は特に極めたいって思った!!

 ――カード、アクション、そしてカスタマイズの力を駆使して戦う!!こんなすげぇ楽しいゲームは初めてだぜ!!」


 そして剣は『サラ・チャンドレイユ』のカードを天に掲げ、真っ直ぐな目で先を見詰めた。



「……切り札はいつも俺と共にあり!俺は切り札騎士(エースナイト)、桐山剣だッッ!!!!!」



 桐山剣と『AMAZINGアメイジング』の出逢いがプレイヤーとしての運命を大きく変えた!だがこの意味を知るのは少し先の話である。


 その意志を胸に抱き、更なる高みを目指せ!切り札騎士(エースナイト)、桐山剣!!

過去最高に引きずった『アメイジング』の決闘を終えた剣、それを見ていたみのりはこの熱意に影響し高みを目指したいと言い出した!


ゲームは好きだがまだまだ初心者のみのりに試練が待ち受ける!!


次回、第33話!

お楽しみに!!

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