第30話②~踊る音楽街路!!~
――学校の補習という犠牲を払いながらも、『パズルファクトリー』にて数々のパズルゲームをクリアし、新たなエリアを切り開いた畠田レミ。
ついにそのゲートが開かれ、光がオールスターズ達を包み込む!!
◇◇◇
ゲートを開けば、そこは……
大音量のサウンド音楽に包まれたストリートが剣達を待っていた!!!
「うわっ……うるさッッ!!!!」
「まるでライブ会場にいるみたい――!」
POPやらロックやらジャズやら色んなミュージックが混じりあって騒がしい街路に剣達は思わず耳を塞いだ。
「や……りか!こ……アは【ミュ……ス………ト】だ!!」
「あ!?槍ちゃん何つった??」
あまりの騒音で槍一郎の解説が聞き取れない剣。
「ここはッッ!!【ミュージック・ストリート】って所だッッ!!!!!」
「今度はうるさいよ槍ちゃん」
お前って奴は……
心踊るプレイヤー達の音楽街路、【ミュージック・ストリート―MUSIC STREET―】!!
音楽のホール、路地演奏からライブ会場まで全てが音ゲー即ちミュージックゲームに満ち溢れた最先端ストリート!!
プレイヤーと音ゲーで結ぶハートビートは誰にも止められない!!
あまりにもうるさかった為、剣達はそれと裏腹に静かで落ち着くジャズバーに移動した。
「――しっかし、今までのエリアの中でダントツに騒がしいなココ!」
剣は塞いでいた耳をかっぽじりながら呟いた。今もなお大音量で耳がキーンとなってる状態だ。
「噂には聴いてたんだけど、このエリアで時々ゲームBGMとかの音楽フェスティバルが開催される程お祭り騒ぎが凄い場所らしいね……」
「お祭り騒ぎなら盆踊りのか無いんかいな?」
そういう意味ではないぞ、豪樹。
「でもあの音慣れれば確かに楽しそうよね」
「あたしはもう入った時から楽しいんだけど!どうしたんだろ?心が弾むというか……」
メンバーの中でレミだけがあの音楽街路に早く適応していったようである。
「もうダメ!!あたしちょっと見学してくる!!!」
痺れを切らしたレミは一足早くジャズバーを離れて別行動を取った。
「やれやれ……あの能天気にゃ敵わないね」
剣は呆れ返りながらレミを見送った。
「レミちゃんホントに楽しそうに出てったわね!――あれ、これ何だろう?」
みのりは近くにあった自販機のような、古いラジオのような大きい箱に目をつけた。
「あぁ、こいつは『ジュークボックス』って奴だ。昔の喫茶店とかに置いてあって内蔵されているレコードをお金を払って聴かせてくれるんだって」
「へぇ~!」
剣は祖父の桐山矛幻からの知恵袋を駆使してみのりに解説した。
すると遠くから物静かそうなジャズバーのマスターが横入りしてきた。
「……それ、ゲームも出来るよ」
「え、ホントですか!?」
このジュークボックス、音楽だけでなくモード切換でゲームも出来るというのだ。
内蔵されているゲームは
【フラッシュメロディー・タッチ】、プレイヤーレベルは15。
ジュークボックスの20のタッチパネルから発光する順番を音を頼りにタッチしていく音感記憶ゲーム。
※ただしプレイは有料である(100円)
「じゃ、私やってみようかな……?」
みのりが興味をそそりつつ、ジュークボックスのゲームをやることに。
◇◇◇
一方その頃――
ジャズバーの外に出たレミは周りにある無数の音ゲーに興奮が隠せなかった。
「キャ~面白そうッ!!!!」
足のボードでリズムを取るゲームや、実際に楽器に見立てて演奏するゲーム、挙げ句にはドラム式洗濯機型の筐体で千手観音になってるプレイヤー達もいた。
街路を歩いていくうちに近くのゲームのリズムに合わせて思わず足を鳴らし、踊らずにはいられない。
「どのゲームにしようかな~?」
今にもゲームをやりたくて仕方がないレミに多少場違いな声が聞こえてきた。
「――あらぁ~?こんなところで彷徨いてる一般市民は何方かしら!?」
聞くからに高飛車な態度が耳についたレミは形相を変え立ち止まり、振り向いた。
「……げぇッッ!?アンタは!!?」
女の子らしからぬレミの驚愕した叫び。
そこに隠された意味とは?そして高飛車プレイヤーの正体は!?
◇◇◇
そして、ジャズバーでは。
「やったー♪20周突入!」
「すげぇなみのり!!」
「剣もその集中力見習えよ」
「マスタァ、ティオ・ペペおかわりぃ~」
大盛り上がりであった。てか豪樹、昼間から呑んでんじゃない!!
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