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【GAMEWORLD ONLINE】極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー  作者: Kazu―慶―
第2章【G-1グランプリ予選】編
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第24話④~剣にしかないもの~

 X型に敷かれた『プロポーションクロス』。これによりブラックヘロン側の陣に最強駒クイーンが3体並ぶ絶望的な状況に陥ったシャッフル・オールスターズ。


 そのクイーンの位置はF-6、D-5、そして初期位置のD-8!


(ちくしょう、こんな所で諦めてたまるか……)


 剣は唇を噛みしめながら必死で戦略を立てようとしている。


 クイーンの射程に入っていた槍一郎のナイトをC-3からA-2へ避難させた。


『……F-6クイーン、E-6へ。チェック!』

 烏田のコール、クイーンの猛攻が始まった!


(お出でなすったな、クロサギ女王!)


 E-1の剣のキングが狙われた。避難は必須だが…?


「剣、一旦あれを使った方が良い。()()()()()()()!」


 槍一郎のアドバイスに剣はハッと何かを思い出した。


「あ、そうか!そしたら……」

 剣はクイーンの居ない左を見渡し、移動コール!


「E-1キングをC-1へ!」


 次の瞬間、8方向1マスしか進めないキングが2()()()進み、剣側から見て左のルーク(豪樹が乗っていない方)が同時に右隣のD-1へスライドした!!


(【キャスリング】か……生意気な!)


 烏田はこの様子に眉をひそめた。


 ★【キャスリング】★

 別名『入城』。キングを安全なマスに移し、ルークを隅から出して活用するという2つの仕事を1手で行う。

 ただしキャスリングには条件として


 ①キングの最初の動きであること。

 ②そのルークの最初の動きであること。

 ③キングと動かすルークの間に他の駒がないこと。

 ④キングが、チェックされることになったり、チェックされているマスを通過したりすることは出来ない。


 この4つを満たしてる上でキャスリングが可能。

 ―G-バイブル『君もチェスをやってロマンを感じようぜ!』より抜粋―



(今剣がやったキャスリングは『クイーンサイド・キャスリング』や。

 ホントなら反対側のワイのルークでもエエんやが……そしたらクイーンに取られる。

 作者のシュミレーション不足やし、しゃーないわな)



 ――悪かったな!(作者の声)



 豪樹の愚痴が飛び散るなか、烏田のターン。


『D-8クイーン、D-1ルーク討伐!!』


「え?――うわぁ!!!」

 剣の真横のルークが光出し爆破、その横にクイーンが割り込んできた!


『チェック!!!!』


 クイーンに乗るプレイヤーは予想外の移動に戸惑い、次第に爆破の恐怖に怯え出した。


(あいつ固執して俺を狙っているのか!?)


 剣は理解出来なかった。3つあるとはいえ重要なクイーンをキングの横に出すことは自殺行為に等しい。


「オイお前、ちゃんと逃げろよ!C-1キング、D-1クイーン討伐!!」


 剣はクイーンに乗ってるプレイヤーに避難を呼び掛けてコール、プレイヤーは間一髪難を逃れ爆破には巻き込まれなかった。


「あの野郎、何考えてやがるんだ……」


 剣はプレイヤーを道具に扱うような烏田の指示に怒りをさらに蓄積させた。


 ◇◇◇


 ここからはダイジェスト。

 残り2つのクイーンの猛攻に負われながらも剣はキングを避け、隙あらばブラックヘロンの駒をレミのクイーン、ナイトの槍一郎、そして豪樹のルークで応戦し撃破させた。


「ワイだって活躍せんとな」

 そりゃそうだ、豪樹。


 一方のブラックヘロンは殺意を剣に矛先を向けられるようにキング目掛けてチェックを繰り返し、その度に爆散していった。


 その光景は正に特攻隊の末路、幸い命は落としていないが瀕死のプレイヤーが死屍累々の如く横たわっている。



 そして、終盤戦――!!




「…………ちょっと待てよ――!!??」

 剣はあることに気付いてしまった。



 ※盤面※

 ・ブラックヘロン:クイーン×2(E-8、F-7)、キング(H-8)

 ・シャッフル・オールスターズ:ルーク(D-7)、ナイト(D-6)、クイーン(G-3)、キング(F-6)



 剣達のターン、F-7のクイーンでチェックされている。即ち――――!!


「覚悟はしていたけどね……」


 槍一郎が既に悟ったかのように小声で剣に伝えた。


「僕のナイトでF-7に移動させてチェックした後、僕は斜めのクイーンで取られる。

 そしてそれをルークで最後のクイーンを落とせばチェックメイト《詰み》だ!!」


「ッ……冗談じゃねぇよ!!!!」


「どういう事なの?」

 レミが問いかけてくる。


「槍ちゃんがチェックメイトの為に()()になるつもりだ!!」


「――そんなのダメよ!!!他に方法があるはずよ!!?」


「方法は………無いッッ!!!!」

 槍一郎は額に大量の汗が流れるなか答えた。


 どの方法を取っても誰かが犠牲になる上、勝敗も分からない。

 そんな中で最善なのは槍一郎のナイトで犠牲になり詰ませるしかなかった。


「……後の事は頼んだぞ剣、リーダーとしてブラックヘロンを止めてくれよ!!」


 槍一郎の言葉についに剣が痺れを切らした。



「――リーダーリーダーって言うけどさ……何の力もない俺にそんな資格あんのかよ!!?

 俺がお前らより優れてるものが何処にあるんだ!!!!」


「あるじゃないかッッ!!!!どんな敵にも立ち向かう勇気を持った【切り札騎士(エース・ナイト)】の魂が!!!!!」


「!!」


「……剣、今ゲームワールドを救えるプレイヤーは可能性に満ちた君しかいないんだ。

 僕には分かる!僕でも、レミでも豪樹さんでもない!!君だけが出来る事なんだ!!だから――!!!」


 槍一郎のナイトを掴む力がぎゅっと強くなった。



「その不屈の()、絶対に手放すな――!!!!!」


 槍一郎の激励に後押しされた剣、覚悟を決めて彼に頷き、槍一郎も相槌を打つ。

 剣がコールをした瞬間、槍一郎のナイトが作動する。



 そして……覚悟を決めた!!!



「……D-6ナイト、F-7クイーンへ討伐せよ!!!」


 ナイトが動き出した瞬間、槍一郎は強く眼を瞑る。まずはF-7のクイーンを機関銃で撃ち放つ!!


 数秒後にナイトがF-7へ移動を終えた。


「「――チェック!!!!」」


 剣と槍一郎、2人揃ってのチェックコール!!



 そして、ブラックヘロンのターン!!!


『E-8クイーン、F-7ナイトを………殺れェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!』


 クイーンが槍一郎ナイトに視線を合わす、槍一郎は攻撃が近づくに連れ、顔が強ばり出した。



 そしてついに……クイーンの閃光がナイトに解き放たれた――!!!!



「わああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!!!」



 ナイト諸とも槍一郎はフィールドに吹っ飛ばされ、会場の壁にぶつかりそのまま倒れた。



 だが、ゲームはまだ終わっていない!!すかさず剣は豪樹のルークをD-7からクイーンのF-7に追撃のコールを放つ!!


「D-7ルーク、F-7クイーンを……討伐ッッ!!!!」



 そのコールは、剣の怒りの咆哮と共に会場を木霊した………








 ――――チクショオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!!!!!!





 最後のコールは……切なく終わる。



「――――チェックメイト」



 ブラックヘロンのキングは爆破されることなく崩れ落ちた。

ついに、G-1グランプリ予選最後のゲームへ!!仲間の想いを胸に剣と烏田の一騎討ちが始まる!!!


次回、第2章クライマックス!第25話へ!!



その時、剣のPASが――!!!

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