第24話①~欲望の反乱と進化したチェス~
仲間たちがPASを出し、力の限り戦うシャッフル・オールスターズ。
そんな中でPASを覚醒していない剣に見せる心の迷い。
自分の力を信じきれない彼に迫る敵の罠!
思い出せ、ゲームワールドの危機を救えるのは、仲間の意思をぶつけられるのはお前しかいない!!!
第24話、オープン・ザ・ゲート!!!!
――ここはゲームワールドの管理室。
そこではブラックヘロンの工作班が必死に転送装置『トランスホール』のセキュリティを解除しようとしていた。
そこに手元のプレイギアの着信音が……
「――はい、ボス……あれ、烏田さん?どうしたんですか?」
『ああ、ボスに変わって俺が指揮を取ることになった。今セキュリティはどうなってる?』
烏田はさりげなく嘘を付きながら進行状況を聞いた。
「烏田さんも聞いてて分かるでしょ、必死こいて作業してます!」
ボスからの横暴な指令で工作班自身も苛立ちを感じるのが烏田にも分かった。
『その事なんだがな……トランスホールのセキュリティが解除されたらそのままにしておけ。――試合は最後まで続行させることにする!』
「え、本当ですか!?」
今まで大至急に作業していた分、少しの余裕が作れて工作班は内心ホッとしていた。
「その代わり次のゲームのシステム調整と参加プレイヤーの要請を頼む」
(何だよ、やること増えてんじゃん……)
安堵も束の間、仕事を増やされてがっくりした工作班は烏田の指令に従った。
◇◇◇
一方、剣と槍一郎が待つ控え室では……
「――あ、レミ!!」
剣の目先に疲れてヨロヨロになっているレミと豪樹が入り口から近づいてくるのが見えた。
「……おい、大丈夫か!?」
槍一郎が心配をする。
「ん、大丈夫……と言いたいけどもうダメ!くたびれた~!!!」
身体ボロボロながらもいつもの明るいレミの様子を見て、剣達は胸を撫で下ろした。
「なぁレミ……俺、お前に心配かけ――」
「そこはあたしから言わせて。
……二人とも心配かけさせちゃって、ごめんなさい!」
剣の話の腰を折りながらもレミは先に謝罪をした。
「あたし達なら大丈夫だから!こんなゲームちゃちゃっと勝って、皆一緒に帰ろうよ!!」
レミの鼓舞に横で聞いてた豪樹も誇らしげに笑みを浮かべた。
だが、剣の顔はうつむいたままだ。
「……違う。そーゆー事じゃねぇんだ」
「――?」
「皆の試合を観てて思ったんだ。槍ちゃんもレミも豪樹さんも固く強い意志があるからPASが使えるし、強い力が得られてる。
……だが俺にはその力は無い!現に強がってばかりでみのりですらも守れていない!
そんな俺がシャッフルのリーダーとして、『剣』に恥じない強いプレイヤーだって誰が断言出来る――ッッ!!!!」
剣は話を続けるうちに唇を噛みしめ、自分の非力さにやるせなさを感じていた。
「……俺だって分かってんだよ!ここで焦っても仕方ないことぐらい!!
でもここで立ち止まってたらお前らまでも守れていない、そう思うと――!!!」
今、剣に置かれているジレンマ。力と仲間とプレイヤーとしての誇り、そこに示す答えはまだ剣の目の前に現れない。
そんな頭を抱え込んだ剣に槍一郎は……
「剣、僕は……いや、僕らは成り行きで君をシャッフルのリーダーにしてる訳じゃない。
君には僕らに無いものを持ってる!それは――」
槍一郎が本意を話そうとする途中、実況アナウンスと会場のアップデートに邪魔をされた。
『――最終決戦の幕が刻一刻と迫りつつあります!9つのゲームが繰り広げた戦慄の戦記、残すゲームは後2つ!!さぁ、会場を刮目せよッッ!!!!』
広い会場にアップデートの作業が終わった後、一気にその雰囲気は中世の戦場と化し、辺りには巨大な柱のようなものが32個。
これをモニターで見た剣達は驚愕した。
「これは……チェス!?」
『戦いの歴史はチェスと共にあり!!今なお繰り広げる戦に時代を司る進化を与えよ!!!
これぞ超次元ゲーム時代チェス!!8thSTAGE・『ハイパー・チェス』!!!!!』
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PLAY GAME No.17
★G-1グランプリ予選 8th STAGE★
【HYPER CHESS ―ハイパー・チェス―】
・ジャンル『ボードゲーム』
・プレイヤーレベル:36
ルール
超次元ゲーム時代から格段な進化を遂げたボードゲームの定番、チェスの進化版。
やり方は普段のチェスとは変わらないが、64面のチェス版パネルに特質な効果を得るルールが加えられた。
……え?そもそもチェスのやり方すら知らない?
大丈夫。ちゃんと本編で教えながら進めますよ!
相手の『キング』を戦略を企て討ち取る事が出来ればチェックメイトとなる。
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しかし今回のこのゲーム、いつもとは違うルールまでも加えられた。
『――なお今回は特別ルールとして、プレイヤー1人1人にこの巨大な駒に乗り込みながらプレイして頂きます!!』
「駒に乗り込む!!?」
剣達はおろか、参加するブラックヘロンのプレイヤーすらも驚いた。
それもそのはず、このルールを仕組んだのは烏田なのだから――!!
(……思う存分潰しあうがいい、プレイヤーの苦しみは俺の恍惚だッッ!!!!!)




