白雪姫のパロ(2019/02/20)
#私の絵柄で見てみたい童話の登場人物っていますか
というタグからHさんとIより「ハーネイス(ウィックドクイーン)、エリー(白雪姫)」のお題をいただきました。
原作っていっても色々あるみたいで、使える部分をチョイスしてあとはいつものように適当に組み立てましたw
むかしむかし、あるところに仲の良い王様とお妃様が住んでおりました。
「お前に似て、雪のように白い肌の女の子が欲しい」
シトラル国王が願った通り、お妃様に似た可愛らしい女の子が生まれました。
しかし、お妃様は女の子を産んで直ぐに亡くなってしまいました。
シトラル国王は国のために新しい妃を選びます。
それはとてもとても美しい女性でした。
名前はハーネイス。
美しいハーネイスは皆から愛されています。
もちろんシトラル国王からも愛されました。
◇
女の子はとても美しく育ちました。
雪のように白い肌をしていたため、皆からは白雪姫と呼ばれています。
白雪姫はシトラル国王をはじめ、誰からも愛されていました。
義理の母であるハーネイスはそれがとても気に入りませんでした。
ハーネイスは鏡の前で呟きます。
美しいのは私一人で十分。
陛下からの愛は私だけのもの。
世界で一番美しいのは私。
白雪姫ではない……。
しかし、白雪姫はどんどん美しく成長していきました。
美しくなればなるほどハーネイスの心は醜い嫉妬で歪んでいきます。
いつの日かハーネイスは鏡の前でこう呟くようになりました。
白雪姫さえいなければ……。
◇
「私に贈り物?」
ある日、白雪姫のもとに贈り物が届きました。
それは真っ赤に熟された林檎でした。
「美味しそう……」
一口林檎をかじると、白雪姫は倒れてしまいました。
林檎にはなんと毒が塗られていたのです。
手早い処置のおかげで、幸いにも白雪姫は一命をとりとめました。
「誰がこのようなことを!」
「ええ。なんと恐ろしいこと。陛下、白雪姫を何としてでも守らないといけません。そうだ、犯人が見つかるまで森の奥に住む小人に守ってもらいましょう。もちろん誰にも知らせずに……」
可愛い白雪姫のために、シトラル国王はハーネイスの言うとおりにすることにしました。
ハーネイスは白雪姫を殺すことは出来ませんでしたが、城から追い出すことに成功しました。
これで皆は私だけを愛す。
シトラル陛下の愛も私だけのもの。
一番美しいのもこの私だ。
シトラル国王と一緒にうつる鏡の中には、美しい肢体と妖艶な笑みを浮かべたハーネイスがいました。
「世界で一番美しいのは誰?」
「ハーネイス、お前だよ。ああ、だけど、森の奥に住む我が娘、白雪姫も美しい。私は白雪姫に会いたい」
ハーネイスは、愛しい人の腕の中で、愛しい人の口から一番聞きたくない言葉を聞きました。
白雪姫?
美しいのは私。
白雪姫ではない。
「陛下の仰るとおりでございます。白雪姫は世界で一番美しい。私も早くあの子に会いたいと思っております」
そうだ。
あの子を食らおう。
そうすればあの子の美しさは私のもの。
ハーネイスはシトラル国王の腕の中で微笑みました。
◇
森の奥で白雪姫は小人と楽しく暮らしていました。
小人たちは毎日仕事に出掛けており、昼間は白雪姫一人でお留守番をしています。
そこへ一人の男が現れました。
男は隣国の王子、ディーンといいました。
ディーンはハーネイスに白雪姫を殺してくるように言われてやってきたのです。
しかしディーンは白雪姫の美しさに一瞬で心を奪われてしまいました。
「白雪姫……あなたはここにいては危険です。ハーネイス様が貴女の命を狙っています。何処か遠い国へお逃げください。私が貴女を死んだことにしておきますから……」
ディーンが全てを告白すると、白雪姫は泣きながら逃げていきました。
ディーンはイノシシを狩り、小人の家をその血で真っ赤に染めます。
「これで白雪姫は獣に食べられたのだと思うでしょう」
ディーンはイノシシの肝臓を持ち帰り、ハーネイスに渡しました。
「よくやった! これで私は世界で一番美しくなったのだな。ははははは」
喜んだハーネイスは血の滴る肝臓にかぶりつきました。
ハーネイスのあまりに美しさからかけ離れたその姿に、ディーンは背筋がぞくりとしました。
ハーネイスは鏡の前で呟きます。
世界で一番美しいのはこの私だ。
◇
白雪姫が亡くなってから数ヶ月が経ちました。
シトラル国王は未だに憔悴しています。
「ああ、可哀想な陛下。私が癒してさしあげましょう」
「私にはもうお前しかいない……」
シトラル国王の愛を独り占めしたハーネイスは笑みを浮かべました。
その頃、国では恐ろしい噂が流れていました。
次々と国内の美しく若い女が血を抜かれて死んでいる。
そしてその遺体には肝臓がないのだと言うのです。
人々は猟奇的な悪魔の仕業だと怯えました。
そんな恐ろしい噂話がはびこる中、良い話が舞い込んできました。
それは北の王国の王子が結婚するという話でした。
お相手は世界で一番美しい女性だというのです。
ハーネイスは鏡の前で怒りに打ち震えました。
私より美しい者などいるわけがない!
◇
北の国の結婚式に呼ばれたシトラル国王とハーネイスは、王子の妃を見て驚きました。
そこにいたのは亡くなったはずの白雪姫だったからです。
「ようこそ、お父様。そして、お義母様……」
「白雪……!!」
ハーネイスはとても混乱していました。
何故!? あの時、死んだはずでは?
「どうして生きているのか、と、お思いでいらっしゃいますね? では、お義母様に会っていただきたい方がおります」
白雪姫が合図を送ると、隣国の王子が姿を現しました。
「ディーン様です。私を助けて下さいました……お義母様の手から」
「何を言っているの? 私が貴女に何をしたと言うの?」
証拠など何もない。
ディーンの作り話だと言えばいい。
「私は逃げてる途中でこの国の王子、セイン様に助けていただきました。理由を説明するとセイン様が仰いました。真実であるか確かめようと。そして私たちは見つけました」
白雪姫が片手を挙げると従者が赤い瓶を持ってきました。
中には赤黒い液体が入っています。
「こちらはハーネイス様のお部屋にあるいくつかの瓶の一つです。中に入っているものが何か分かりますね?」
「そんな瓶は知らない! 何を言っている?」
ハーネイスはさっと青ざめました。
何故ここにそれがあるのか?
「若い女性の血を浴び、肝臓を食す猟奇的な悪魔……。それがお義母様の正体。全てディーン様が教えてくださいました」
白雪姫は血のように真っ赤な林檎を持ち、ハーネイスの前に立ちました。
そしてにっこりと微笑みを浮かべます。
「私の肝臓は美味しかったですか?」
ハーネイスは全身が粟立ちました。
「ちが……私は……」
「ハーネイス! 私をずっと騙していたのか!!」
シトラル国王が醜いものを見るような瞳でハーネイスに怒りをぶつけます。
「そのような目で見ないで……私はただ……」
ハーネイスは一歩後ろに下がり、辺りを見渡しました。
皆が蔑むような視線をぶつけています。
「やめろ……見るな……!!」
初めて向けられる視線に耐えられず、うずくまり顔を覆い隠しました。
「自分の欲望を満たすために命を奪い、お義母様はとても醜くなられました。貴女の心はとてもいびつに歪んでおります。その歪みは貴女の顔にも現れているのです」
そんなはずはない……。
私は世界で一番美しい……。
「美しさとは心にあるのです……。さようなら、お義母様……」
白雪姫が持つ真っ赤な林檎がぼとりと落ちました。
鏡よ鏡……
世界で一番美しいのは……
おしまい。
今回は魔女に焦点を当てて書いてみました~。
魔法の鏡ではなく、ただ自分に言い聞かせるために使ってみたよ。
美への執着ってハーネイスそのままだったwww
あとはシトラル陛下を好きっていうのは恋プリに合わせたよ。
腰紐、櫛、林檎の順番で殺そうとする話なんだけど、城にいるタイミングで林檎を使うっていうw
最後にエリー様に林檎を持たせて、林檎の毒もお義母様でしょ?的な感じにw
小人はまぁいいやと思ってさくっとはぶいたw
猟師役はディーンで王子設定だけど、やっぱり報われない恋ねw
うふふ
でも一番頑張っていたと思うよw
ディーンは他の女性は殺していなくて噂だけを流していたんだけど、これはどっちに捉えてもいいよね。
セインはただのいいとこどりw
原作だと
「王妃は真っ赤に焼けた鉄の靴を履かされ、死ぬまで踊らされる。」
とあったんだけど、こりゃ酷いw
ってことで、最後は死んだのか捕らえられたのかは読者に委ねることにw←
キスで目覚めるロマンチックな話ではなく、怖い話にしたかったんだけど、あんまりグロいのも恋プリっぽくないしな~と思って、こんな感じになりました~
読んでくれてありがとうございました!!




