僕の恋の行方
ピンボールみたいに弾き出されちまった僕の恋は、一体どこへ向かっているんだろう?
ジャングルジムみたいに入り組んだ街の中は、非現実的で、どこか他人事で。
人生経験が浅い僕の目にはそんな風に映ったんだ。
人混みの中じゃ、僕の事なんて、誰の目にも触れないんだろう。
僕は確かにここにいて、僕だけの物語を進める。
それはこの世界中の全てのものに言える事で、みんな誰しもが、自分と言う物語の主人公だから。
この恋は、脆く壊れやすいものなのかもしれない。
でも、そこには大人ぶった奴らみたいな計算高さの微塵もない。
どんなものより、飾られた言葉なんかより、遥かに崇高なものだから。
だからそれがどんな形で、どんな結果で終わろうとも、初恋って言うのを誰もが一生忘れないんだと思う。
歳を重ねるごとに薄れていく想い。
ときめく心を、人はいつ忘れてしまうんだろうか?
そいつを失くしてしまう前に、僕は本当の恋にたどり着こうと思う。
失って過去を嘆くより、後悔のない恋とする為に。