シュナvsソーマ
第3話 帝国軍特殊戦闘三科第零隊
街は、ネオンの光によりまるで宝石箱のようだ。仕事帰りの人達によって大通りはかなり賑わっていた。飲食店からは、料理のいい匂いに混じってタバコの臭いやお酒の臭いも流れてきて大通りに広がっている。
ソーマとシュナは中心街よりちょっと行ったところにある宮殿の門の前にいる。門には門番が立っており、左腰にはサーベル、両手に魔法ライフルを持っていた。
シュナの顔を見た門番は顔をキリッとして、足の開きの角度は60°。腕の角度は90°、指先は眉毛の高さの敬礼をした。
◇◇◇
宮殿の中は広く、天井には氷で作ったかのようなシャンデリア。そのシャンデリアの光によって、床に反射してとても眩しい。中央には階段があり、階段の手すりにも細やかな細工が施されている。シュナはソーマを連れて中央の階段を上った。三階まで行き、長い廊下に出た。廊下の床は赤いカーペットが敷かれていた。部屋がいくつもあるなか、奥のかなり綺麗な細工が施されているドアを開けた。
開けると、家二個分の大きさの部屋があった。部屋には、資料が山積みになっているデスク、色々な文献を入れている本棚、デスクの前にはかなり長めの檜でできた机があり、背もたれが大きい椅子が6個、ふかふかのソフーに黒木のテーブルがあった。
シュナはソーマにソフーでくつろいでおいてといい奥の扉に入っていった。ここの宮殿はいくつの部屋があるんだよと思いながらソーマはソフーに腰をおろした。
コンコンコン!ドアをノックする音が聞こえてきた。ドアが開き、黒い燕尾服を着た年がかなりいった眼鏡をかけた執事がお茶とお菓子を持ってきた。
ソーマはお茶とお菓子を食べながら、シュナが戻ってくるのを待った。
しばらくすると奥のドアが開き、シュナが入ってきた。服は制服から軍服に変わり胸には勲章などがついていた。シュナはソファーに座り、机に置いてあったお茶をすすった。
「スマン、汚くて。色々と見ないといけない書類やらなんやらがあって」
「大変なんですね」
「そんな敬語でなくてもいいぞ。まぁこれでも一国の皇子だし、軍の将軍でもあるからね」
シュナはこの国の帝国軍の将軍で、階級は大将。