表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

吸血鬼第二始祖の登場!!

第2話 第二皇子



ソーマは授業中シュナイアをずっと見ていた。あの夢で出できた少年とシュナイアが似ているからだ。



授業が終わり放課後になった。シュナイアの席には相変わらず人が集まっていた。シュナイアの顔を見たいがために他のクラスの人たちも来ていた。


「シュナイア君だよね。一緒に帰らないか」


ソーマはシュナイアに集まっていた生徒達の間を抜け、シュナイアの横に来た。


「いいよ」


太陽が西の空で真っ赤に燃えている頃、ソーマとシュナイアは駅に向かって歩いていた。大通りに出ると人が多いので、二人は狭い路地を通り近道した。路地は太陽の光が当たらず薄暗かった。しばらく歩いていると、ソーマはシュナイアの方を向いた。


「君って、俺とどこかで会ったことあるのか?自己紹介していた時、ずっと俺の事見ていたしそれに…」


そう言いかけたソーマは次の瞬間、気配を感じた。周りが暗いためよく見えないが、赤く光っている者が近づくのだけはわかった。


暗闇から男達が出てきた。男達の口からは血が垂れていた。近くに倒れている女性達がいた。首には二つの小さな穴があった。血を抜かれ死んでいる。


「あんた等、吸血鬼だな。この国での無断の吸血行為は禁止されているはずだぞ」


この国は異種族もすんでいる。無論吸血鬼も住んでいる。一般の吸血鬼は温厚な者はいるが、人間を家畜と見ている吸血鬼も少なくはない。そのためこの国では、無断の吸血行為は法律で禁止されている。もし無断ですると特別刑務所にぶちこまれる。


「うんなのバレなければいいんだよ。それにお前ら家畜が少し減っただけで、問題にならないだろ」


「どうせお前立ちも俺の餌になる運命だしな。こっちのガキからは美味しそうな匂いがするな」


吸血鬼達はシュナイアに近づいてきた。シュナイアは、吸血鬼達に手を向けた。


「これ以上近づいたら、魔法を放つよ」


しかし、吸血鬼は止まることなく近づいてきた。シュナイアは迷わず魔法を放った。魔法が吸血鬼に当たり爆発した。確実に急所に当たったしかし、吸血鬼達は生きていた。


「痛ってーな!!ガキが」


シュナイアは吸血鬼に蹴られ、吹っ飛ばされ壁に激突して倒れた。


「シュナ君!!」


ソーマは男達に魔法を放ったが相手の速さに対応できず、魔法が当たらない。


「そんなのろい攻撃なんか当たるかよ」


吸血鬼達はソーマの首をつかんだ。ソーマは口から血を吐いた。


「さて、まず最初にお前の血をを頂くとしようか」


吸血鬼が牙をたて血を吸おうとした瞬間、とてつもない威圧感が辺りを襲う。男達は威圧の放たれた方を見るとシュナイアが立っていた。シュナイアの周りでは、薄黒い妖気が漂っていた。目は真紅に染まっていて、眼も鋭くなっていた。口元から牙が見える。手には太刀を持っていた。


「お前!! 何者だ!?」


一人の吸血鬼がシュナイアに襲いかかった。しかしシュナイアは体をさばき、右手に持っていた太刀で吸血鬼を切った。


「我が名はシュナイア・ヴィ・アルジアン!!アルジアン国第二皇子で、吸血鬼第二始祖である」


吸血鬼には階級がある。一番上が10人の始祖で、その下にその血脈の吸血鬼の貴族達がくる。さらにその下に一般の吸血鬼と人間からの吸血鬼となっている。


「お許しください」


「ならぬ」


シュナイアは指を指した。そして、魔法を書いていった。


“歴戦の神々の一欠けよ 我に力を示し 我に従い 我の問いかけに応え 虚空の戒めから今解き放ち

眠れる白き虚空の剣よ 我が身、我が力となりて あらゆる万物に鉄槌を与え この地には永久に草木生えなず あらゆるすべての生物を凍らせ 共に滅びの道を進まんとする神々をも打ち砕き 己の未熟さを知らしめよ!!"


「第八禁呪魔法 白き龍の魔地獄!!」


魔法には火、木、水、光、闇、無系統、風、氷となっている。禁呪魔法はその中で最も殺傷度が高いやつがこの部類に入る。一度禁呪魔法を使用すると地図を塗り替えることになってしまう威力があるため、一般での使用は禁止されている。(使える人はあまりいない。)


空から白い龍が現れ、建物ごと男達を飲み込んだ。辺り数十キロメートルは半永久の氷の大地に変わってしまった。ソーマはシュナイアによって発動してから安全なところにつれていかれた。


「ソーマ大丈夫だったか」


「あっ…あ…だ大丈夫です。シュナ君、いえシュナイア様は吸血鬼の始祖で、第二皇子でいらっしゃったのですね」


「シュナでよいぞ!!まぁそういうことだ。それよりもソーマ今日は遅いから我の家に泊まっていくとよい」


夜の時間はもう半分になっていた。どうも誘拐されてから随分と時間が経っていたようだ。今夜は満月のようだ。月の光がシュナイアの深紅の目をより一層引き立てた。











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ