第44話:来たれ、ヨハネの前に伏し拝まん。神の子、死より復活せし世界に膏を注げ
―――――――― 朗読 ――――――――
仲間殺し……。
まさか、そんなものをやらせるとはね。
だけれど、それを経て生き残った者は生粋の暗殺士になれると……。
全員が動揺している。
得物を持つ手が震えている。
……ルナートでさえも。
だけれど、そんな状況の中。私は動じることはなかった。
昔から、常に冷静だった。
周りで起こっていること全てが、私という時間から隔離された次元で起こっているものだと、常に無関心だったから。
例え目の前で人が死んでも、驚くことはあるけれど表情に出さず、今のまま平然としていられるだろう。
それほどまでに感情がなかった、そしてそれを自分自身が1番把握し、理解していた。
「ど……、どうする?」
サクヤが聞く。
その声に応えるものはなく荒い息遣いと震えた手で持つ得物が擦れる音のみが静寂を叩く。
イスラルは壁にもたれながら私たちの経緯を見守っている。
それにしても、こういう時、真っ先に言葉を発するものが最も人を殺す可能性が高い。
状況を打破しようと強く思い、かつ脳内では最善の一手が用意されている。
さらにこの緊迫した状況下において初手に言葉を発することで本能的にだろうが威嚇と自分が優位に立っていると自負させ精神の支柱とする一手となす。
誰が、どう動くのか。
それぞれの表情を見ているとわかる。
殺す機会を窺う者、何もせず生き残ろうという者、自分が殺すことで周りから見放されるのではと怯える者、まだ状況を読み込めず困惑する者……、自ら命を絶とうとする者。
他にも様々な感情を読み取れる。
浅ましいものだ……、だけどみんなはまだ子供。
大人のように自分に固執し、視野を狭め最善の一手を見逃すことはしない。
イスラルを全員で仕留めるという方法が浮かぶが街でのあの態度によるとかなり強い。
それに私たちは武器の振るい方すら知らない。
すると、ルナートが緊迫した表情で静かに私に近寄り、ひっそりと問いを投げかける。
「ミサ……、どうする?」
「さあ。そもそもルナート、私がその問いに答えられないと知っていながらわざわざ聞くというのも可笑しなものよ。私に問う前に、まず自分自身に聞きなさいな」
……こういう場合、同意が欲しいだけだろう。
お前もわからないよな? と。
それが、心の支えになると勝手に信じ込んで。
「ンフフフ。そのままダラダラしていたら1鎡鐶なんてあっという間ですぞ」
イスラルのその声に全員の背に戦慄が走る。
さて……、どうしたものかしら。
私が人を殺すのも、自ら死ぬのも簡単だけれど。
私は……、見てみたい。
誰がどう動くのか、私の予想がどこまで当たるのかを。
すると……。
「う……、うぁぁぁぁぁあ!!!!」
剣を手にしたデボラが隣のマーニアに襲いかかる。
「ちょっ……!」
それを咄嗟にサクヤが止める。
「おいこらデボラァ! レノンとミーニアもいんだぞ!? 何考えてやがる?!」
「3人……、減るじゃないか」
「お前……っ」
ヘンリーは体制を立て直し次は後ろのリックに斬りかかる。
それをフルールが止める。
それを見たスララが「私も……」とブルブル震えながら槍を手に構え……、突き掛かった。
そこから、波紋は広がっていった。
襲う者、守る者、逃げる者、ペアを組む者、眺める者、迷う者、止める者、泣き叫ぶ者。
人と人との関係が壊れながらもその中で一筋の生にしがみつこうとしている。
私は……、眺める者だった。
誰が誰を攻撃し、守るかに今までの関係性が見えてくる。
私の中で出来上がっていた人間関係図の綻びが少しずつ改善され構築され完成していく感覚に快感を覚える。
ルナートは必死に止めようとしていた。
だが、止まらない。
子供達は今まで抑えてきた者を発散するかのように暴れ狂う。
そもそもここまで持ち堪えたほうがおかしいほどだ。
この幼さなら気が動転しても悲鳴を上げるのもやぶさかではない。
耐えていたのか、狂っていたのか。
だが、ここでようやく子供としての野生本能が剥き出しになってくる。
子供達は我を忘れただ享楽に浸る。
これは、本来ある子供の姿ではない。
ほんの昨日まで仲良しごっこをしていた彼らはまるでその記憶が抜け落ちたようだ。
ここに求められるのは人殺しによる死でも自殺による死でもどちらでもいい。
”罪の償いのための真の生贄”となるのだろう。
例え私たちが、神へこの非情からの救済を懇願しようとも。子羊の哀れな祈りなど、聞き届けてはくれないだろう。
どちらにせよ、誰かが死ぬ。
人を殺すことことが罪であるならそれは皆が生き残るための真の生贄であると考現すればいい。
躊躇うことはないのだ。
まだ誰も死なない。
武器の扱いが悪いのか不器用に痛みつけていく。
予想通りのメンバーが予想通りの動きをする。まるで予言でもしたように、それが成就したとでも言うように。
目の前の光景は地獄などではない。
だが……、それは突然の来訪者によって遮られた。
「貴様らやめぃ!!」
バッチィィィ!! と空から鞭が打たれ土塊が舞う。
そして空から降下してきた人間は地上に降り立つと私たちに目もくれずイスラルの方へ大股で歩いていった。
「おい、愚図ラルどういうことだ?! アァ?!」
目の前の女はイスラルに向かって怒声を浴びせる。
イスラルのことをグズラルと呼んだこの女がまるで神であるかのように輝いて見える。
女は藍色のマントをまとい、酷く睨みつけるような目つきで私たちを見る。
髪は赤茶けた色で両肩から胸へ髪を流している。
胸は大きく、マントを除けばガチガチの鋼鉄装備だ。
藍色のその鎧がキシキシと音を立てる。
「吾輩は洗零者に一級品を育てろと言われていてなァ? こんなとこで大量に死なれちゃあァ、面目もクソもねェんだよ。一級品じゃねえかどうかも分からずくたばられちゃ選別する楽しみが消えんだろーがッ」
チッ、とイライラしたように眉間にしわを寄せる。
「ンフフフ。良いではありませんかこれも一つの娯楽ですぞ」
「黙れクサイきもいうるさい。ジジィは引きこもって人形遊びでもしてろよ」
「ンフフフ。そうですねえ、ワタクシの令も一応果たしていますし、後はあなたに任せましょうかねえ。教荒・レルエッサ殿?」
「ふん、最初からガキどもをイカれた貴様ではなく吾輩に任せておけば良かったというのに」
「なら、ワタクシはここで……ンフフフ。あぁ、坊やたち。もしも寝るところも食べる物もなくなればいつでもおいでなさい。歓迎しますよ、ンフフフ」
イスラルはそう言いながら元来た道を引き返していく。
「さて……、と」
すると、レルエッサという女は突然表情を変え
「君たちぃ〜大丈夫だった〜?? あの変なオジさんに危ないことされなかった??」とつぶらな瞳でそう問うた。
唐突なお姉さんキャラについていけるものはいない。
「あぁ〜ん、可愛い〜!!」
そうレルエッサは言いながら隣のフルールに抱きつき撫で撫でしながらもう片方の手でメイを抱き寄せ髪をモフモフする。
私でさえも予想し得なかった。
恐ろしいほどに人格が変わっている。
「お……、おいっ!!」
「可愛いらしい顔をして……。あら、怪我してるじゃない大丈夫?」
「これくらい平気だって!!」
フルールはそう言いながら傷口に触れようとしたレルエッサの手を払いのける。
……だが、
「あらぁ……? もしかして……、口ごたえする気かァ?!」
笑顔に少しずつ怒気が増し、今にも殴りかかるのではないかと指を鳴らす。
人格の切り替わりが早い。
「フンっ……! どうしてこう言うこと聞かない子供ばっかなんだ!! あんたたちは吾輩のお人形でいてくれればいいってのに」
バチィバチィ、と苛立ちを発散するかのように鞭を地面に叩きつける。
フルールはすっかり怖がってリックの後ろに隠れる。
「まあいい……、おいさっきのお前。こいつら全員で何人いる?」
「……38人」
「ふーん、惜しかったなァ。今からお前たちをバリバリの暗殺者に鍛え上げてやるが吾輩の鍛え方では基本6人1組だ……、よって」
笑顔がひきつる。
イスラルと同じような、歪な笑顔だ。
「二人選んで、殺せ」
やっぱり……。
そう来るのね。
これは、避けては通れぬ道なのか。
広場の周りは建造物に囲まれ岩が平らに敷かれている。
地下だというのに空気が薄いというわけではなく、砂埃でさえどこから吹いているのかと思うほど風に流される。
見物人……。いや、ただの暇人か。
ゾロゾロと様子を見に来る、レルエッサはそれには目もくれず「早くやれ」と急かす。
今回は誰も動かなかった。
配置はバラバラ。
静まり返る、疑心暗鬼にかかる。
一緒に暮らしてきた家族の誰を信じればいいか、誰といれば生き残れるかを模索するかのようにみんなは視線を泳がす。
混濁し全員の思考が玉石混交となり、空気に溶け込み溢れようとしたその時……、一人が動いた。
「みんな……、ごめん……、ね」
――空を掻き消す刺突音
――その無常な音と共に
――”エリヤ”が自らの胸を刺した
――鮮血が飛び、選んだばかりの純白の短剣が紅に染まる
「エリ……、ヤ、ちゃん?」と現実を飲み込めず膝をつくハナを余所にエリヤは勝ち誇ったような、そんな表情になる。
「これで……、次は私が脱落だね。みんな……、頑張って生き……、て……、あ……、い……、ぃた……、い」
エリヤの表情が突如、悍ましいほど激変していく。
口を大きく開き、目を見開く。
どんどん充血していくその眼光に光はない。
空を喘ぐ、みんなは何が起こっているのかを察しようとする……。
全員がエリヤに視線を向ける中、エリヤは狂ったように悶え……、踊りだす。
「ぃ、痛い……、いだい!! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いッッッ!!」
「グゥっ! あぁっ!!」と喚き散らしながら、吐血、吐瀉物、排泄、凡ゆる汚物が舞い出る。
叫び声は消えただただ苦痛に歪んだ狂気の顔を残されたものたちに焼きつかせる。
エリヤはきっと胸を貫き一思いに死ぬつもりだったんだろう。
だが……、彼女が貫いたのは”右胸”だった。
中途半端な自殺。
苦しむエリヤ。
自殺を決意していたものたちの表情が揺らぐ。
この地獄を彷徨うかのようなエリヤを見て、自殺を選ぶものなどいないだろう。
自分も……、同じようになるのではと思ってしまうだろうから。
エリヤは嫌がっていた、この現状に。
きっと私たちには想像の及ばないほどの希死念慮に囚われていたことだろう。
そしてエリヤは二度と動かぬ人形と化す。
「ハハッ、はははっ。死んだ死んだ! エリヤが死んだっ! 一人だ! 一人あっと一人〜!!」
デボラは頭のネジが飛んだようにスキップし出す。
「みっんな、みっんな、消っえていくっ。
どっうせ、みっんな、いっなくっなる」
鼻歌交じりに歌うデボラは……、理性を失い、気を狂い違え、精神が壊れ 、心神喪失になり、乱心し、正気を失い、精神を病ませ壊れ、心が乱れ 錯乱状態に陥り、狂気に囚われ頭のネジが飛び、人格が壊れ、頭がいかれ……、壊れた玩具のように辺りを見渡す。
手に持った剣にはすでに殺し損ねた仲間の血がこびりついている。
仲間殺しは……、今のみんなには出来ない。
もちろん私にも。
そんな精神状態にない、あんな自殺を見てしまったら。
仲間の死を見た。
それを自ら行うことはもう、仲間と共に生きる道も捨てることになる……と、どこかで感づいているのかもしれない。
「ギャハハ、ギャハハはは。ほら、あと一人だ、誰か死ねよー!これが終われば帰れるー、ほらーこの世界よりさーあの世の方がいーだろぉー。なぁーなぁー、早く誰か死――」
「――なら……、お前があの世に逝ってろよ!」
金切り声と共に剣はデボラの腹部を貫く。
手が振るえているのかなかなか剣を抜けずにいる。
涙が出ていた。
非難するものは誰もいない……が。
奇異の目を向ける。
本当に、殺した。
仲間を……。
「フルー……、ル?」
「ルナ、これでアタシもお前と同じ……、人殺しだ」
フルールは血で汚れた手を見る。
だが、それを見たフルールはただ笑うだけだった。
それを見たレルエッサが「はいはい、みんなお疲れ様!」と手を叩きながら寄ってくる。
「みんなえらいわね♪ それじゃあ次はチーム分けをしよっか?」
レルエッサの声色は再び反転し、問いかけるように語りかける。
「この中でリーダーさんはだれかな?」
すると、みんなの目が一斉に私とルナートの方へ注がれる。
数的には半々くらいに別れている……、気がする。
「えーっと、その二人がリーダーなのね? よし! それじゃあ自己紹介してくれるかな?」
「ルナート、だ」
「ミサよ」
「あらあらぁ、素っ気ないわねェ。でも吾輩、そういうの嫌いじゃないよ?」
そう言いながら私とルナートを手招きする。
「じゃあ2人にはお願い事をしておくね? 今からあと4人リーダーを選んで6人チームを組んで? それが終わったら私のとこに来てっ!」
そう言って足を組み私たちの様子を眺める。
その目がどこか卑しい。
ルナートはみんなの中心へと歩いていく。
それに私もついていく。
ルナートはエリヤとデボラだったものに一瞥をくれ、一度だけ鼻をすする。
そして、その重い口を開く。
「それじゃあ、チームを決めるぞ」
⌘ ⌘ ⌘ ⌘
<ウーノ>
リーダー:ルナート
メンバー:マーニア、ミーニア、レノン、マグド、ハナ
<ドゥーエ>
リーダー:ミサ
メンバー:ヨナ、ミリアム、スララ、エリシャ、メイ
<トレ>
リーダー:イザヤ
メンバー:ダニエル、エゼキエル、エレミヤ、ヨエル、アロン
<クワットロ>
リーダー:フルール
メンバー:リック、ミカ、モーセ、ナホム、ハガイ
<チンクエ>
リーダー:サクヤ
メンバー:マイク、キリーナ、シマヤ、エズラ、サムエル
<セーイ>
リーダー:ヒスワン
メンバー:スレイア、ユウ、アモス、ホセア、ハバクワ
「メンバーは決まったぞ」
「よく出来ました♪ それじゃあ……、今から貴様らにこっからの目的を教えといてやる」
すると、腰のポーチから羊皮紙を6枚取り出しリーダーに渡す。
「いいか、今から磨くのは暗殺士としての基礎知識、判断力、体力だ。それが終われば貴様らには早急に職士を決め、スキルランクXX習得者になってもらう」
「とっとと任務に出てもらはねば困るのでな」そう言いながら子供達を見る。
いい目だ、私好みでとてもいい。
ここにいる子たちは吾輩が見てきたガキどもとは違う。
忌わしの悪魔が迷える子羊たちに救済を与える。
いい情景ではないか。
吾輩は……、昔は幼育士だったが、感情の起伏が激しいのかただ短気なのかは知らないが体罰や暴力暴言を繰り返していたためいつの間にかクビになっていた。
だけど、今でも吾輩は子供が好きだ。
汚れのない彼らを汚していくのが楽しい。毀していくのが楽しい。
さてと……、吾輩の調教に何人が絶え残れるかな?
「ではまず貴様らにはチームごとにその地図を頼りに吾輩の訓練所へ来てもらう。ビリのチームにはペナルティとして10キーレの持久走に筋トレを100回ずつだ!! ペナルティが溜まれば……、チームから一人消えることになるぞォ?」
「はーい」と何人かが明るく返事をする。
意味が分かっていないみたいだが、それも身をもって体験することになるだろう。
「それじゃあ始めぇ!!」
その声と共に子供達は一斉に走り出した。
⌘ ⌘ ⌘ ⌘
走っていると、目の前のフルールチームと合流する。
フルールは覚束ない足取りだ。
リックが心配そうな顔をしている。
……フルール。
お前には一つだけ言っておかなければいけないことがある。
伝えるなら、今だ。
「みんな、先に行っててくれ! フルールのチームも一緒にだ。俺は少しフルールと話しがある」
そう言うとフルールは俯いていた顔を上げ俺に戸惑いの目を向ける。
それに頷き、手を振り散会させる。
しばらくすると路地裏に二人きりになる。
「……んだよ、ルナート。こんなとこで二人きりになって。アタシを責めるなら好きなだけ責めろ。みんなが言えないこと代わりにお前が言おうってんだろ?」
その言葉に俺は反応せずフルールの肩に手を置く。
「フルール」
「……んだよ」
「お前さ、一番年上だからっていらない責任背負ってんじゃねぇぞ」
「……」
「無理に気張るな。今までもそうだ。お前はそんな柄じゃないのにいっつも俺らを引っ張ろうとする。ただ年上だからって鎖に縛られて」
「だったら……、だったら何だよ!」
フルールの両目から涙が溢れ出る。
きっと、本当は嫌なんだろう。
この状況も自分のしたことも、何もかも。
「アタシだってこんなの嫌さ! 友達を……、家族を殺すなんて絶対したくなかった! 何もなかったあの時に戻りたい! でももう……、後戻りは出来ないんだよ。
みんな……、不安がってる! アタシだけでも堂々としてねえと、カッコがつかないだろ?!」
「……そんなことない」
肩を持つ手に力を込める。
そして、フルールの耳に顔を近づけ言った。
「お前が……、勝手に背負ってるもん、全部俺に背負わせろ」
「ルナ……」
これだけで、フルールの重しはなくなる。
俺はこれでまたみんなを引っ張っていく理由が……。
パァァン!! と頬を叩かれた。
フルールは唇を引き絞り俺を睨みつけるように見る。
「……っんでだよ。ルナ……、なんでお前が全部背負い込もうとしてんだよ?!」
「俺が……みんなのリー」
「それも勝手に背負ってるんじゃないのか?! こんな所に連れてこられて一番辛いのは! 一番苦しいのは……、ルナだろうが!」
「確かに……、そうだけど、みんなの前に立つってのは俺が決めたことだ。もう、後戻りは出来ないしする気もない。それにまだ……、俺たちだけで生きるって選択肢は消えていない」
「でも……っ! そんなことばっかり背負いこんでたら、いつか……」
「大丈夫、俺には意志がある。ここからいつか抜け出して、自由に生きるために。その為なら人殺しにでも何でもなってやる」
フルールが不安そうな、心配そうな目で見る。
でも……、俺にはまだそんな強い意志はない。
この口先の意志がいつしか本物になると思って言っただけだ。
それでも構わない。
こうやって、未来の希望を言葉にしておかないと……過去の絶望に押しつぶされてしまいそうだから。
見えない恐怖に足をすくわれてしまいそうだから。
「フルール、引き止めて悪かった。……行くぞ」
「……あぁ」
そして、俺たちはチームの元へと駆けていった。
⌘ ⌘ ⌘ ⌘
名前:教荒・レルエッサ
性別:女/年齢:22歳/身長:173/体重:59
スリーサイズ:B・94/W・65/H・84
紋章:懐柔
職士:大刻闘戦士、(元、巫覡士、幼育士、聖職士)
使用スキル:ウィップ
得意魔法:ボルティマ(雷)
装備:武器・[ 伝説武器] 打神鞭
・・:防具・キンムルクの胸当て
・・:脚・カルケウスのソレカ
・・:所持物・孫の手、がらがら(音響玩具)
所属ギルド:零暗の衣
最後に一言!:こんなに子供に囲まれるなんて……いつ以来だろうな。
⌘ ⌘ ⌘ ⌘
次回は明るい……(はず)




