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三匹が!!!  作者: 佐竹三郎
<番外編『アキバの4人娘』>
10/26

その壱:大災害だよ!全員集合!

久し振りに4人娘と方言あほの子と特撮オタの偏屈オヤジの登場です。


『ある毒使い死』よりクニヒコさんを

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『黒剣騎士団の主婦盗剣士』よりキリーさんを

http://trackback.syosetu.com/send/novel/ncode/569756/


お借りしております。不愉快な点、この台詞回しオカシイなど在りましたらご一報頂けると幸いです。

~のちに大災害と呼ばれた日の逢魔が時、アキバの街のとある戦闘系ギルドのギルドタワー~



「「「…嘘…兄さん…女の人だったんですか?」」」


「「「「ぎゃ~はっはっはっ!宝塚づかの男役かよ!ヨッ!タカラジェンヌ!!」」」


「「「兄貴!嘘っすよね…!」」」

 

 外で途方に暮れ、自棄になって喚き散らしている連中とは別の意味で騒がしいタワー内。


「…昔、似たような状況の場に居合わせた事が在ったような…ねぇ?沙代?」


 2018年5月…20年の歴史を誇るMMORPG<エルダー・テイル>その12番目の拡張パック<ノウアスフィアの開墾>実装時にログインしたプレイヤーがゲームそっくりな異世界へと転移した…日本サーバーだけでも推定3万人は巻き込まれたであろう異常事態の中で皆途方に暮れてる……筈なのだが…??日本サーバー屈指の戦闘系ギルド、アキバの五大戦闘系ギルドの一角、“ゲーム廃人の溜まり場”“LV85以下、入団お断り”の少数精鋭武闘派集団<黒剣騎士団>ギルドタワー内、大広間ではとても、途方に暮れて様には見えない、何とも形容し難い“阿鼻叫喚”“苦笑爆笑の嵐”に包まれていた。


「懐かしいぃ~♪アレって確かぁ~♪私達が<黒剣騎士団ここ>にぃ~♪入団する切欠になった事件の時だよ~♪」


 この喧騒の中、異常といっても差し支えの無いほど、のんびりマイペースな口調の狐耳に日本の青い猫型ロボの出るアニメのヒロイン風の髪型に眼鏡の女性、中山沙代子こと“ヘルメス”が先ほどから頭を抱えて顰めっ面をしている緩いウェーブの掛かったロングの銀髪で胸が東尋坊も裸足で逃走しそうな残念極まりない少女?サツキの問いに答える。


 その2人の傍らで小さくなって落ち込んでいる平安末期の僧兵のような出で立ちに身長よりも長い大太刀を背負った青年、義盛と当て身か何かでも喰らって気絶のびている、黒髪ショートカットのスレンダーを通り越してトリガラボディの少女、朝右衛門。


「…何なのよ?一体?!…何で…こうなるのよ…。」


 …明らかに声質と性別は一致してるように思われるし言葉遣いなどを聞いていると“オネエ系”かと思われそうだが義盛はれっきとした女性だ、今年21歳になる現役女子大生なのだが…。



 MMORPG<エルダー・テイル>を始めたばかりの頃は勿論、アバターは自分の性別に合わせて女の子のアバターを作っていた…しかし、このゲームはボイスチャット機能があり、(通常の文字チャットも可能ではある。)彼女自身当然の如くボイスチャットを使用していたのだが…、彼女の声は誰が聞いても『男性ソノモノ』の声質な為、所謂“ネカマ”と認識されどれだけ抗弁しても他のプレイヤーには信じて貰えず、泣く泣く最初のキャラは削除、男性アバターを作り現在に至る…。


 しかし、現実?とは時に残酷で今回のような異常事態で、本人には不条理極まりない事にとうとう“男性”の身体になって?しまった…、彼女が『女性』である事を知って居るのは、駆け出しの頃からの腐れ縁である、ヘルメス、サツキ、彼女を先輩と慕う、朝右衛門および<黒剣騎士団>の古参メンバーと一部のプレイヤーのみである。

 ログインしてアキバの街に居るギルメンに召集が掛りタワーに集合した時、憔悴しきった義盛を心配して訳を聞いた新人が驚いて騒ぎ出したのが事の始まりで現在<黒剣騎士団>ギルドタワー大広間は騒然となっている。


「こぉ~らぁ!!新人ハナタレ共に古参バカタレ共ぉ~…こんな緊急事態に何、義盛嬢ちゃん玩具にして盛り上がってやがるぅ~!!!」



「「「「「「「ヒィ~~~!!!!!」」」」」」」


 顎関節をカタカタいわせ、<黒剣騎士団>一同の周りを一周しながらお説教を始める<死神グリム・リーパー>…モニター越しに見るモンスターとは違い、余りにも生々しくオドロドロしいその姿にゲーム時代は荒くれ者で通っていた者達も戦慄を覚える…っと云っても召喚術師ヴィシャス、通称“シド”が、とある事情で<幻獣憑依ソウルポゼッション> にて従者である<死神グリム・リーパー>に憑依している姿なのだが…。


 本来ならギルドマスターである、アイザック…否!参謀格の苦労人レザリックがこのような状況を諌めるのだが…彼と幹部(肩書き付き)や一部のギルドメンバーが別の用件で現在こちらに構って要られない為、<黒剣騎士団ここ>で最年長クラスになるヴィシャスがこの場を纏めている。


「…ったく!こういう役目は俺の柄じゃねぇが、レザとクニヒコ君は取り込み中、キリー女史は不在…お前ら!!!大人しくしてねぇと魂、冥府まで持っていくぞ?!」


「「「「「「「すみません!!!シド(さん)(の兄貴!)(兄ィ)!!!」」」」」」」


 死ねば、ゲームのように復活するのか?それとも死んだらそれでお終いなのか?まだ判らない状況で<死神グリム・リーパー>に『魂を持っていくぞ!』と脅されれば正直、冗談にしても笑えない…寧ろ説得力が在り過ぎて怖い。


 お陰で先ほどの喧騒はなりを潜め、1人すすり泣く男 (のような)声が大広間に響いていた…。





「こらぁ~!!!てめぇら!!!放せ!!外に出せ!!俺がアキバから出て戦って“ゲームの世界”だって事を証明するって云ってんだろうが!!!」


 漆黒のバケモノじみた金属鎧に身を包み90年代前半を彷彿させるような赤髪に所々メッシュの入ったリーゼントの守護戦士…<黒剣騎士団>総団長“黒剣”のアイザックはレザリックの指示で数人の屈強な男たちに取り抑えられている…。


 アイザック本人は自分が率先してモンスターとの戦闘を行い、団員達を鼓舞しようという考えなのだろうが、単純にゲームの世界に閉じ込められたとは断定出来ない状況で総団長にもしもの事があってはイケナイと諭すレザリックとの問答から、云っても聞かないアイザックを取り抑える事となった。


「あぁ~!!もう!!大将!あんた馬鹿やろ?大将に何かあってんしゃい!<黒剣騎士団うち>はバラバラんなっしまうばい?アンタは儂より馬鹿なと??」


「おう!エンクルマ!!もっと云ってやれ!!この馬鹿ボスにもっと云ってやれ!!」


 酷い九州訛りで必至にアイザックを押し留めているドレッドヘアに派手な着流しを着たエンクルマと、その言葉に同意し更に罵声を飛ばしつつ、やはりアイザックを押し留めているのが親衛隊長のゼッカ=イーグル。(尚、肩書きは付いていても、その場のノリと勢いで決めているので<黒剣騎士団>の幹部というのはほぼ肩書きだけ(・・・・・・・・)だと思ってもなんら間違いは無い。)その他、数人の肩書き付きや主だったメンバーがアイザックを取り押さえている。


「アイザックくん、もう少し聞き分け良くなりませんか?エンクルマの云う通り、貴方にもしもの事があったら誰がこのギルド纏めるんです?」


 穏やかな口調で総団長アイザックを窘めるのは、<黒剣騎士団>でも、数少ない実務面もこなせる常識人にして苦労人(寧ろ、厄介事を全て押し付けられている、苦労人の中の苦労人!)実質No.2にして参謀格のレザリックだ。


「うるせーぞ!レザリック!あと“くん”はヤメロ!それとエンクルマ!テメー、“修羅の国”出身のクセに,、ナニ日和ひよってんだ!」


「あ~!コん!パープリンがなんちな!貴様きさんは『北斗○拳』ば読んだ事、無かとな?“修羅の国”ち云うたら、ステゴロで強か奴が頭の国やろうもん!鉄砲やら手榴弾飛び交う地域の事を指す言葉やなかろうが!せめて“ロアナプラ”にしない!」


 …全く生まれ故郷へのフォローになっていない処か、論点のズレた罵り合いが始まり、アイザックに掴み掛からんばかりのエンクルマをわんこ達が取り押さえにまわる。


「離さんね!!わんこ!!あん馬鹿ば、くらす!!」


「ちょっ!待て!落ち着いてくれよ!エンクルマの兄貴!!!」


 普段は、馬鹿だ、阿呆だ、と云われても気にしないエンクルマだが、こと故郷の悪口だけは聞き流す事は無い、ある意味エンクルマに前で彼の故郷を馬鹿にするのは禁句タブーだ。


「おい!レザリック!これじゃ人数が足りん!シドさん辺りに連絡して増援!魔法攻撃職集めろ!」


 必死にアイザックを羽交い締めにして取り押さえている守護戦士のクニヒコがレザリックに檄を飛ばす、流石に屈強な戦士職や武器攻撃職で取り押さえては居るが対象が後1人増えてしまえば、あっさり包囲網を突破されかねない。

 クニヒコの言葉に同意し早速、念話でヴィシャスに救援を頼むレザリック。






「何だぁ~?!エンクの阿呆も暴れだして手が付けられねーだ?で、魔法攻撃職を連れて来いってか?あ~判った!直ぐ向かわせるから待ってろ!」


 大広間で残りのメンバーを取りまとめていたヴィシャスにレザリックから救援要請の念話が届く、取り急ぎ腕の立つ付与術師、召喚術師、妖術師を選抜し、その場をヘルメスに任せ現場へと急行するヴィシャス達。


「シド兄ィ~♪がぁ~んばってねぇ~♪」


 どこまでもマイペースなヘルメスである…本来ならこんな収集の付かない状況でヴィシャスが指名するのは、義盛なのだが…肝心の義盛がポンコツになってる為、一番冷静且つ、“人の魂を抉るような精神口撃”を得意とするヘルメスを指名、現在この場に居るメンバーでは最適な人選だろう。





「クニヒコさん!!みなさん!!アイザックさんとエン兄から離れて!!!皆さん作戦通りに!!」


 予め突入前に全員でメニュー画面からある特技を選択していた、付与術師サツキの号令の元、アイザックとエンクルマを拘束していたクニヒコ達、戦士職とアルセント達、武器攻撃職は素早くアイザックとエンクルマから離れる、ソレと同時に無数の<アストラルバインド>がアイザック、エンクルマに投射され2人は魔力の輝く糸に締め上げられ移動制限される。


「お前ら!!ギルマスの俺に喧嘩売ってやがるのか?!」


「サッちゃん!!放しない!!こン!パープリンば、しまやかさんと儂の気が済まん!!」


 完全に頭が茹っている2人は必死にもがく、そんな2人に間髪入れずメニュー画面から<アストラルヒュプノ>を選択し連続投射する、暴れていた2人はやっと沈黙、いびきをかいてその場に崩れ落ちる。

 

 それを見計らいヴィシャスから檄が飛ぶ!!


「有りったけのロープ持って来い!!この馬鹿どもが動けん様に縛り上げろ!!!」


 その場に居る連中はメニュー画面からロープを選択し<ダザネックの魔法マジックバック>から取り出す(中には錠前付きの鎖を取り出す者も居る。)そして<アストラルヒュプノ>連続投射で寝むっている、アイザックとエンクルマを誰かが芸術的な亀甲縛りで縛り上げ手足を鎖で厳重に縛りつける。


「シドさんすみません、ご迷惑掛けました。」


 律儀に礼を云うレザリックにヴィシャス(<死神グリム・リーパー>)は骨ばった…寧ろ骨だけの手をヒラヒラさせ『礼は良い』と目配せするが、目配せする為の目玉が無い。


「で?大工カーペンターが暴れてる理由は他の連中も知ってるが、エンクの馬鹿は何で暴れだしたんだ?」


 本人は訝しむような顔をしているつもりだが、骸骨なだけに他の連中には全く表情の変化が判らない、それでも訝しんでるのは口調で判るのでそれを汲んでクニヒコが答える。


「アイザックのヤツがエンクルマの故郷を馬鹿にしたんだよ。」


「あのクソ大工カーペンターエンクの前でアイツの故郷(お国)を馬鹿にすりゃ、怒り狂うのはオフ会で実証済みだろうに…っとに、エンクは俺から説教するから悪いがクニヒコ君、エンクのヤツを引っ張って来てくれねぇか?」


「承知した。」


 こうして、アイザックは翌朝まで芸術的な亀甲縛りのまま眠りに付き、別室ではヴィシャスとクニヒコによる説教を芸術的な亀甲縛りのまま聞かされるエンクルマという他所のギルドが聞いたら腹を抱えて笑う事、間違い無しな状況が繰り広げられた。

 




「はっ?!此処は何処です?!僕は何で?ん?あれ?あれ?ヨシ先輩?なんで僕よりおチビさんなんです??」


 何度か起きてはハイテンションでこの異世界(ゲームの中)転移を手放しに喜んでは興奮して騒ぎ、その度にサツキに墜とされていた朝右衛門の今日何度目かすら、判らない目覚めの一言はリアルでの“佳香”を知らないギルドメンバーを驚愕させる(大半が今だに信じていない)。


「…ねぇ?朝ちゃん…本当にヨシ兄さんって女の人なの?」


「俺も知りたい!!サツキさんは兎も角、ヘルメスさんやシド兄が女の子扱いしてると嘘臭くてさぁ…。」


「ねぇ!ねぇ!ほんとの処はどうなのさ??」


 目覚めて間もない朝右衛門にオフ会などに参加した事の無いメンバーや入団して日の浅いメンバーが殺到する…こと、大規模戦闘レイドなどでの指揮に関してはレザリック、クニヒコに次いで有能で信頼の置ける人物とギルド内で認識されている反面、守銭奴で事と次第に拠っては悪びれもせず嘘を吐くと云うのがギルドでのヘルメスに対しての評価らしい。(因みにヘルメス自身が嘘を吐いている訳では無いのだが平時の時、お金が絡む時、大規模戦闘レイド時ではギャップが在り過ぎてヘルメスの本質を知らない人間からは胡散臭く嘘吐きだと思われている。)

 ヴィシャスに至ってはゲーム時代、自前の音声変換ソフトを遣いボイスチャットをしていた事と、本日の異変に際して何故か本体ではなくゲーム時代はネタ特技と云われた<幻獣憑依ソウルポゼッション>で<死神グリム・リーパー>に憑依している姿でギルドタワーに現れるわで、胡散臭さ全開なので新人やオフ会に参加した事の無い者からは信頼が薄い。(しかも1部の人間しか本体の隠し場所を知らない。)

 なので、一番馬鹿正直で素直且つ陽気な僕っ娘で通っていて義盛と親しい朝右衛門に質問の嵐が押し寄せる。


「え?え?どうなってるんです?沙代…アレ?ヘルメスさん??」


 目覚める度に墜とされていた居たので、これまでの状況を把握しきれていない朝右衛門はオロオロしてヘルメスに助けを求める…が、ヘルメスは眼鏡をスチャリ、おっかない笑みを浮かべて右掌を朝右衛門の前に差し出す。


「え?え?何です?その手?え?え?」


「?授業料~♪」


「え?????!!!」


「えぇ~?朝ちゃん?人に教えを請うならぁ~♪先ず、出すもの出さないとぉ~♪ね?」


 …この異常事態に際してもブレない守銭奴の鑑!困惑しながらも色々とステータス画面を弄り所持金を確認する朝右衛門…馴れというか習慣と云うものは恐ろしいもので所持金を観ながら交渉に入る朝右衛門は指を1本立て『コレで…』と呟くとヘルメスは、にこやかに2本指を立てる。


「えぇ~!!じゃぁ120枚」


「180枚♪」


「ムギギギ…140枚?」


「165枚~♪」


「もう!一声!!」


「じゃぁ150枚~♪」


「…判りました…150枚で…ヨヨヨ…。」


「ん♪商談成立ぅ~♪」


 渋々、お財布から金貨150枚を引き出しヘルメスに支払う朝右衛門、とそれを目視だけで素早く数え確認するヘルメス…では、っと前置きをして朝右衛門が気を失っていた間の出来事を順を追って説明するヘルメス、何時もの事では在るがそのブレなさ加減に感服する他のギルメン…。

 一通り説明が終わると他のギルメン達に向かって笑みを浮かべてこう呟く。


「戦闘系って云っても先立つモノが無いとギルド運営は立ち行かないのよ?分かるぅ♪」


 確かに云ってる事は正しいが私腹を肥やしている時に遣う台詞ではない。取敢えずヘルメスの金額に見合った説明で状況を把握した朝右衛門は、改めて先の質問に答える。


「僕の知ってるヨシ先輩はこ~んなに背が高くって、胸なんかこう、ボンッキュッボンのナイスバディですよ?」


 皆の前でジェスチャーを交えて説明するが、朝右衛門の説明とジェスチャーを総合する他のギルメンには『巨大な遮光器土偶』しか想像出来ない…、業を煮やした1人が具体的数値を知ってるなら教えろと云う。


「それは身長、バスト、ウエスト、ヒップの事ですか?ん~確か身長g…」


 背後からチョークスリーパーを決められて本日何度目だか判らない眠りに入る朝右衛門、その後ろには目を泣き腫らせて鬼のような形相の義盛が仁王立ちしていた…。

 余りにも恐ろしい殺気を放つ義盛を見て一堂が沈黙する…。


「朝ちゃん?人のスリーサイズを勝手に教えちゃ駄目でしょ?」


「ヨッシー♪聞こえてないよ?朝ちゃん既に墜ちてるよぉ~♪」


 端から観るとほとんど漫才の域であるが誰も笑わない、否、笑えない。


「…目線が低いのと手足が短いのとアレさえ気にしなければ、やって行けそうだからこのままで居る!どうせ、元の性別に戻っても声は変わらないんだし…。」


 半ば自棄を起こして吐き捨てる義盛にヘルメスが眼鏡をスチャリ、満面の笑みを浮かべて囁く。


「外観再決定ポーション、私のぉ♪伝手つてで入手したげよぅか♪」


「断る!」


 交渉決裂。


 



 なんだかんだと云いつつ後に『大災害』と呼ばれる初日はそろそろ終わりを告げる。アイザックは監禁状態の為、変わりにレザリックから個人でゾーンを購入している者はそちらに、宿に泊まる者は宿に、行く所の無い者はギルドタワーに寝泊りとの指示が下りた。


 その後、解散となり在る者はアキバ以外の本拠地ホームタウンに居るであろう知り合いに連絡を取り、また在る者は今後をどうするか集まって語り合い、在る者は料理の不味さ地団駄を踏み、在る者はアキバの外で遭遇したモンスターへの恐怖に今更ながらに震え、…と様々だ、こうして<黒剣騎士団>大災害初日は他の何処のギルドよりも騒々しくも愉快且つ不安を孕みながら終わった。


取敢えず、話は年表の時系列で進んで行く予定です。

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