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理想世界の想像者  作者: 夜兎守
プロローグ【The beginning of beginning 】
1/71

魔法世界

はじめまして!夜兎守といいます!

タイトルは『理想世界の想像者』ですが、理想世界のところは『エデン』と読んでやって下さい。

初めて投稿しますが、一度読んでみて面白ければ、ご愛読を。つまらないなと思った人は、ご意見をいただければ嬉しいです。

それではそれでは早速本編へ入ります。


 知っているだろうか?


 この世界には魔法という概念が存在している。


 魔法――それは己に宿っている魔力と名付けられた力を媒体とし、現実のあらゆる事象の改変をするわざ


 時には大気を震わせ、時には大地を裂く。魔法そのものの効力は本人の資質次第。


 人を殺すこともできるし、また逆に救うことすらできる。一度ひとたび発動すれば、そのような奇跡にも等しい事柄を引き起こす力をあらわす。


 必要とされる魔力と呼ばれる不可思議な力。世界に生きる人々には個人差はあれど、必ずしもその魔力が宿されている。


 しかし、皆が皆、魔法を扱えるわけではない。一定水準値を上回る魔力を身に宿した者。それが魔法を使う資格であり、絶対の条件。


 人類数十億の内、その魔法を扱える者達は特別魔法技能師。世間ではそれを短縮して、通称、魔法師と呼んでいる。


 その人類の際たる魔法師の彼等、又は彼女等が魔法を使うにあたって、必ずといって必要となるものが出てくる。


 それは生まれ持った天性の才能である。

 ただ一括りに才能と言っても、それらは様々な才能が存在していることだろう。


 膨大な魔力保有量、魔力を操るセンス、特殊な魔法の保有、新たな魔法の開発、周囲への干渉力、これまで挙げた例を踏まえた応用力。他にもたくさんあるが、挙げていけば際限がない。


 だが、どの才能にも通じて言える事がある。それは、それらの才能には血縁の関係が大きな影響をもたらすということ。


 そのことが長い年月を経て、研究者の血の滲むような辛苦の探求の末に解明された。

 つまり、遺伝的素質に大きく左右されるため、魔法師の家系の一つ一つが大きな意味を持つということだ。


 となれば、どこの国の人間も家系を重要視し、優れた血縁を持つ家系の存続に躍起になるのは必至のこと。


 故にこの日本に於いても、古くから優れた血縁を持つ家系が数多く残っている。


 魔法に優れた血縁の一族。その中でも特に優れた血縁を持つ魔法師の家系には、天の称号が与えられた。


 なぜ与えられるのは天の称号なのか。少し考えてみてもらえるだろうか。難しく考える必要はない。人間らしいそのままを言葉にするだけだ。いかにも抽象的で曖昧な理由である。


 長引かせるつもりは無いので解答を述べよう。答えは単純に、天には神が住まうとされているから。いわゆる何よりも高い位に居て、何よりも崇高なる存在の居る場所と同義。


 ここまで言えばわかるだろう。端的に言えば、神に近い一族だと大旗を掲げているということだ。


 誇示、名誉、崇拝、傲慢、妄言、狂言。人の身で神に並ぶとは今述べたどれにでも当てはまることに違いない。

 どちらにせよ、昔の自称お偉いさんが考えた制度だ。はっきり言って、馬鹿馬鹿し過ぎてむしろどうでもいい。


 ……話が少し脱線した。軌道修正をしようと思う。


 先の続きだが、称号を与えられた家系は、自らの姓に天の文字が取り入れ、誇張する。人々はそれらの魔法師の家系に憧憬、または畏怖の念を込め天族と称した。


 オレはその天族の中の一つ。国内にて最も炎の魔法に特化した天月あまつき家の本家。その長男として、この世界に生まれ落ちた。

 名前は恭弥きょうや。遺伝によってもたらされた、燃えるような紅蓮を連想させる髪と同色に染まった双眸は、小さな頃からどこに行っても目立つ容姿だったに違いない。


 オレは生まれてから『あの出来事』があるまで、1つ歳上の姉である天月凛あまつきりんと同い年の幼馴染みである天堂舞華てんどうまいか、そして自分の三人で変わらない日々を送っていた。

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