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私のお狐様  作者: ヒビノカルト
1/1

第1話 一人こっくりさん

文中の呪術やおまじないなどを決して試そうと思わないで下さい。

どんなことが起こってもいっさいの責任は取れません。

また、物語を書いている最中心霊現象と思われることが起こります。

読む方は自己責任でお願いいたします。

第1話 一人こっくりさん



ある巨大掲示板でその遊びを私は見つけた。

やり方は簡単で誰にでも出来そうだったので、私は実行してみることにした。


用意するものは

①通常のこっくりさんと同じように鳥居を書いた「あ~ん」「1~0」まで書かれたシート

②人型の人形2体

③自分の髪の毛3本

④自分の血液

⑤狐の人形1体

⑥ろうそく

⑦10円玉(自分の生まれ年ならなお良い)

⑧鏡2枚(立てられるもの)


以上が用意するものとして書かれていた。

実行する時間は夜中の2時ちょうど、私はその日すぐに実行しようと全てのものを用意した。

人形2体は私の元々持っていたもので大丈夫なので狐の人形を探しに出かけた。

私の町にはおもちゃ屋さんが無いので地元でも古いものを扱うので有名な古物商を思い出し、もしかしたら何かあるかもと思い行ってみた。

「いらっしゃい・・・」

とお店に入るとめがねを掛けたおじいさんが出迎えてくれた。

中はとても暗くぼんやりと明かりがついている程度でどこになにがあるのか全然わからない状態だった。ふっと目をやった先に一つだけ綺麗なしろい狐の置物だった。

「その置き物かい?それは陶器で作られたきつねだよ。ほしいなら安くしてあげるよ。」

私はちょうどいいと思いこの狐の置き物を購入した。

安くしてあげると言った割りに2500円もして少し損したような気持ちにもなった。

狐の人形を手に入れた私は早速家に帰り一人こっくりさんの準備に取り掛かった。


用意した紙をテーブルの上に置き紙の上部にロウソクを立てる。

その左右に鏡を合わせ鏡にして立てる。


テーブルの上の準備はこれでOK

次に人形の準備に移る、用意した人形2体ともの背中に少し切れ目を入れて自分の髪の毛埋め込み髪の毛を生め込んだ部分に自分の血液をたらし、更に手のひらにも血液をしみこませる。最後に狐の置き物をロウソクの向こう側に置く、血をしみこませた人形は紙をはさみ左右向かい合わせに置くようにする。その際にお神酒などあると効果がアップするとのことだった。さすがに未成年の私にはお酒が用意できなかったので、お稲荷さんが好きな油揚げを用意してみた。

ぶっちゃけお酒は買おうと思ったんだけど年齢認証で引っかかって買えませんでした。


それで、こっくりさんは本来三人で行う交霊術と言われていて簡単に出来ることで小、中学生にも人気があり昔は社会現象まで発展したことがあるとお母さんから聞いたことがあります。霊に憑依されたとか、狐がついた、はたまた死んでしまったなど色々なウワサが広まったが私は特にそういったものを信じることは無かったし、実際に私の通っていた中学校でも何度もこっくりさんは行われたがこれと言った事件は特に起こることも無く女子の間では恋愛の神様なんて呼ばれていた。大体女子が質問する内容はそんなものだし、誰はだれがすきですか?とか、しいて言うならくだらないと言ったほうが私には当てはまる。

そんな私が今回何故こんなことをするのかと言うと、特に理由は無い。

たまたま見つけた書き込みにちょっとだけ興味をもっただけだったから。


「一人かくれんぼより簡単!危険じゃないよ。誰にでも出来ます!」


まぁこんな感じだったかな?そのときは自分でも軽い気持ちでやってたんだけどまさかあんなことになるなんて思いませんでした。


深夜1時50分を過ぎてロウソクに火をともし、10円玉を用意する。

テーブルの上には用意した一人こっくりさん専用の準備がバッチリしてある、シーンと静まり返った部屋の中で時計が2時を回ったので私は10円玉に指を置きこっくりさんを呼び出すことにしました。


「コックリさんコックリさん、東の窓より入り私の元においでください。」


シーンと静まり返った部屋の中をふわっと風が吹いた気がした。

「なんだえろう?気のせいかな?」

薄暗い部屋の中ロウソクに照らされて紙が不気味に映し出される。

次の瞬間十円玉に置いた指が・・・鳥居に自然に動き出す。

「やだ・・・動いてる・・・」

自分の意思とは関係なく指が動く、ごくりとのどを鳴らして質問をすることに決めた。


「あなたは・・・こっくりさんですか?」


「はい」


指が自然と「はい」の文字に動く。


「どちらからいらっしゃったのですか?」


「じんじゃのやしろから」


すーすーっと指が動く。


「○○神社でよろしいでしょうか?」


「はい」


「呼び出しに応じていただいて誠にありがとうございます。」


「ようけんはんぞ」


「えっと・・・お聞きしたいことがあります。」


「はい」


「どんなことでも聞いて平気でしょうか?」


「はい」


「最近地震が多いいのですが、次に地震が起こるのは何時ですか?」


「きょうのあさ8じにおこる」


「それはおおきいですか?」


「すこしゆれる」


「ありがとうございました。」


「はい」


「質問は以上です、ありがとうございました。」


「はい」


「もと来たところよりお帰りください。」


すーっと鳥居の場所に行き動かなくなった。


「一応成功したね。今日はこれでねよっと。」


翌朝起きて朝食を食べている時にぐらっと揺れた。

TVには地震速報が流れている・・・私のところは震度3だった。

こっくりさんの予言が当たった。

学校の準備をして、家を出る。

学校には友達が既に何人か投稿していた。


友1「ねぇねぇ!今日の地震すごかったね!」


「そう?私あまり気にしてなかったから。」


友2「ふ~ん、それよりさ!面白い話し手に入れたんだけど!」


友1「なになに?どんな話?」


友2「一人こっくりさんってしってる?」


「あ・・・」


友2「あれ?知ってるの?」


「あ、うん、知ってる。ネットでみた。」


友1「どんなの?どんなの?」


友2「真夜中に一人でこっくりさんをするんだけど~、かなりやばいらしいよ!」


友1「え?!どんな感じで?!」


友2「やった人の話だとマジで霊が見えるんだって!しかも一度だけで終わらそうとしても終わらせられないらしいよ。3日連続でやらないと祟られるってはなし。」


わたし・・・きのうやっちゃった・・・でもネットにはそんなの乗ってなかったし・・・


友1「え~そんなのやるひといるの?!」


友2「それがさ、基の話は何処から出たのか分からないんだけど、色んな掲示板に書かれてるらしいんだよね。しかも3日連続でやらなきゃ祟られるっていうのを書かないで書き込みしてる悪質な書き込みがほとんどなんだよね。」


「それさ、やらなかったらどうなるの?」


友2「やらなかった人の書き込み見ると、ラップ音が激しくなって部屋の物がガタガタ動くらしいよ。その人は怖くなって直ぐにお払いに行ったんだってで、お坊さんにすごく怒られたって、あと少しで連れて行かれる所だったとか。」


友1「まじやばいじゃん!っていうか何処に連れて行かれるの?」


友2「さ~?あの世じゃない?」


「うそ・・・」


友1「へ~私今日やってみようかな~、どうせそんなのうそでしょww」


友2「まぁ・・・ホントかどうかはわkらないけどね~」


「・・・・」


友2「あれ?どうした?」


「わたし・・・うぅん・・なんでもない。」


友1「3日やればいいだけでしょ?簡単じゃん!きーめた!わたしやってみよ~っと彼との愛称占ってもらうんだ~ww」


友2「やめときー、どんなことがあっても知らないよ~。」


きゃはは、マジデー うけるー

友達が話で盛り上がっている中、私は自分の犯してしまったミスを悔やんでいた。


「どうしよう・・・今日もやらなきゃいけないだなんて・・・」


軽はずみな行動が原因で死ぬことになるかもしれない、そんなのいやだ。

今日と明日やればいいんだ、ちゃんと終わらせればいいんだ今日もう一度掲示板を確認してみよう、そう思いながら学校が終わるまで考えるのをやめた。学校の帰り道友2と帰りが一緒になった。


友2「あんたさ・・・やったんじゃないの?」


「え?なにが?」


友2「だからさ・・・一人こっくりさん。」


ドキッとした。


友2「はぁ・・・やっぱりね。何日目?」


「1日目・・・知らなかったの、3日連続でやらなきゃいけないなんて。」


友2「どうせあんたのことだからただの興味本位でしょ?」


「うん、ネットの掲示板でみて試してみようと思っただけなんだ。」


友2「あんた、本気で3日連続でやらないとやばいよ。さっきスマホでネット見てたら死人が出たらしいよ。」


「え?!うそでしょ?」


友2「マジ、某書き込み掲示板で実況してた人がいたんだけど途中から連絡がなかったんだって、でその人は一人こっくりさんを1日目やって2日目はやり忘れて3日目にヌコ生で実況してるときに・・・・」


「してるときに?」


友2「最初はちゃんと動いてたらしいんだけど、途中から殺すとか死ねとか連れて行くとかしか挿さなくなって・・・放送中に心筋梗塞で・・・もうネットでその話が炎上してるよ。」


「やだ・・・どうしよう。」


友2「まぁちゃんとやれば問題ないでしょ?とりあえずマジでやんないとやばいからね。」


「わかった。」


友2「なんかあったら電話しなよ、やってる時間起きててあげるから。」


「うん・・・」


少し不安は・・・かなり不安があったけど私はやることにした。

ただ昨日きてくれたこっくりさんに今日はお礼として油揚げを買って○○神社に向かった。


「昨日は私の勝手で呼んでしまって申し訳ありませんでした、これは来て頂いた御礼です。今日と明日もやらなきゃいけないそうなので、申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。」


・・・コーン


遠くで狐が鳴いた様な気がした・・・気のせいだよね。


深夜になり私はまた一人こっくりさんの準備に取り掛かった。

昨日とは違って空気が重い・・・それでも自分の気持ちが沈んでいるせいだと重い始めることにした。


「こっくりさんこっくりさん・・・東の窓より入り私の元においでください。」


昨日同様鳥居にすーっと指が動く。


「来ていただいてありがとうございます。昨日と同じ○○神社のこっくりさんでしょうか?」


「はい」


「二日連続で呼んでしまって申し訳ありませんでした、怒っていらっしゃいますか?」


「いいえ」


「ありがとうございます。」


そのときだった、私は何も質問していないのに指がどんどん文字を挿していく。


「あぶらあげうまかつたおまえにかごをさずけるきけんがせまつているきをつけろ。」


「え?わたしに・・・きけん?!それはどんなような危険ですか?」


「いまはまだわからないがきけんきをつけろわたしまもるおまえ」


文章が崩れてはいるが私を守ってくれると言っているみたいだった。


「あしたさいごもうよぶなけいこく」


あしたで最後にしてもう呼ぶなって子とかな?


「あぶらあげうれしかつたまたたべたいたのしみにしているさらばだ」


とりいに指がすーっと動き指が止まる。


私に危険が迫ってる・・・どうしようでもどんな危険かはわからない・・・学校で友2に相談してみよう・・・

私は友2に明日学校で話したいことがあるとメールを送って眠りについた。


友2「昨日は大丈夫だった?」


「うん、○○神社のこっくりさんが来てくれた。」


友2「ほ~それはすごいね。」


「でもね、危険がせまってるって・・・」


友2に昨日こっくりさんと話したことを一部始終はなした。


友2「なるほど・・・あんた今日も油揚げもってお稲荷さん訪ねなさいよ。」


「え?なんで?」


友2「あんたの話が本当なら、そのお稲荷さんが危険からあんたを守ってくれるってことでしょ?だったら、きちんとおまいりしてお願いとお礼としないと。」


「なんであんたそんなことしってるの?」


友2「あれ?あたしいってなかったけ?○○神社ってうちだけど?」


「えぇ?!きいてないけど・・・」


友2「神社の娘やってるとさー、いろいろあるんだよね~信じられないようなことがいっぱい。」


「そうだったんだ、知らなかった。」


友2「だから、うちのお稲荷さんにおまいりしなさいってwwあたしも一緒に行ってあげるから、ね?」


「うん、そうだね。ありがとう、っていうか今日さ友1みてないよね?」


友2「そうだね、メールしてみよっか。」


結局その日友1から連絡はありませんでした。

先生に確認したところ具合が悪いらしく今日は休むと連絡があったらしい。まぁ明日になれば何時もどおり元気に登校してくるとのことだったから、あまり心配はしなかった。

帰りに神社によって友2とお参りをして最後のこっくりさんを実行することにした。


「こっくりさんこっくりさん・・・東の窓より入り私の元においでください。」


鳥居にすーっと手が動き今日もこっくりさんとの会話が始まった。


「今日も来て頂いてありがとうございました。」


「はい」


「今日で最後になります、お世話になりました。」


「はい」


また質問していないのにすーっ、すーっと指が動いた。


「きょうがさいごあしたきけんまもる」


「明日・・・危険と言うことはどういうことですか?」


「友1のおみまいにいけ」


「友1のですか?」


「わがやしろのかんぬしをつれていけきけんおまえ友1きけんまもる」


「放課後でも大丈夫でしょうか?」


「はやいほうがいいきけんつれていかれる」


私はびくっとして指を離しそうになったが強い力で押さえつけられて離さずにずんだ。


「あしたきけんまもるおまえあぶらあげうれしいありがとう」


「こちらこそありがとうございます、どうして私を選んでくれたのですか?」


「おまえのそぼわたしにやさしくしてくれたおんがえしおまえもやさしいうれしい」


おばあちゃんが・・・そっか・・・


「こうしんはきようでさいごでもおまえのことはずつとまもるはなしできなくてもしようがない」


「ありがとうございます。もし今後あなたと話したくなったらどうしたらいいですか?」


「じんじやのやしろこいすこしならはなしできるかもできないかもあぶらあげもつてこいたのしみ」


「分りました、明日は学校を休んで友1の所に行きたいと思いますよろしくお願いいたします。」


「しようちしたあすやしろにきてからいけさらばだ」


「ありがとうございました、それではお帰りください。」


すーっと指が動いて鳥居をくぐる。

私は直ぐに友2に電話した。


「もしもし、ごめんこんな時間に電話して。」


友2「なに?なんかあったの?大丈夫?」


「わたしは平気なんだけどこっくりさんが明日友1のお見舞いにいけって」


友2「え?なんで?!まぁ明日学校来なかったら行こうと思ってたんだけど。」


「危険がせまってるんだって!神主さん連れていけって!」


友2「・・・・え?マジ?マジでいってるの?」


「嘘ついてないよ!信じて!」


友2父「すまん、電話を変わらせてもらった。」


「あ、夜分遅くにすみません。」


友2父「私が一応ここの神主なのだが・・・本当に家のお稲荷さんと話したのかね?」


「はい、嘘と思われても仕方ないですが、本当はやってはいけないと思っていたのですがこっくりさんをしたときいらっしゃってくれて。」


友2父「そうか、話は信じよう、ただ二度とこっくりさんはやってはいけないよ。どんなことがあっても私では対処できないことが起こってしまう可能性があるからね。」


「はい、すみませんでした、こっくりさんとももうしないと約束しました。」


友2父「詳しい話は明日しよう、今日はもう寝なさい。」


「はい、すみません。」


友2「ごめんね~父さんがいきなり変われっていいってきてさ~」


「ううん、大丈夫明日朝お邪魔するね。」


友2「うん大丈夫だよ明日待ってるね。おやすみ」


次の日私は朝一で神社に向かった。

今日もお稲荷さんに油揚げを供え挨拶をする。


「今日はよろしくおねがします。今から友1のお見舞いに行ってきます。」


手を合わせて頭を下げる。

頭を上げたときに目の前に信じられない光景が写っていた。


「え?うそ?」


目の前に真っ白で尻尾が3本もある狐が座っていた。

と思ったら一瞬にして消えた・・・


「あれ?見間違いだったのかな?」


友2父「やぁ、おはよう。」


「あ、おはようございます。」


友2父「ん?どうしたんだい?びっくりした顔して」


「いえ、いま真っ白な狐がいたと思ったんですが・・・見間違いだったようで。」


友2父「ふむ、君はここの稲荷にあいされているようだね。」


「え?」


友2父の後ろから友2がひょっこりと現れた。


友2「それね~うちのお稲荷さんだよ~」


「え?うそ?」


友2「私もね小さいときに一度だけ見たことあるんだ~、近所のおばあさんがお参りに来てたときにそのおばあさんがお稲荷さんと会話してたの。でね、おばあさんに聞いたらここのお稲荷さんで尻尾が3本あるんだよって、昔からお話してるってそのときは孫を守って欲しいってお願いしたんだってさー。」


友2父「残念ながら私はあったことがないのだがね、一度会ってみたいもんだ。それはともかくそろそろ行こうか。」


私&友2「はーい。」


友2父の車で走ること30分友1の家についてインターフォンを押す。


「すみません、○○高校の○○と申しますが、友1のお見舞いに来ました。」


友1母「え・・・えぇ・・いまいきます。」


友1のお母さんが玄関まで出てきてくれて挨拶をしたがお母さんが頭に包帯と腕に包帯を巻いている。


友2父「おかあさん、大変でしたね。」


友1母「こんな格好でごめんなさい・・・せっかく来てくれたのにあの子今機嫌が悪くって・・・」


下をうつむいて友1のお母さんが少しうなだれた、そのときだった。


友1「ババァ!てめぇなにしてんだこら!そいつらを早く追い出せ!」


玄関の奥からパジャマ姿の友1が今にも飛び掛りそうな勢いでこちらをにらんでいた。

その形相はいつもの友1ではなく全然知らないまったく別人のようだった。


友1母「お友達がせっかく来てくれたのにそんな言い方ないでしょ!」


友1「うれせーババァ!さっさと追い返せ!殺すぞ!」


近くにあるものを手当たりしだい投げてくる友1を見て私たちはあれをおもいだした・・・


『一人こっくりさんは3日連続で行わなければならない・・・』


体調を崩した友1はたぶん昨日やらなかったんだろうとおもった、それでこの変貌ぶりあれは友1ではない誰かが友1を操っているか乗り移ってるかなんだろう・・・


友2父「おかあさん、ここは私に任せていただけませんか?」


無言でうなずく母は色々試した結果自分では力になれないのだろうと思ったんだと思う。

「お願いします」と一言だけ言うと私たちを家の中にいれた。


友2父「何をそんなに怒っているのかね?少しは話し合わないかい?」


友1「うるせーぶっ殺すぞ!かえれ!」


友2父「ふむ、君にそんなことが出来るとは思わないが、おとなしくしてくれないのであればこちらもそれなりに対応せざる終えないな。」


友1「かえれかえれかえれかえれ!かえれーーーーーーーー!!」


友1が叫んだ瞬間家中がパキパキとなり始めた、ラップ音だと直ぐに分った。

更に友1が叫び声を上げると置いてあった物がカタカタと揺れ始める、これはポルターガイストなのだろうか?


「ねぇ、おちついてよ!」


友2「あんたすこしおちつきなよ!」


友1「うるせーーーー!!おまえらも一緒に殺してやる!」


友1の体から発せられる声はすでに誰の物かもわからない声だった、地の底からわきあがるようなとても低い男性の声だった。


友2父「おまえたちは下がっていなさい、ここは私が・・・こしこみかしこみかしこもうす・・・」


友1「ぐが・・・ぎぎぎぎ・・・」


友2父が良く分らない呪文を言い出したとたん友1が苦しみだした、更に友2父に向かって物を投げつける。

うまくよけていた友2父だったがどんどん物を投げられよけきれなくなった所にガラス製の灰皿を投げつけられた。

当たり所が悪かったのかその場に倒れてしまい私たちはどうすることも出来なくなってしまった。


友2父「おま・・・え・・・たち・・・はや・・・く・・・にげ・・」


逃げろと言う前に友1にお腹を踏まれ言葉が出なくなってしまった。


「ちょっと!あんた何やってんのよ!早くもとに戻りなさいよ!」


友1「ふふふ、あははははは!この女は私を呼び出し契約を無視したためあの世に連れ行く、もう何をしても遅い!

そして、我に無礼を働いたおまえたちも同じだ!」


友1がじりじりとわたしたちにむかってくる。

どうしたらいいのか分らない、もうだめだと思ったときに友1の叫び声が聞こえた。


はっと顔を上げると朝見た白い狐が私たちの前にいた。


友1「ぐっ・・・我を○○神社の稲荷と分っての愚弄か!!」


狐「黙れ!我が友を傷つけるそなたをわれは許さん!」


私も友2も現実離れしたこの状況をどうしていいのか分らずただ見ていることしか出来なかった。


狐「我が名を語りし、愚考を働くそなたの行為許してはおかん!消え去れ!」


次の瞬間狐が光ったと思うと姿が消えていた、ただ私たちは全てが終わったのだとその瞬間理解した・・・


「友1しっかりして!ねぇ!友1!」


友2「パパ!ねぇパパったら!おきてよ!」


友1「あ~○○ちゃんだぁ~おはよ~」


「だいじょうぶ?!ねぇ?!だいじょうぶなの?」


友1「ふぇ?うん、よくわかんないけど大丈夫だよ?」


友2「パパ!早く起きないとこのことママにちくるよ」


友2父「はひぃ!すみません!おきます!おきました!」


私と友2は顔を見合わせてあははははっと笑った。

全て終わったことも友1のお母さんに話して友1の部屋で全部話すことにした。


友1母「まぁ・・・そんなことが・・・あんた、二度とこんなことしたら許さないからね!」


友1「ごめんなさ~い!もうしません!」


友1母「半年間小遣いなし!それと、今日から毎日友2さんの神社にお参りに行きなさい!約束守れなかったら一生お小遣い上げませんから!」


友1「ごめんなさぁ~~~~~~~~~~~い~~~~~~~~~~!」


友2父「まぁ大事にいたらなくって良かったです、おまえたちも二度とこっくりさんなんてやるんじゃないぞ。」


私たち「はーい、もうしませーん。」


その日私たちは友1、友2、友2父の四人でお稲荷さんに油揚げを供えお参りをしました。


「私たちをまもっていただいてありがとうございました。」


狐「ふむ、何事もなくよかったな。」


何処からともなくお稲荷さんの声が聞こえ周りを見渡すと白い狐が境内の賽銭箱の前に横になって座っていた。

近寄って話をしようとしたときに友2が寄ってきた。


友2「あんたそんな所でなにしてんの?」


「え?なにいってんの?お稲荷さんがいるじゃん。」


友2「はぁ?どこにいるのよ?私には見えないんだけど。」


「え?」


狐「ふむ、その娘の言うとおりじゃな、おまえにしか姿を見せておらん。」


「ふぇ?」


狐「今回は大事に至らなかったからいい物の・・・今後はどうなっても知らんぞ。」


「ごめんなさぁい。」


狐「まぁおまえの祖母に免じて今回は許してやる、そうそう、おまえの元にある狐の置き物だが。」


「はい。」


狐「あれは私自身だ、昔どこぞのこそ泥に盗まれての、まぁとにかく大事にしろ。」


「えぇ?!返したほうがいいんじゃないですか?!」


狐「いや、そなたが持っておれ、そうすれば毎日油揚げが食えるだろうからの。」


「・・・分りました。あぶらあげでいいんですね?」


狐「それでよい、私に会いたいときはここの稲荷にお参りに来い。おまえならいつでも歓迎する。」


「じゃぁ、またきますね。あ、名前聞いてないです。」


狐「私の名は九久利くくりじゃ、こまったら呼べばよい。ではさらばじゃ我が友よ」


「ばいばい、九久利様」


友2「あんた・・・このまま家で巫女のバイトでもすれば?」


「え?なんでよ?!」


友2父「おぉ!それはいいかもしれないね!うん、バイト代奮発しちゃうよおじさん。」


友1「わたしもやりた~い!」


友2「あんたはだめ!お母さんあんたのせいで怪我したんだからいたわってあげなさい!」


友1「ふぇ~ん、わかりましたぁ~。」


「そういえば友1彼氏はどうなったの?」


友1「あ~いいのもう、あいつ私が見舞いに来てっていったらなんていったと思う?」


「え?なんていったの?」


友1「ママがぁ・・・悪い病気移されたら大変だからいっちゃ駄目っていうんだ、ごめんね、ママの言いつけまもらないといけないんだ~・・・・だって!」


友2「え?マザコン!?」


友1「そ!だからいってやったわ、ママとお幸せにって!」


「ははは、まぁしょうがないね、あはははは!」


友2父「で、どうする?家で巫女さんやってみるかい?」


「う~ん・・・そうですね、やらせてください!」


友2「じゃあさ!明日から一緒に帰ってこようね!友1あんたもくるんだよ!」


「うん!」


友1「らじゃ!」


こうして私の始めての心霊体験は終わりました。

しかし、私の心霊体験はこれからが始まりでした。



この物語はフィクションです。

物語中の一人こっくりさんのやり方は絶対に行わないでください。

何が起こっても責任は一切取れません。

また、この物語を書いている最中TVから音が出なくなる、ノイズが入るなどの怪現象が発生しております。

読んでいる方は自己責任でお願いいたします。

最後に簡単なお払いを載せて起きます。


背筋を伸ばし静かな気持ちで拍手をうってください。


音がにごる場合はお払いが出来ないほどの相手です。

音が響き渡ればお払いできています。

前者の場合は直ぐにお払いに赴いてください。


それでは次回またお会いいたしましょう。

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