表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/75

始まりの朝


――――さん……。


…………ラさん!


「アイラさん!」


「――はっ!」

 目を開く。


「おはようございます!朝ですよ……?」


「あ……見慣れた天井だ……。」

 そんな下らない事を呟いて、目を覚ます。


「――え?なんて……?」

 目を開くなり、よく分からない事を呟いた俺を起こしてくれた少女は、首を傾げキョトンとしている。


「……いや、何でもない。おはよう。」

 目を覚まし、一番初めに目に入った少女に、寝起きでまだぼうっとした意識のままで微笑みかける。

 こっちの世界の人間である彼女に説明したところで、この冗談の意味は伝わらないだろう。


「今日は一緒に頑張るって約束したじゃないですか!」

 俺が目を覚ましたのを確認した少女は、やる気満々といった様子でそう訴え掛けてくる。


「……えっと、今日の予定か……。んー……なんだっけ……?」

 完全に覚め切っていない俺の頭と視界は、まだボヤけている。

 下らない冗談は言えるのに、彼女の言う予定に関してはなかなか回路が繋がらない。

 そのため、どんな予定だったか聞いてみた。


「……もう。しっかりして下さい!」

 少し拗ねた様子で、小さく頬を膨らませて怒られる。

「まったく……朝ご飯、もう出来てますよ? 冷める前に食べに行かないと、ミオさんに怒られちゃいますよ?」


 おっと、それはまずい。

 今、目の前にいるこの少女を怒らせるよりも、朝食を作って待ってくれている彼女を怒らせる方が、ずっと怖い。


「分かった。すぐ行く。」


「はい、待ってますね?」

 返答し、少女は部屋を出ていく。


 ……俺は当然、二度寝する……

わけにもいかず、すぐに着替えをし、支度を済ませ、食事の席に向かう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ