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最強魔術師の英雄譚  作者: みゅ
第一章 師匠との思い出
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冒険者

「冒険者って、大変なんですか?」


今隣で一緒に歩いているのは、つい先程助けてくれたヘル・マーキュリーさんだ。彼は俺を殺そうとしたゴブリンを殺したあと、他の無数のゴブリンを土属性の魔術で殲滅させた。


「そんなことはないよ。人によるけどね」


彼がどうしてこんな砂漠に来たのかというと、クエストをこなすためだそうだ。そのクエスト内容は、普段の生息地から突如消えたゴブリンの殲滅、だそうだ。


「そうなんですか……。じゃあ、どれぐらい稼げたりしてるんですか?」


どうして歩いているのか。それは、彼が俺を助けたついでに立派な冒険者にするつもりだからだ。そのために、まずは砂漠を抜けたところにある街へ向かおうとしているらしい。


彼はクスクスと可愛らしい笑い方をした。


「どうして、笑うんですか?」


顔をぷくーっと膨らませて子供のように怒る。まあ、子どもなんだけどね。


「なんでって。そんな幼い体なのによくそんなことを知ってるなぁってさ」


まあ、その理由なら納得がいく。俺はこの世界へ転生した心は大人な者なんです。なんて、言えないからな。


「そ、そうですか」


稼ぎの話はしてくれなかった。そのあと、彼は指を刺して俺にこう伝えてくる。


「見えてきただろ?あれ、オアシスって言うんだ。砂漠を出るまで2日はかかるから休息しておこう」


そう言ってそのままグイグイ向かう彼と俺だったが、近づくにつれてオアシスの様子がなんだかおかしいと気づく。


「ねぇ、なんだかオアシスの様子おかしいよ。行かない方がいいんじゃ?」


「なるほど……。オアシスの魔物か。ちょっと気になるね。よし、確認してこよう」


彼がなにか唱えたあと、彼の体は青色に包まれて少しずつ地面から足が離れ、ついには空を浮遊してオアシスへと迅速で向かって行った。


どうやらあれは、浮遊魔術の類らしい。


オアシスに着いた彼は杖でつつく。すると、オアシスが急に大きく揺れだし、地面から抜けたと思ったのも束の間だった。


それは凄まじい砂ぼこりを発して姿を現した。そう、オアシスを背中に付けた巨大亀型魔物だ。


「で、デカい亀」


あまりのデカさに思わず息を呑んだ。人がジャンプしても顔に届かないぐらいの大きさだ。


しかし、そのデカさに怖気づくことなく、彼は杖を魔物に向かって刺して魔術を放った。その魔術はメラメラと燃える炎の柱となりて、魔物の顔へダイレクトに命中した。


「グオオオオオ」


断末魔と共にその魔物は横向きに砂漠へ倒れた。俺は彼の元へと駆けつけ、感想をそのまま述べる。


「す、すごかったです。あんな魔物をこんな簡単に倒すなんて……」


すると、ヘルさんは満面の笑みを浮かべて俺に言った。


「期待外れだったよ。まあ、このぐらいなら余裕さ。君は、ちゃんとした修行をすれば僕以上に強くなれるさ」


俺が、彼を超える?そんな馬鹿な。と、今は疑っていた。


その後、彼に冒険者についてあれこれ質問攻めしているといつの間にか日が暮れて、夜のとばりがおりた。

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