アデリーのアデリーによるアデリーのための写真集Ⅴ～アデリーとジンベー時々ブルーナ～

054「イラスト・写真048」

Ａ「今日から三回は、交通公園で撮った写真を紹介していくわ」

Ｚ「ン年ぶりに行ったら、あれこれ記憶と違ったり、新しい遊具が出来てたりで、懐かしさより戸惑いが先行したそうだ」

Ａ「思い出って、曖昧なものね」

Ｚ「幼稚園の頃といい歳こいてからとで、記憶違いが無い方が怖いけどな」

・アデリーとジンベーとタバコ屋

Ａ「通りを挟んで、お店がいくつか並んでるエリアがあるの。ここは、タバコ屋さんよ」

Ｚ「コンビニや自販機で買えるようになった上に、増税で値上げしなきゃいけなくなったから、こういう小さなタバコ屋は、めっきり減ってるよな」

Ａ「買ったことあるの、ジンベーさん？」

Ｚ「いや、一度だけ道を聞いたことがあるくらいだ。あの婆さん、元気かな」

・アデリーとジンベーと交番

Ａ「名前と住所を言え」

Ｚ「なんで俺は不審者側なんだよ」

Ａ「それと、職業と、こんな時間にあんな場所で何をしてたのかも」

Ｚ「聞く耳持たねぇな。ジンベー、兵庫県神戸市東灘区、モデル業、写真集の撮影だ。これで満足か？」

・アデリーとジンベーと床屋

Ａ「この人、お客さんなのかしら？」

Ｚ「そうだろう？　白いケープを巻かれてるじゃねぇか」

Ａ「だとしたら、眼鏡をしたままなのが変よ。このままじゃ切れないわ」

Ｚ「たしかに。店の旦那だとしたら、ケープをする必要が無いから、やっぱり変だな」

・アデリーとジンベーと新幹線

Ａ「夢の超特急に乗って、出発進行！」

Ｚ「昭和を感じる新幹線だな。今は、もう走ってねぇぞ」